一周忌法要の基本手順。スムーズに進める7つのポイント

一周忌法要の基本手順。スムーズに進める7つのポイント
一周忌など、通夜や告別式の後にも仏教には多くの法要がありますよね。一周忌とは、故人が亡くなってからちょうど一年目の命日のこと。その日に故人を供養するために営まれる儀式が一周忌法要と言われます。

一周忌法要では、普段は考えたこともない決まり事がたくさんありますし、こんな時にしか会わない親族もいて緊張する場にもなります。しかも、故人を思い出して悲しみがこみ上げる中でいろいろ物事を進めていかなければなりません。

考え出すと圧倒されてしまいがちですが、一周忌の当日になって、慌てて感情的になってしまわないよう、基本手順を押さえてスムーズに進め、乗り切りたいですよね。

そこで今回は、本記事で取り上げる7つのポイントを押さえておけば、安心して一周忌に臨むことができる、基本的な一周忌法要の手順と配慮をお伝えします。

 

一周忌法要の基本手順。
スムーズに進める7つのポイント

 

仏教の用語の意味を理解する

そもそも「法要」を、一般に「法事」とまとめて言っていることも多いのですが、それはあながち間違いではありません。しかし、厳密には少しニュアンスが違っています

【 法要と法事の違い 】

・ 法要とは、住職にお経をあげてもらうこと。

・ 法事とは、この法要とその後の食事も含めた行事を指します。

…なかなか難しいですね。

一周忌とはその後一年ごとに続く、年忌法要の最初のもの。この一周忌をもって喪が明けることになるのです。それまでの期間は、喪中と言われる期間。喪中には正月を迎えても、年賀状、年始挨拶、正月飾り、初詣などの行事は控えるのが、慣わしなのは有名です。

 

早めに準備を始める

親族を招きますし、規模が大きいものですので、スムーズにできるよう、遅くとも2ヶ月前から準備することが勧められます。

【 一周忌法要の準備 】

■ いつ、どこで行うのか、誰を招待するのか、を中心に始めるとスムーズ。

・ 法要では僧侶の読経も必要ですから、スケジュールを伺う必要がありますし、法要にご招待する親族にも、1ヶ月前にはご案内したいもの。2ヶ月前が余裕を持って始められます。

 

日取りを決める

一周忌ですから、故人の命日当日に行うのが理想的。しかし参列者の都合もありますので、命日が平日の場合は、少し日にちをずらして週末に行うことが多くなっています。

【 一周忌法要の日にちをずらす時 】

■ 一周忌法要を命日よりずらすなら、必ず命日より早めの日に行うのが慣わしです。ここだけ注意して、日にちを決めてください。

 

場所を決める

自宅で行うか、菩提寺か斎場で行うかを決めます。ホテルで行っても問題ありません。一般に関東は菩提寺で、関西は自宅で行うことが多い傾向にあります。どこで行うかは、費用がいくらかかるかにも影響します。

【 僧侶に包む各種お礼 】

■ 御布施や御車代、御膳料などを包むかどうか変わる場合がありますので、一般的な習わしを調べておくと安心。

法要の後の会食をどこでするのかも重要です。同じ場所でするのか、場所を変えるのかでかかる時間も費用も変わってきますので、こちらも慎重に考えておきたいものです。

【 法要後の会食予約時の注意点 】

■ 食事におめでたいご祝儀料理が入ってしまうことがないよう、一周忌法要の後の会食であることを伝えて予約します。

・ 因みに風習として残ってはいますが、仮に会食は行わなくても失礼にはあたりません。

 

お寺への連絡

日程と場所が決まったら早めに連絡をします。一周忌法要を行いたい旨を告げて、日程と場所をお伝えしたうえでお寺の都合を伺います。法要後の会食の会場に使うための部屋を用意してある寺院もあります。利用した場合には、その旨も相談してください。

【 一周忌法要、お寺への連絡 】

■ 法要の後の会食にもご一緒いただけるか、都合をお聞きすることも忘れないようにしてください。お布施や謝礼をお渡しするタイミングを考える際に役立ちます。

 

招待客を決める

親族やとても親しかった方を招待します。親族だけの場合は、電話での案内連絡でも良いかもしれませんが、親族以外の方には招待状を送り、返事をもらうのが丁寧な作法

【 列席者の人数を把握する 】

■ 会食や引き出物を準備する都合上、人数を把握できれば安心ですよね。

・ 引き出物は一所帯に一個準備すれば大丈夫。引き出物の目安は、地域性などもありますので、周囲に聞いて確認したいところですが、全国的な一般相場では2,000円~5,000円程度です。

 

服装に気をつけよう

遺族は,喪服が基本。女性はアクセサリー類を外しておいてください。ネイルアートなども避けた方が無難なのは、他の法事と同じです。

【 一周忌法要での服装 】

■ 施主はまだ一周忌までは、告別式と同じようなしっかりとした喪服を着たいもの。

・ お子さんは制服があるなら、それがベストです。制服がない場合は黒っぽい服装を心がけてください。

 

いかがでしたでしょうか、このように取り上げだすと、一周忌法要の手順やマナーはたくさんあります。ただ、最近ではずいぶん緩くなりつつある傾向が。でもそれは地域によって異なってきます。

親族や友人とのこれからの関係もありますので、気持ちよく行えるように配慮できれば、ベストです。普段意識していない慣習がたくさんあるのが法事の席ですから、依頼するお寺によく聞くことも、対策のひとつ。宗派によっての違いにも注意してください。

基本的に参列者のほとんどは、そんなに細かい手順までは把握していないはずですので、それほど気をもむ必要はありません。

相手への失礼がないよう最低限のマナーを守り、あとは気持ちを伝えることで相手にも気持ちよく接することができるはずです。そして、辛い気持ちを一連の一周忌法要を通して癒してください。

 

まとめ

一周忌法要をスムーズに進めるために

・法要は僧侶の読経などで、法事は会食までを言う
・一周忌法要の準備は2ヵ月前からがベスト
・命日に行うのがベストだが、前の週末にずらしてもOK
・会食会場を外にするなら、一周忌であることを伝える
・お寺にスケジュールを聞くなら、その後の会食まで聞く
・身近な親族なら電話もOK。遠い関係なら案内状を送る
・服装は一周忌までは、従来の喪服を着ていけば安心


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