会社のメールは、学生時代の仲間同士のメールとは当然同じではありませんよね。使い方を間違えると評価を落とすばかりか、トラブルの原因にもなってしまいます。また、ビジネスで使われるメールでは、個人的に使うメールとは違う点が幾つもあります。それらは、多くのビジネスマンが、実際の仕事に活用している書き方です。ぜひ、真似して仕事に活かしたいものです。
ビジネスメールで重要な点は、誰が誰に何の件で連絡したかを正しく伝えることです。さらに、忙しいビジネスマンは、毎日多くのメールを確認します。重要な連絡なら、そんな数多いメールの中でもすぐに読んでもらえる書き方を身につけるとよいでしょう。そこで今回は、社会人の常識ともいえる、会社で使うメールで気を付けなければならないことについてお伝えします。
会社メールの基礎意識☆
絶対NGな5つのマナー違反とは
NG1:宛名と挨拶を書かずにいきなり用件を記載する
会社で使うメールで、まず気をつけてほしいのが、メールの本文に記載するあて先と挨拶文です。宛先は、メールを送る相手の所属と役職名、そして氏名が正しく書かれていなければなりません。また、挨拶文は自分の所属と氏名を相手に知らせるために本文の最初に書きます。
これは、誰宛のメールか、また、誰が送ったかを明確にするためです。忙しい人になると、自分宛のメール以外は見ない、という人もいます。そんな人に読んでもらうためにも、誰宛のメールかを明記しておくのがマナーです。
また、例え会社のメールでも、誰が送ったか解らないメールは、誰も読んではくれません。そのため、自分が送ったことを本文の最初で、挨拶として記載するのがおすすめです。例えば、
「いつもお世話になっています。○○社○○の△△です。」
といった挨拶を、最初に書く習慣をつけましょう。
NG2:テキスト形式にしない
Microsoft製のOutlookを使っていると、まるでワープロソフトで書いたように大きさの違うフォントが使えたり、注意してほしい箇所を赤い文字にするなど、文字の色を変えたりできます。しかし、こんなメールを送信できるのは、相手もOutlookを使っているケースに限られます。
実は、会社で使われるメールソフトは、Microsoft製のOutlookだけとは限りません。そして、違うメールソフトを利用している場合、文字の大きさや色が違うメールは嫌がれます。場合によってはウィルスが添付されたメールとされて、相手に届かないケースもあります。
特に取引先など社外の相手に会社のメールとして送るのなら、テキスト形式を使いましょう。もし、あなたがMicrosoft製のOutlookを使っているなら、オプションのメッセージ作成でテキスト形式を選ぶだけで簡単に設定できます。
NG3:返信を延々と繰り返す
忙しい相手とビジネスを進めていくうえで、会社のメールで何度もやり取りを繰り返すことがよくあります。そのような場合は、メールソフトの返信機能を何度も利用します。
しかし、この返信機能は、何も考えずに使ってはいけません。自動で題名に「Re」を付ける機能が有効なら、これが、題名に何個も並んでしまい、何のメールだったか解り難くなります。さらに、以前のメールが延々と本文の後ろに添付されると、無駄に大きなメールになってしまいます。
会社で使うメールでは、相手に返信する際、相手の文章をそのまま添付するのはマナーの1つです。しかし、返信を重ねていくと、題名が解り難く、無駄に長いだけのメールになってしまいます。そのため、返信の機能を使うのはせいぜい3回程度で、それ以降は新しいメールにしましょう。
NG4:ファイルをそのまま添付してしまう
会社でメールを使っていて、ファイルを添付して送るケースはよくあることです。しかし、どんなファイルを添付してもよい、という訳ではありません。ファイルの大きさや、ファイルの形式によっては、相手に迷惑をかけたり、届かないこともあります。
例えば、スマホで撮った画像をメールに添付して送ることは、ビジネスでもよくあることです。しかし、大きな画像ファイルをそのまま送っては、送った相手のメールボックスが一杯になり、その後のメールが受け取れない、といった迷惑をかけることがあるからです。
また、マクロを組み込んだExcelファイルやWordファイルを会社メールに添付して送ると、ウィルスが添付されたメールと判断され、相手の会社のサーバーに受け取りを拒否されます。このため、安易に、社内でよく使うExcelやWordのフォーマットをそのままファイルとして添付してはいけません。相手が受け取れないこともあります。ファイルを圧縮したりpdfに変換して、ウィルスと間違われないファイル形式で添付しましょう。
NG5:シグネチャーを入れない
ビジネスしていく上で、名刺は必需品です。初対面の人はもちろん、ビジネスで付き合いが長い人でも、相手が不在だった場合は用件を伝えて名刺を置いていくのがマナーです。一方、会社からメールで連絡した場合、そのメールの最後に名詞代わりに自分のシグネチャーを入れるのがマナーです。なお、このシグネチャーには、あなたの名詞に書いてあるのと同じ連絡先を記載してください。
例えば、メールの内容によっては、相手が電話で連絡してくるかもしれません。その場合、その会社から送ったメールにシグネチャーがあれば、相手は迷わずにその連絡先に電話をかけてくれます。また、シグネチャーがしっかり書いていると、そのメールを受け取った相手は、送った人に対して良い印象を持ちます。このように、相手に信頼してもらうためにもシグネチャーをつけましょう。
いかがでしたか。社会人の常識ともいえる、会社で使うメールで注意したいことについてお伝えしました。
会社で使われるメールは、ビジネスの重要なツールの1つです。そして、有能なビジネスマンほど、メールをうまく使いこなして実績に結び付けています。
とはいえ、何も無い状態から誰でも読みやすいメールを書くことは、誰にとっても難しいことです。ですから最初は上司や先輩、さらに取引先の方のメールを真似して書いてみましょう。ただし、中には間違った使い方をしている人がいるのも事実。今回お伝えしたメールマナーを参考に正しいメールを意識して書くことをおすすめします。ぜひ、メールをうまく使って、周囲に信頼されるビジネスマンを目指しましょう。
まとめ
会社メールで気を付けたいこととは
・会社で使うメールには、宛名と挨拶は必須
・メールはテキスト形式が基本
・返信は繰り返さずに、適宜に新しくする
・メールに添付するファイルには注意を
・自分のシグネチャーを付けるのが基本