お悔やみの手紙は、知り合いの訃報を知り、葬儀に参列できないときに送ります。お悔やみの手紙は、亡くなった方とご自身の関係、例えば友人、取引先の社長など、立場によって文面を若干考慮しながら作成するべきです。
また、遺族の方は大変深い悲しみの中にいるため、その悲しみを増長させるような文は避け、真心を伝えるような優しい文面を心がけてください。しかしお悔やみの手紙は、訃報を耳にしてからできるだけ早く出すものなので、あまり考える時間がなく、内容に悩む人々も多いのです。
そこで本記事では、そんなお悔やみの手紙を送る時に、真心を伝えられる文例をご提案します。ご遺族の方達の気持ちを察しつつ、マナーを守った文例ですので、お悔やみの手紙を書くにあたってお困りの方は、本記事を参考にしてください。
お悔やみの手紙、
マナーを抑えつつ真心を伝える文例集
夫を亡くした方への、お悔やみの手紙
「このたびはご主人様ご逝去の訃報に接し、ただ呆然としております。ご主人様のお元気な頃のお姿を思い出すと、悲しみで言葉もありません。
ご家族様のご悲嘆は、はかり知れないことと存じますが、一日も早くお心が癒えますよう、心よりお祈りいたしております。」
夫を亡くした方は、長年連れ添った伴侶への訃報に、心を大変痛めていることでしょう。また、一家の大黒柱を失った家族の悲しみには大変深いはずです。
■ お悔やみの手紙には、家族の方への配慮を忘れない文章を心がけます。
妻を亡くした方への、お悔やみの手紙
「このたびは奥様ご逝去の訃報に接し、何とお慰め申し上げてよいか、言葉もございません。
ご家族様のお嘆きはいかばかりかとご心中をお察し申し上げます。旦那様までご心労で倒れることのないようにお祈り申し上げます。」
生涯の伴侶を亡くされた方は、深い悲しみでいっぱいです。また、家事などをする方がいなくなってしまった方は、悲しみと共に体調を崩しやすい方が多いといいます。お悔やみの手紙には、気遣う一言をいれてください。
知人友人のご子息様の訃報を受けた、お悔やみの手紙
「ご子息様ご急逝のお知らせを受け、あまりにも突然のことに驚いております。お元気な頃、屈託のない笑顔で接してくれた可愛いお姿が、昨日のことのように思い起こされます。
ご家族のみな様も、どうぞお気を強くお持ちください。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。」
■ お悔やみの手紙に悲しみを強調させるのは、あまり好ましくないとされています。
特に子どもを亡くされた方は、信じられない思いでいっぱいでしょう。生前の思い出を少しだけ添えて、感傷的にならないような文章を心がけてください。
知人友人の親の訃報に対する、お悔やみの手紙
「このたびは〇〇さまがご逝去されたとのお知らせを承り、驚きと悲しみを深くしております。
ご家族のみな様のお嘆きを思うとお慰めのことばもございませんが、一日も早く立ち直られますよう、お祈り申し上げます。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。」
親を亡くされた方は、大変心が不安定な状態にあります。あまり、悲しみを増長させるような内容は控えましょう。
■ ゆっくりと少しでも前に進んで欲しい、という言葉を伝えると良いですよ。
仲の良い友人のご家族へ、お悔やみの手紙
「このたびは突然の悲報に、驚きとともに悲しみにくれております。あの明るく優しい笑顔を二度と見られないと思うと、心苦しい思いでいっぱいです。
ご家族のみな様はさぞご悲嘆されていることかと存じます。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。」
■ 仲の良い友人を亡くした場合、お悔やみの手紙には、故人との思い出を少しだけご家族に方に伝えましょう。
ご家族の方も知らない故人の心優しい一面を知ってほしい、という気持ちで伝えると良いでしょう。
取引先の社長へのお悔やみの手紙
「貴社取締役〇〇様がご急逝されたとのお知らせを承り、何とお慰め申し上げてよいか、言葉もございません。残されたご家族のお気持ちをお察し申し上げます。
ご生前中は大いにご高配にあずかり、〇〇様のお力添えがあってこそ現在の弊社があるのものと、感謝いたしております。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。」
■ 取引先の社長が亡くなられた場合、お悔やみの手紙は生前お世話になった旨を感謝する一言を添えましょう。
また生前の功績など、故人が成し遂げてきたことをたたえる内容を織り交ぜると良いですよ。
後日訃報を受けたときのお悔やみの手紙
「〇〇様のご逝去の報に接し、驚きと悲しみを深くしております。ご家族のみな様のご心痛はいかばかりかと拝察いたします。
やむを得ない事情がございまして、ご葬儀に参列することが叶いませんでした。どうか、お許しください。
遅ればせながら友人の一人として、〇〇様のご冥福をお祈りしたいと思っております。」
亡くなったことを後日耳にし、すでに葬儀が終了していたという時は、どのように対応したら良いか、悩みますよね。
■ お悔やみの手紙を出しても失礼にはあたりません。
お詫びの一言と、家族へのねぎらいの気持ちを心がけたお悔やみの手紙にしましょう。
いかがでしたでしょうか。お悔やみのマナーを抑えながら、ご遺族の方々の心中を察して、真心を伝えることができるお悔やみの手紙の文例を、ご提案しました。実際には、故人のご家族の気持ちを考えつつ、ご自身だからこそ添えられる言葉を、文例に盛り込んでも、その真心が伝わります。
なお、お悔やみの手紙は、基本的に初七日までに先方に届くよう出すのが、マナーです。ただし前述したように、後日故人の訃報を知った場合など、例外もあります。何もしないことが最もマナー違反とも言えますので、お悔やみの手紙はもちろん、出来れば訃報を受け次第、御仏前に駆けつけても、問題はないはずです。
ただし亡くなったことを後日知った場合を除いて、できるだけ早くお悔やみの手紙は送付するのが一般的です。そして本記事を参考に、故人への哀悼の意とご遺族への気遣いを心がけた、温かいお悔やみの手紙を作成してください。
まとめ
突然の訃報で参列できない時、真心を伝えるお悔やみの手紙
・夫を亡くした方へは家族に配慮をした文を
・妻を亡くした方へは身体を気遣う一文を忘れずに
・子どもを亡くした方へは生前の思い出を添えて
・親を亡くした方へは優しい言葉をかけましょう
・仲の良い友人を亡した場合はご家族に対して慰めの言葉を
・取引先の社長を亡くしたときはお世話になった感謝を
・後日亡くなったことを知ったときはご家族へのねぎらいの気持ちを