一周忌にはお供え物や香典などを持参して、参列者は法要に参加します。一周忌法要は、四十九日の次に大切な法要。故人が亡くなった丁度一年目の祥月命日(同月同日のことをいいます。この日をもって喪があけるという節目になるからです。
同月同日に一周忌法要をおこなうのが理想ですが、出席者の都合を考えて近い土日に法要をおこなうことも多くあります。この一周忌までは、招かれた場合には必ず出席するように、心がけたいものでもあります。
出席する時、一周忌はお供え物や香典等を持参しますが、この一周忌のお供え物、「一体、どんなものを用意したらいいのか。」はたまた、「金額はどれくらいを目安にしたらいいのか。」と、普段その機会がないだけに、いざとなると、何かと考えてしまう人も多いですよね。
そこで今回は、一周忌のお供え物に困った時に役立つ、選び方のポイントをお伝えします。ではご覧ください。
一周忌のお供え物に迷ったら。
押さえたい7つのマナー
一周忌にはお供え物か香典を持参
一周忌はお供え物か香典、どちらかを持参するのがマナーです。基本的には、あなたの気持ちでどちらを選んでも問題があるものではありません。
【 一周忌のお供え物で、配慮すること 】
■ 受け取る側の都合や手間もあることを忘れてはいけません。
・ 例えば、お花はアレンジであればそのまま飾ることが出来ますが、花束であると花びんを用意したり、生ける手間が発生してしまいます。
またお菓子なども常温保存出来ないもの、日持ちがしないものは、相手に余計な手間を掛けさせてしまうので注意が必要です。
一周忌のお供え物、金額目安はどれくらい?
お供え物の金額は、およそ5千円~1万円と考えておけば問題無いはずです。ただ、地域によって相場が違うこともあるので、他の親族や同地域の人に相談しておけばまず安心です。
【 一周忌のお供え物は、相場を考慮して 】
■ この時、自分の気持ちだけで、高価なお供え物を用意してしまっては、遺族の方が困ってしまう場合もあります。
・ 生前の故人との関係だけでなく、遺族との付き合いも考えて、お供え物を選ぶようにすれば間違いありません。
このように、一周忌のお供え物は高価過ぎても、相手に気を使わせてしまうことになります。特別な関係でなければ、相場に合わせるようにしてください。
欠席時の一周忌のお供え物は?
一周忌法要に出席できない場合には、一周忌のお供え物や香典は、送ってフォローするのが一般的です。
【 一周忌のお供え物を送るポイント 】
■ 出席できない場合のポイントとしては、「一周忌法要よりも早く着くように送る」ことです。
間違ってものんびりしすぎて、「一周忌法要が終わった後に送ってしまった…。」などということがないように注意してください。
一周忌のお供え物や香典の金額は、基本的には出席する場合と同じと考えて大丈夫です。持参ではなく発送することも考えて、一周忌のお供え物の賞味期限には特に注意するようにしなければなりません。
お寺での一周忌法要の場合
自宅ではなく、お寺を借りて一周忌法要をする場合もあります。その場合には、一周忌お供え物を選ぶ際に、自宅よりも更に配慮が必要になってきます。
【 お寺で執り行われる、一周忌のお供え物 】
■ 例えば、生花はアレンジであれば問題ありませんが、花束の場合にはお寺で生け直す必要があります。
・ 花びんのサイズや数などをお寺に確認するようにしてください。
基本的には、確認しなくても問題ないものを、一周忌のお供え物として持参するべきですが、どうしても持って行きたいものがある時には、お寺に確認するようにする方法があります。
一周忌法要におすすめのお菓子はなに?
【 一周忌のお供え物に適したお菓子 】
・ 日持ちがするもの
・ 個包装になっているものです。
どちらの一周忌のお供え物も、受け取る遺族側への配慮をしたものですが、お菓子の種類は、出席する人の年齢層を考慮するとさらに喜ばれます。
■ 個包装になっている、あられやおかきは年配の方に喜ばれますし、持ち帰りも可能です。
また暑い時期や子供が多い一周忌のお供え物ならば、ゼリーやムースなどの冷たいものも喜ばれる選択です。このように、ケースバイケースで喜ばれる一周忌のお供え物を持って行きたいですね。
個包装の色にも気配りを
一周忌のお供え物のお菓子は、日持ちや個包装が出来るものを選びたいものですが、その際には個包装や中身の色や形などにも、配慮すると尚良いです。
【 一周忌のお供え物に相応しくない包装とは 】
■ どんなに日持ちや個包装で、一周忌の供え物に向いているものでも…
・ 赤やピンク
・ キャラクターやハートなどの形などは、一周忌のお供え物に向いていません。
一周忌のお供え物の個包装や中身は、シンプルなもの、落ち着いた色のものを選ぶように心がけます。おかき、あられ、バームクーヘン、クッキー、パウンドケーキなどがおすすめです。
肉や魚は高級でもタブー
一周忌のお供え物に選んではいけない、タブーとなるものもあります。お肉が好きだった故人や、遺族へのねぎらいのために美味しいお肉を、一周忌のお供え物として「持って行きたい!」という気持ちがあっても、何も考えずにそれを選ぶのはタブーです。
【 肉や魚は、一周忌のお供え物にはタブー 】
■ 肉や魚などは、「殺生」を連想させるのです。
・ 葬儀の際も、「殺生」を連想させる革製品や型押しの製品などは、避けるのと同じことです。
どうしても渡したい場合には、後日持参するか、遺族に予め相談しておく方法などで、フォローしてください。
このように一周忌のお供え物マナーは、遺族に手間を掛けさせない配慮をすることが、最も大きなポイントです。
葬儀と同じように法要でも、ご遺族はやるべき仕事や対応が数多くあります。そのため、自分が思う以上に、大きな負担となってしまうことが多いのです。
「大切な一周忌法要では、ゆっくり故人と向き合う時間を作りたい。」というのが、ご遺族の正直な気持ちなはずです。出来る限り、一周忌のお供え物はご遺族に手間ひまを掛けさせず、喜んでもらえるものを選びたいですよね。
一周忌のお供え物を選ぶのが難しい場合は、香典を用意するというのも一つの方法です。自分の気持ちを優先せず、遺族の気持ちを優先した、一周忌のお供え物を持参してください。
まとめ
一周忌のお供え物を選ぶマナーとは
・香典かお供え物かは先方に聞くのもあり
・目安は地域によっても違うので要注意
・お供え物は一周忌法要よりも早く送る
・お寺の都合にも関わるので確認すべし
・基本的には日持ちして個包装のものを
・派手な個包装のものなのなどは避けて
・殺生を連想させるようなお供え物はタブー