納骨式のタイミングとは。施主が理解したい基本の流れ

納骨式のタイミングとは。施主が理解したい基本の流れ
納骨式は全国的に四十九日法要と共に行われることが多いですが、新しくお墓を建てる場合など、そのタイミングを逃してしまうと、いつ行えば良いのか、戸惑ってしまう方も多いですよね。

納骨を含めて法要は、施主にとってなかなか仕事が多いもの。お坊さんをお呼びして読経をお願いし、参列者の方々には案内をしながら人数も確認しなければなりません。法要後は会食を行うことがほとんどですから、その手配もあるはず。

こう考えると、それだけでもいっぱいいっぱいになりそうですが、さらに納骨時には、納骨ならではの段取りや手配もあるのです。あれもこれもと、バタバタしそうですが、納骨式は故人のためにも、滞りなく進めたいですよね。

そこで今回は、納骨式のタイミングと、納骨式前の準備で施主が知っておきたい、基礎知識をお伝えします。

 

納骨式のタイミングとは。
施主が理解したい基本の流れ

 

納骨式に期日はあるの?

全国的に納骨は四十九日の法要に合わせて執り行うケースが多いのですが、実際には、四十九日までにしなくてはいけない決まりはありません。墓石がある方はついでに納骨を済ませてしまおう、という方が多いのが現状です。

【 納骨式の時期 】

■ 特に決まりはありませんが、お坊さんを呼んだり、法要後の会食を開いたりと手間が掛かりますので、四十九日、一周忌、三回忌などの法要に合わせて納骨まで執り行うと施主としては楽。

・ ただし、法要と合わせた納骨の時でも、読経料として新たに¥20.000~¥30.000ぐらいがかかることを予定してください。

ちなみに、新しくお墓を建てた場合の納骨式では、魂を入れる「開眼供養(魂入れ)」の法要も行います。

 

納骨の手配

菩提寺があり墓石もすでにある方は、石材店に納骨をすることを伝えて、当日にお手伝いに来てもらい、お墓の扉を開けてもらうのが一般的。

【 納骨の手配、石材店 】

■ 石材店にお墓を開けてもらう手間料として、¥15.000~¥30.000ぐらいと、墓石に彫刻する料金、¥30.000~¥50.000位を用意する必要があるので、注意してください。

・ 墓石への彫刻には時間がかかりますので、例えば四十九日に納骨式まで済ませたい場合には、葬儀後すぐに連絡を取るなどして、早め早めに準備を進めると安心。

一方、これから菩提寺を決める方は、葬儀を行ってくれたお坊さんに頼むのが、一番いいのではないでしょうか。戒名をつけてもらうと、宗派の違うお寺のお墓には入れなくなるからです。

 

戒名を付ける

ちなみに納骨を行う際に、「戒名の問題で納骨が出来ない!」と言うトラブルがあることも…。これは特に、先祖代々の菩提寺がある場合には、葬儀時点から重々注意して、一連の法要を進めなければなりません。

【 納骨が出来ないトラブルとは 】

■ 菩提寺がある場合、その菩提寺の僧侶に通夜や葬儀の読経をしてもらい、戒名を付けてもらわなければならないのが慣わし。宗旨宗派も違うものでは菩提寺としては困る訳です。

・ そのため、「こちらの方が安いから…。」と、近年多いお坊さん派遣業者からお坊さんをお願いしたケースなど、菩提寺で納骨を受け付けてくれないことも起きる可能性は否めません。

このような場合、戒名をつけなおす、ということも検討することに。当然戒名のお金がかかるわけです。菩提寺があるなら、当初から相談をしながら進めることをおすすめします。

 

宗旨宗派がないケース

最近では終活をしてきた故人も増え、宗教に関心がないだけではなく、なかには宗旨宗派にこだわりたくない。遺骨でさえも残さない選択をすることも増えてきました。そのため、時にはお墓を持ちたくない、無縁仏にしたくない、という考えの方も見られます。

【 お墓を持ちたくない方の納骨 】

■ 墓石を持ちたくない人は、永代供養の霊園にお願いするのも、ひとつの方法。民間霊園であれば大抵宗派は問ません、といった謳い文句で募集している所がほとんどなので、問題ないことも多いです。

・ 合祀供養と言う昔ながらの方法はもちろん、ロッカーのような形式のスペースに骨壷を収める、納骨堂と言う施設も増えてきました。

また先ほどの戒名の件でも、民間霊園であれば宗旨宗派は問いません。無宗教にこだわりを持って戒名を付けない場合には、宗教を問わない民間霊園に確認してみてはいかがでしょうか。

 

納骨式に見られる、卒塔婆(そとば)

ここで納骨式の準備で見られる卒塔婆供養ですが、卒塔婆とは、特定の故人だけを供養する故人への手紙みたいなもの。お墓の後ろに立っている板のことです。

【 納骨式で作る事も多い、卒塔婆 】

■ 先祖代々墓の場合、墓石には先祖代々の名前が彫ってありますが、卒塔婆は故人一人だけを供養する事が可能。卒塔婆供養は法要の度に行われるのが一般的です。

・ 卒塔婆は本数や時期なども気にしなくていい為、人によっては、墓参りのたびに卒塔婆を立てる人もいるのが特徴的。

費用は一本¥3.000~¥10.000位までが相場です。検討してみてはいかがでしょうか。

 

いかがでしたでしょうか、今回は納骨式だからこその手順や手配をお伝えしました。今回お伝えした、戒名や石材店との手配の他にも、通常の法要のように会食や会場の手配が必要となれば、やはり施主の仕事は大変だと分かるのではないでしょうか。

ついつい施主の状況によっては、一人で頑張ろうと考えてしまいがちですが、納骨に限らず法要はこれから先も続くもの…。周囲に上手にサポートをお願いしたり、大変で負担が大きいのならば、規模を小さくするなど、よりやりやすい形を見つけるのも一案。

今までは気が張ってても、納骨式が終わるとホッする…、と考える施主の方々は多いですから、その後に気を抜いて体調を崩さないためにも、少し周囲を頼って賢く進めてみるのがおすすめ。

本記事を参考にしながら、頼れる業者や周囲に相談をして、思い出深い納骨式を執り行ってください。

まとめ

納骨式のタイミングと段取り

・納骨式には決められた期日はない
・石材業者にお墓を開ける手配をする
・菩提寺があれば、戒名はそこで付ける
・無宗教であれば、民間霊園でお墓を建てる
・お墓のない納骨なら、永代供養を考える
・故人一人への手紙の役割が、卒塔婆


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