四十九日の参列マナーは、当日注意すべきことよりも、事前に準備すべきことの方が多くあるものですよね。
四十九日法要は、故人が亡くなってから四十九日目に行うものなので、日程はあらかじめ決まっているものと思われがちですが、近しい前後の土日に行うことが多いため、案内が着たら予定の調整が必要です。
四十九日法要は、案内を受けたらすぐに、出席か欠席の返事をしなければいけないもの。ただ、その返事の仕方や事前の準備にも、マナーがあるのです。
四十九日法要は、基本的には遺族や親族など故人と近しい間柄の人達が出席しますが、故人を供養するための、れっきとした儀式。マナーある所作で参列したいですよね。
そこで今回は、四十九日法要の案内を受けた時、参列者側が気を付けなくてはならないマナーと、事前の準備について6つのポイントをお伝えします。
四十九日への参列マナー。
案内が来たら押さえる作法
返事をするタイミングとマナー
四十九日法要の案内は郵送で届くことが多いはず。施主とごくごく親しい場合には電話で知らせを受けることもありますが、多くは郵便物で届くのが一般的。
【 四十九日法要、返事のタイミング 】
■ この案内状を受け取ったら、なるべく早く返事をするのがマナー。
・ 施主は、法要とその後に実施する会食の準備をしなくてはいけませんから、出欠は早めに知りたいのです。
また四十九日法要は、案内を受けたら極力欠席しないのが基本。体調の問題や仕事の予定など、どうしても出席が困難な場合には欠席の返事もよいのですが、それ以外の場合には出席できるよう、こちら側の予定調整をしてください。
返信ハガキの注意点
四十九日法要の案内状に対する返事は、同封されている出欠確認用のはがきで返すもの。電話やメールで返事をしたからと言って、ハガキの返送をしなくてよいわけではありません。
【 四十九日法要、返信の仕方 】
■ 多くの案内状に見られる、返信用ハガキ。同封されていた場合には、必ずハガキを返送するの基本作法。
・ 返送ハガキでは、出席/欠席に〇を付ける枠と、自分の名前や住所などを記入する枠があるはず。いずれの枠でも「御」は二重線で消すのがマナーです。
自分に対して御名前、御住所と丁寧語にするのは変ですから、二重線で取り消すのです。
返信ハガキに添えるコメント
結婚式の返信ハガキには、メッセージを書く欄が用意されていることが多いですが、四十九日法要では、気持ちを伝えても良いものか、迷う方もいるのではないでしょうか…。
【 四十九日法要、コメント 】
■ 四十九日法要の返信ハガキには、メッセージ欄がない場合がほとんどですが、余白のところに書き添えても構いません。
・ 遠方に住んでいる施主から案内が届いた場合には、日頃会う機会も少ないでしょうから、一筆入れると丁寧。
「当日は皆さまと一緒に、故人のご冥福をお祈りしたいと思います。」などの言葉が適切です。
欠席の返事の送り方
四十九日法要は、やむを得ない事情がない限り原則出席するのがマナーとお伝えしましたが、体調不良や予定変更ができない出張の予定など、どうしても都合がつかない場合には、欠席の返事をしても仕方がありません。
【 四十九日法要、欠席の場合 】
■ しかし、欠席の返事を返信ハガキだけで送るのは、失礼に当たることも…。
・ 自分で封筒と便せんを用意して、欠席のお詫びとともに手紙を書き、その中に返信ハガキを入れて送ると、より気持ちが伝わるはず。
この封筒の中に不祝儀を同封して、現金書留で送る手配をしておくと、より失礼のない欠席の連絡ができます。
欠席時の不祝儀の渡し方
欠席の時に返事とともに送る不祝儀ののし袋の表書きは「御供物料」。この表書きなら、宗教を問わずに使うことができますから、先方の宗教を知らない場合でも安心。
【 四十九日法要、不祝儀の渡し方 】
■ 四十九日に欠席する場合の「御供物料」は、3千円~1万円が相場。
・ ただし、故人や施主の人との関係性によって、金額は判断してください。
法要に出席する場合には、5千円~1万円が相場。基本の5千円に、故人との関係性と気持ちをプラスするつもりで、金額を決めると失礼にはならず、良い包み方ではないでしょうか。
出席時の服装
四十九日に出席する場合には、早急に返信ハガキで出席の返事をするのがマナーですが、それだけで安心していてはいけません。四十九日は、喪が明けるちょうどその日に当たり、出席者も法要の儀式の時には略式喪服を着なければいけないのです。
【 四十九日法要、服装マナー 】
■ 施主や遺族は三回忌まで喪服を着用しますが、その他の出席者は、四十九日もしくは一回忌までは喪服が基本。
・ もし、葬儀に出席しておらず、喪服を持っていない場合には、早めに準備することをおすすめします。
いかがでしたでしょうか、四十九日法要は、故人の家族や親せきだけで執り行うことが多いため、近しい間柄の人が施主の場合には、案内状や返信ハガキなどのやり取りがあいまいになるケースも…。
しかし、親しき仲にも礼儀ありですから、案内状を受け取ったらハガキで必ず出欠の返事を書くのがマナー。
四十九日法要は、希望制で自分が参加を決められると思っている方も多いのですが、実はそれは違います。施主は案内状を送る段階で、ある程度出席を見込んでいますから、基本的には声をかけられたら、断らないことが礼儀。
今回は、出席する場合と欠席する場合の2パターンに分けながら、四十九日の案内を受け取った後のアクションとマナーをお伝えしました。たかが出欠の返事、たかが法要と侮らずに、早急な対応を心がけ、後で恥をかかない対応をしてください。
まとめ
四十九日法要で案内が来たらすべき準備とは
・案内を貰ったら原則断らないことがマナー
・返信はがきを書くときは「御」を二重線で消す
・コメントは書かなくてもよいがあるとなお良い
・欠席の返事をする時は手紙にハガキを同封する
・欠席時に贈るのし袋の表書きは「御供物料」
・法要の当日に着る略式喪服の準備をしておく