有給が取れない時の対処法☆円満にお休みを取るポイント


有給が取れないことに、悩みを抱えている方は、案外多いですよね。いつも忙しく、なかなか言い出せないこともあるかもしれません。

ただ、仕事も大切な暮らしの要素ですが、プライベートの充実も、人生においては重要。いつまでも有給が取れない事態なら、何とか解決しておかないと、後々うつ症状を起こす事例も少なくありません

結局本来与えられている有給が取れないままになって、「もったいけど仕方ないな」と黙ったままになるケースが多い日本ではありますが、生きていれば何らかの用事で、有給が取りたいこともあるのは当然です。

そんな時に周りに睨まれることがなく、円満にお休みを取れるような方法があれば、こんなに良いことはありません。そのためには、賢く有給を取るための配慮と心得、そして知識があるのです。

そこで今回は、有給が取れない時の対処法を、実際に有給を取る時に配慮したいポイントとともにお伝えします。

 

有給が取れない時の対処法☆
円満にお休みを取るポイント

 

有給の取得は「法的な権利」

会社が「とても有給を取れるような雰囲気ではない」「誰も有給を申請しているように見えない」というような状態でも、実際に「有給が取れない」ということは、本来あり得ません。

【 有給が取れない☆法的な権利を理解する 】

★ 有給の取得は「法的な権利」だからです。

・ 社内の規則に従った申請を行ったうえで有給を使用すれば、問題はないことは心得ておいてください。

ただ、会社側には「時季変更権」という権利があります。事項ではこの「時季変更権」についてお伝えします。

 

「時季変更権」とは

「時季変更権」は、有給を申請した労働者が実際に休んでしまうと、事業の正常な運営の妨げになってしまう、と会社が判断した時に発動する権利です。

【 有給が取れない☆時季変更権 】

★ つまり、「有給の取得を他の日にしてほしい」と、労働者に打診することができるのです。

・ ただし、この権利が行使されるのはとても限定的なケースでもあります。

多くの労働者が同じ日に一斉に有給を取得したら、その日は間違いなく事業を運営し難くなってしまうことは容易に想像がつくのではないでしょうか。

ただ、たったひとりの労働者が有給をとることによって、事業が運営できないなら、そもそも会社の在り方自体が「異常」ということになるからです。

【 有給が取れない☆本来の姿 】

★ そのような背景があるので、本来なら「有給が取れない」ということはありません。

・ 「休みたい」と思った時に、有給を申請すればOKなのです。

それが会社にとって、非常に悪いタイミングだったら、上記のように、「他の日にお願いします」と打診をされるかもしれません。ただ、「有給を取得しないでください」ということにはなりません

 

それでも有給が取れない場合

それでも会社の中には、「ウチには有給の制度などない!」と申請を突っぱねられた事例もありました。もちろん、それは当然ながら法に反します

【 有給が取れない☆対応が明らかにおかしい場合 】

★ あまりに酷い状態で、なおかつ事業者に是正を促したいのなら、労働基準監督署や弁護士などの専門家に相談し、解決の道を探ることになります。

・ ただ、多くの方は「できればそこまでことを大きくしたくはないけれど、何とかならないかな」と言うのが希望ではないでしょうか。

そこで、次の項からは円満に有給を取得する方法をお伝えしていきます。

 

「有給が取れない」と思っても、まず申請

まずは「有給が取れない」あるいは「取りづらい」と思っても会社に申請をしてみることから始まります。

前述の通り有給の取得は、労働者が取りたいと思えば取れる法的な権利なので、それを拒否する権利は会社にはないのですが、「理由を強く求められて取りにくい。」と言う相談も多いです。

【 有給が取れない☆理由は伝えなくてもOK 】

★ けれども本来、有給休暇の間の休みは、自由に使うことができます。休みたい理由も事細かく伝える必要はありません。

・ 本当にその時期に休まれたら非常に困る時、会社が時季変更権を行使することもありますが、それだけです。

 

有給を取る時の理由のかわし方

ただし嘘の理由で有給を申請し、後々それが嘘だったとバレると、何らかのペナルティを受ける可能性があることにも注意してください。それに下手に嘘をつくと、あなたへの信用自体が大幅に下がってしまいます。

【 有給が取れない☆理由の伝え方 】

★ 本来、有給の理由を伝える必要はありませんから、嘘を付くくらいなら「私事で」などと伝えても、法的には問題ありません。

・ 申請をあくまでも拒否する会社なら、転職を考えた方が良いとも言えますが、「申請した」という証拠を残しておけば、専門家への相談がしやすくなるメリットもあります。

 

有給を取る時の配慮

さて「有給の取得は、労働者に与えられている法的な権利」であることは間違いありませんが、会社に勤めている以上は他の方との関わり合いも大きいのではないでしょうか。

その関わり合いを無視して、自分の都合だけを優先させると、思わぬ不評を買い、会社での居心地が悪くなってしまうことが心配です。それこそ心理的な圧力で、有給が取れない事態に陥ることはよくあります。

【 有給が取れない☆取る時の配慮 】

★ そこで有給時には以下のような心遣いが有効です。

・有給の申請は休もうとする日の7~5日前に行ってください。

・繁忙期はなるべく有給を取らない配慮をしてください。

・長期に渡って有給を取ることは避けるとスムーズです。

・休む前には周囲の方に最低限の業務の引継ぎをしておくのがマナーです。

…などなどが挙げられます。

休みを取ると、多くの場合は他の方があなたの代わりに、仕事を引き受けることになります。負担を掛けないようにする心づもりでいれば、これらの配慮をすることは社会人として当然のマナーです。

 

旅行のための有給の場合

またよくあるケースに、旅行のために有給を取得したものの、旅行中や帰ってきた後に体調を崩して欠勤や遅刻が続く失敗があります。

【 有給が取れない☆旅行時の体調管理 】

★ 病気は不測の事態かもしれませんが、それをなるべく防ぐために旅行のスケジュールに余裕を持たせる、極端に無理な行動はとらないなど「対策を練る」ことはできるはず。

・ 体調が悪い上に、職場の空気が冷たくなったら自分にとっても職場にとっても大きな打撃ではないでしょうか。

社会人である以上は、なるべく迷惑を掛けない姿勢でいることも大切です。

 

いかがでしたでしょうか、今回は有給が取れない時の対処法や有給時に必要な配慮をお伝えしました。

確かに現代でも、家族経営の会社など小さい規模の企業などのケースでは、ギリギリの定員で働いているために、「有給が取れない!」と言う社員による相談も多く見受けます

勤務していた部署で最も若い社員の場合など、「なかなか有給の取得を言い出せない…。」と言う精神的な原因も見受けられるのですが、知恵を持つ事で円満に取れてしまうことも多いのです。

さらに日本人の場合、世界の国々と比べて「休み下手」と言われるのも特徴のひとつなので、ぜひ意識して休みを取ってみてください。

もちろん周りのことをなにひとつ配慮せず、権利だけを主張して有給をとったら、自分の居場所を失くしてしまうことに繋がるかもしれません。

けれども日ごろ真面目に頑張っているなら、少しは自分のための休みも必要かもしれません。今「有給が取れない」と思っている方も、ぜひ配慮をしつつ申請をすることから始めてみてはいかがでしょうか。

まとめ

有給が取れない会社での対処法

・有給の取得は「法的な権利」と心得る
・申請をした事実があると、相談もしやすい
・嘘の理由を言うなら、「私事で」でOK
・休む7日前を目安に申請・相談をする
・会社の繁忙期を避けて申請をする
・休み中の引き継ぎには最大限の配慮
・旅行時には後で病気にならないよう体調管理


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