面接のお礼状は、必ず出さなければいけないものではありません。あると丁寧ですが、形式的なお礼状であれば出さない方がむしろ良い場合もあります。人事担当者はたくさんの面接をこなしていますから、全員からお礼状をもらえばかえって迷惑になります。
一方で、面接のお礼状の内容によっては、担当者に評価をされるケースもまれにあります。面接官も人ですから、相手の強い気持ちが伝われば、悪い気持ちはしませんよね。
そのため、面接や履歴書などの評価がまったく同じレベルの人が複数人いた場合などにお礼状があると多少有利になることがあるのです。
しかし、面接のお礼状は内容のポイントを抑えないと、かえって評価を下げてしまうリスクもあるだけに、注意して準備をしたいですよね。そこで今回は、面接後のお礼状で評価をあげる、7つのポイントについて解説します。
面接後のお礼状☆
社会人として評価される7つのポイント
出すタイミング
面接のお礼状は、出すタイミングもポイントです。あまりに時期が遅いと、面接官や人事担当者も忘れてしまいますし、早い場合には面接後に合格や面接通過の結果を出す場合は、翌日か翌々日には本人に連絡がいきます。そのため、日にちをおいてからお礼状を出してもすでに不合格が決まっていたということもあるのです。
【 面接のお礼状を出すタイミング 】
★ お礼状を出すなら、当日中に投函するのが理想です。
・ 面接から帰宅した後すぐに書き、ポストに投函するのです。遅くても翌日の集荷に間に合うように出しておくべきです。
文章の量
ビジネスパーソンにおいては、報告書やメールなど文書に関しては簡潔に書いておくことが重要です。そのため、面接のお礼状もパッと見た時に、読む気が失せてしまうような長文はいけません。
【 面接のお礼状の文章量 】
★ 相手が読んでみようと思えるような、簡潔な文章にまとめるのがポイントです。
・ 段落を空けたり、適度に句読点を打ち、便せんであれば1枚にまとめるのがマナーです。
時候の挨拶
ビジネスパーソンのマナーとして欠かせないのが、手紙やメールにおける時候の挨拶です。学生は時候の挨拶など書いたことがない人がほとんどですから、この部分がしっかり入れられるのと、入れられないのでは差が付きます。
【 面接のお礼状の冒頭 】
・ 「拝啓、貴社におかれましてはますますご発展のこととお喜び申し上げます。」と一文入れるのです。
・ これは定型文ですから、オリジナリティを出さなくてもいいところです。
面接に対するお礼
面接のお礼状の本文で、欠かしてはいけないポイントの一つが感謝の言葉です。お礼状の名の通り、この手紙の本来の目的は自分をアピールすることではなく、相手に面接をしてくれたお礼をすること。
企業が面接をしてくれるという事は、自分を評価するために時間を割いてくれているという事です。
【 面接のお礼状の内容 】
★ そのため「本日はお忙しい中、貴重なお時間を頂きまして誠にありがとうございました。」というお礼を最初に書くことが重要です。
定型文だけで済ませない工夫
面接のお礼状を評価アップのためのテクニックとして、すべての企業に出しているという学生もいますが、この時にすべて同じ文章だと、面接担当者には定型文だということを見透かされてしまい、逆に好感度が下がる恐れがあります。
【 面接のお礼状の工夫 】
★ そこで、面接の内容を具体的に織り交ぜることで、本当に面接後に手間をかけて書いたのだ、ということが相手に伝わります。
・ さらにそこで、面接で得られた学びなどを入れると、勉強熱心だということで好感度が上がります。
面接で言い忘れたことの補完
面接をした時に、緊張して頭が真っ白になって言いたかったことが言えなかった…。というケースでは、後悔していますよね。このようなケースでは、伝えきれなかった思いを面接のお礼状に書いておくことも、評価向上につながります。
【 面接のお礼状での補完 】
★ だらだらと書くと作文のようになってしまいます。
・ 入社したいという強い気持ちや、その会社に対する熱い気持ちなどを、改めて簡潔に書くことをお勧めします。
誤字脱字チェック
面接のお礼状の内容については、これまで解説した内容でおおむね網羅できます。しかし、最後に陥りやすいミスがあります。それが誤字脱字です。せっかく内容がしっかりしていても、誤字脱字は社会では通用しません。
【 面接のお礼状での誤字脱字 】
★ チェックが足りなかった、つめが甘いという悪い印象をあえて与えるはめになってしまいます。
・ 封を閉じる前に、誤字脱字は入念にチェックをする必要があります。
可能であれば第三者に読んでもらってチェックをすると確実です。
いかがでしたでしょうか。面接後のお礼状では、内容はもちろんのこと、お礼状を投函するタイミングや量も、重要なポイントになります。
自分の意図としては、少しでも評価をアップしたい、という気持ちも入っているものの、建前上は面接のお礼状ですから、その本来の趣旨を逸脱してはいけません。そのため、面接のお礼状では文章量はなるべく簡潔にすることがマナーです。
当然のことながら面接のお礼を忘れてはいけません。自分の評価をあげたい、という気持ちが先行しすぎて、つい本来の趣旨であるお礼がおざなりになってしまうケースは意外にも多々あるので注意が必要です。
面接のお礼状でおさえるべきポイントは多くはありません。今回解説した7つのポイントを忘れずに書くことで、少なからずプラスの評価につながるはずです。
まとめ
評価を得る面接後のお礼状の書き方とは
・タイミングは面接の当日中に投函をするのがベスト
・だらだらと長文にせず文書は一枚にまとめ簡潔に
・時候の挨拶を最初に入れると礼儀があると好印象
・面接に時間を割いて下さったということへのお礼
・面接の内容を織り交ぜると高い好感度を得られる
・入社したいという気持ちを改めて言葉で表す
・手紙の封を閉じる前に誤字脱字のチェックを入念にする