法要と法事の違いとは?施主が押さえたい7つの知識


法要は初七日や四十九日などに行うもの。故人を偲び冥福を祈るために行う、大切な儀式です。友人や知人との会話で、「法事で田舎へ帰省するの」と交わしたことはありませんか?よく耳にする会話の一つではないでしょうか。

法事と言えば、親戚や知人が集まり、お坊さんにお経をあげてもらうイメージですよね。故人が迷うことなく極楽浄土へ行けるように、また、今の自分があるのは故人のおかげ、と感謝する場でもあります。

ところで、先ほどから度々出てくる言葉である、法要と法事。この2つの言葉に違いはあるのか、ふと疑問に思うこともありますよね。実はよく似ているこの言葉には、違いがあります。あまり意識せずに使って、周囲が困惑する会話は避けたいですよね。

そこで今回は、「法要」と「法事」の違いと、それぞれで施主が知っておきたいことをお伝えします。

 

法要と法事の違いとは?
施主が押さえたい7つの知識

 

「法要」と「法事」の違い

「法要」と「法事」、どちらもよく耳にする単語ですよね。実はこの2つの単語には違いがあるんです。

【 法要と法事の違い 】

・ 「法要」とは、お坊さんにお経をあげてもらうこと(追善供養)
・ 「法事」とは、追善供養のあとの食事も含めた行事全体のこと

…を言います。

つまり、「法要+後席の食事=法事」ということです。

「法要」と「法事」の違いを知ると、使い方も変わってきますよね。施主を務める際は、この違いをしっかりと理解しておかないと、周囲への対応も進め方も、曖昧なものになってしまうかもしれません。

 

法事・法要を行う日程決め

「法要」と「法事」の違いを知ったところで、次に施主がすべきことをお伝えします。

【 法事・法要を行う日程の決定 】

★ まず一番に、施主は法事を行う日程を決めなければなりません。

初七日や四十九日など、正式な日は決まっているものの、必ずしもその日に法要ができるわけではないでしょうから、その前後で都合のつきやすい日程を選びます。

 

法事・法要を行う場所決め

法事の日はおのずと決まってくるはずですので、早ければ1年前に予約を入れる人もいます。

【 法事・法要を行う場所 】

★ 自宅で行うのか、お寺で行うのかも重要な選択です。

・ お寺で法要を行う場合には、最低でも2か月前までには予約が必要です。

お盆前やお彼岸の時期には特に混雑することが予想されますし、案内状の発送やその後の取りまとめの期間等も考慮すると、お寺での法要を検討しているのであれば、早めに予約することをおすすめします。

 

法要の案内状を出す

日程と場所が決まったら、関係者へ案内状を出します。案内状には、以下の内容を記載するのが一般的です。

【 法要の案内状に、記載する内容 】

・誰の何回忌か
・法要の日程、場所
・出欠の確認

どの項目も重要ですが、特に出欠確認は忘れずに行わないと、お斎(会食)の準備ができません。ちなみに案内状を出すときは、句読点(「。」「、」)を用いないことと、二重封筒は使用しないのがマナーです。

 

当日のおおまかな流れ

法事では、施主がすべてを仕切って執り行わなければいけません。葬儀のように特に決まった形式はありませんが、流れは事前に確認しておくようにしてください。

【 だいたいの流れ 】

① 施主の挨拶
② 僧侶の読経
③ お焼香
④ 僧侶の法話
⑤ お墓参り
⑥ 施主の挨拶
⑦ お斎

お墓参りは省略されることもありますが、施主は事前にお墓の掃除を済ませておくようにします。僧侶には、お布施とお車代を包みますが、僧侶の法話のあと、お斎での接待を辞退された場合は、お布施、お車代、御膳料の3つを包みます。

 

引き出物の準備

引き出物とは、法事のお礼として招待客に贈る品です。

【 引き出物の準備 】

■ 一世帯に一つで、金額の相場は2,000円~5,000円となっているようです。

・ もちろん僧侶の分も用意するのが一般的です。表書きは「志」、「粗供養」、「茶の子」などとし、水引は黒白か銀の結び切を使用します。

渡すタイミングは、法要が終わった後、お斎の後など、帰りに渡すのがよさそうです。当日に欠席で、ご香典のみ送っていいただいた方には、後日個別に送ります。

なお、出席者が持参したお供え物を、みんなで分けあうこともあるでしょうから、小さな手提げ袋を用意しておくと便利です。

 

その他の知識

お斎は、毎回必ず行わなければならないものではありませんが、一般的に以下の代表的な法要ではお斎まで準備されています。

【 お斎を行う主な法要 】

・初七日
・四十九日
・初盆
・一周忌

お斎は施主の挨拶から始まり、施主の挨拶でお開きとなります。料理の内容は精進料理が一般的ですが、最近では料理の内容に、特にこだわりはないところも多いです。

 

いかがでしたでしょうか。「法要」と「法事」の違いに加えて、実際に執り行う際には、施主が押さえておきたいポイントがたくさんあります。

一般的に「法要」だけでも「法事」と呼ばれることが多いので、そこまで気にする人はいないかもしれませんが、内容を伝える際には曖昧にならないよう、ハッキリと伝えることが大切です。

案内状に、お斎があるのかないのかを明記しておくことでも構いません。「法要」なのか「法事」なのか相手に確実に伝わるようにしてください。

冒頭でもお伝えしましたが、法要は故人が迷うことなく極楽浄土へ行けるように、また故人に感謝する場ですので、一番に考えるべきことは故人のことです。故人のための法要ということを忘れないでください。

まとめ

施主が知りたい7つの知識とは

・「法要」とは、お坊さんにお経をあげてもらうこと
・お寺で行う場合には早めに予約しておく
・案内状には、日程、場所、出欠確認の記載を忘れずに
・僧侶に渡すお布施などを準備しておく
・引き出物の表書きは「志」、「粗供養」、「茶の子」などとする
・水引は黒白か銀の結び切を使用する
・お供え物を持ち帰るための手提げ袋を準備しておくと安心


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