お悔やみの言葉は、どんなものを選ぶべきか、自分だったらどんなお悔やみの言葉をかけて欲しいか…。普段考える機会はありせん。けれども知人、友人、家族など、大切な人が亡くなるということは、とても辛い出来事です。
いざ大切な人が亡くなった時、「どんなお悔やみの言葉を掛けて良いか、わからない…。」と迷う人々は多いです。けれどもお悔やみの言葉を述べずに参列を済ませてしまうと、ご遺族は寂しい思いをされるかもしれません。
訃報は突然耳に入ってくるもの。突然の訃報で慌ててしまってお悔やみの言葉が出ないのでは、ご遺族にも故人にも失礼にあたります。大切な方の遺族だからこそ、失礼のない対応で寄り添いたいですよね。
そこで今回は、突然の訃報でも慌てずに相手の心に寄り添える、お悔やみの言葉の解説を、例文とともにお伝えします。大切な時に慌てないよう、相手に掛けるべきお悔やみの言葉を、理解しておくことも大切です。
お悔やみの言葉で失敗しない。
相手へ心を尽くす7つの例文
覚えておきたい、基本のお悔やみの言葉
お悔やみの言葉には、さまざまな言葉がありますが、本当に言葉が見つからない時でも、この言葉だけは伝えるべき基本があります。
【 お悔やみの言葉の基本 】
■ 「この度はご愁傷様でございます」または「心からお悔やみ申し上げます」
と、この一言だけは伝えるようにします。
「ご冥福をお祈りします」という言葉は、宗派によっては避けるべきと言われる表現なので、使わないほうが無難です。葬儀等では、ご遺族とはあまり長く話さず、手短に伝えるのがマナーでもあるので、このような簡潔なお悔やみの言葉でも十分です。
病気でなくなった場合のお悔やみの言葉
故人が病気で亡くなった際には、基本のお悔やみの言葉で十分なのですが、出来ればもう一言添えたいものです。
【 病気でなくなった場合の、お悔やみの言葉 】
・ 「先日お見舞いに伺った際はあんなにお元気でいらっしゃったのに…。心よりお悔やみ申し上げます」
・ 「この度はご愁傷様です。思いがけないお知らせに驚きました。」
と、遺族にお悔やみの言葉を伝えます。
病気で覚悟はされていたとはいえ、亡くなることは大変つらいことですから、故人と親交があった場合には、少しでもご遺族の心に寄り添うようにするのです。
高齢の場合のお悔やみの言葉
【 高齢で亡くなった場合の、お悔やみの言葉 】
■ 故人が高齢で亡くなった場合には、
「まだまだ長生きされて、たくさんの事を教えて頂きたいと思っておりました。
心よりお悔やみ申し上げます」
とお悔やみの言葉を伝えます。
どんなに長生きされたとしても、ご遺族にとって悲しいことには違いありません。ご遺族以外の人が「もうここまで長生きしたんだから満足してるでしょう」という「長生きしたんだから」というような発言をするのは避けるべきです。
大切な人を失ったという気持ちに、まずは寄り添うのがお悔やみの言葉での配慮です。
突然の事故で亡くなってしまった場合
大切な人が事故で亡くなってしまうというケースも多くあります。病気ならよかったという訳ではありませんが、事故で突然亡くなるということは、遺族には大きな心の傷ができます。
【 事故で亡くなった場合のお悔やみの言葉 】
■ 「あまりに突然のことでなんと申し上げていいのか言葉がみつかりません。
心よりお悔やみ申し上げます。」
というようなお悔やみの言葉を伝えます。
事故の原因もさまざまで、ご遺族が伝えたがらない場合があります。あえて深く聞かずに、そっとできることも大人の配慮です。
親よりも先に子供が亡くなったケース
どんな不幸もお別れも辛いことですが、親よりも先に子供が亡くなることは、本当に辛いことです。その気持ちは想像するまでもありません。
【 子供が亡くなった場合の、お悔やみの言葉 】
■ そのようなケースでは、
・ 「この度のご不幸に胸がつぶれる思いです」
・ 「どんなにお辛い気持ちでいらっしゃるかと、お慰めの言葉も見つかりません」
というようなお悔やみの言葉を伝えます。
自分の子供が亡くなるというのは、親にとって最大の悲しみのはずです。その気持ちを思いやり、汲みとったお悔やみの言葉を伝えることが、大切なのです。
夫・妻を亡くした場合のお悔やみの言葉
長年連れ添った伴侶を亡くすということは本当に辛いことです。まだ成人していない子供がいたり、今まで家事育児を任せていた妻が亡くなったりすることは、大切な人を失うという悲しみをより深いものにさせます。
【 夫・妻を亡くした場合の、お悔やみの言葉 】
■ お悔やみの言葉は
・ 「お力落としのことと思いますが、お子さんのためにも気をしっかり持たれてくださいね」
・ 「長年連れ添われたご主人様(奥様)とのお別れはどんなにかお辛いことと思います。心よりお悔やみ申し上げます。」
などの、ご遺族のお気持ちに出来るだけ配慮したものを選んで、寄り添うことのできるお悔やみの言葉を選びます。
故人が若い場合の、お悔やみの言葉
若くして亡くなるということは、親よりも早く亡くなってしまったり、小さなお子さんを残していたり、多くの悲しみがともなうものです。亡くなった方の親族にとっても、より大きな悲しみがともないます。
【 若くして亡くなった場合の、お悔やみの言葉 】
■ そのような場合には
・ 「これからが楽しみだった方なのに、本当に残念でなりません。心よりお悔やみ申し上げます。」
とお悔やみの言葉を伝えるのが一般的です。
その悲しみを思うと、どのようにお伝えすれば良いのか、難しく感じますが、悲しみが大きな時ほど、多くの言葉で励ますよりも、まずは心が落ち着くまでそっとしてあげることも、心遣いのひとつです。
いかがでしたでしょうか。伝えるべきお悔やみの言葉は、ご遺族の気持ちに寄り添うものです。
どんなに親しいご遺族でも、悲しみのさなかにいる時は、どんなに励ましたいという気持ちがあっても、逆にご遺族の気持ちを悲しくさせたり辛くしてしまうという可能性があります。
励まそうと思って発した言葉で、悲しませてしまうのは本末転倒、そこが一番難しいところなのかもしれません。そこでまずは、悲しみにくれるご遺族の心に寄り添い、お悔やみの気持ちを伝えるようにするのです。
近しい関係性なら、落ち着いたら別の機会を作って、ゆっくり話を聞いてあげるのもひとつの方法です。けれどもお葬式の席では、まずお悔やみの言葉は少なめに伝え、相手に寄り添うものを選ぶことを、忘れないようにしてください。
まとめ
お悔やみの言葉の例文
・基本は「この度はご愁傷様でございます」
・病気なら「思いがけないお知らせに驚きました。」
・高齢なら、「たくさんの事を教えて頂きたいと思っておりました。」
・思いがけない事故では「あまりに突然のことで」
・子供なら「この度のご不幸に胸がつぶれる思いです」
・伴侶の場合には「お力落としのことと思いますが」