面接にコートを着て行くことってありますよね。特に冬の寒い日、雪が降っている日はコートなしでは凍えてしまいます。
しかし、面接時にはコートが邪魔だと感じることも少なくないのではないでしょうか。とはいえコートを着たまま面接を受けるなんて、マナー違反であることは誰もがわかっていることです。
気が緩みがちですが、面接にコートを着て行ったときの、コートの取り扱いの基本的な知識は、案外大切なポイントです。コートの取扱いが分からないと面接に集中できず、本来の実力が発揮できないかもしれません。
今回は、面接でコートを着ていく際の、面接官も納得のスマートな取り扱いマナーを解説します。
面接を受けるということは、先方に「ぜひ採用したい!」と思ってもらう必要があります。正しいコートの取り扱いを身につけて、しっかり面接に集中できるようにしてください!
面接のコートどうしてる?
実は見られる取扱いマナーとは
派手過ぎずシンプルなデザイン、色を選ぶ
面接時の服装といえばスーツです。つまり面接にコートを着て行く場合、スーツに合うコートでなければなりません。デザイン、素材、色などを考えて選ぶ必要があります。
【 面接のコートの種類 】
★ ビジネスコートとして使用するコートが適切です。
・ トレンチコート
・ チェスターコート
・ ステンカラーコートなどがあります。
どのコートも余計な装飾がなく、何年経っても飽きのこないシンプルなデザイン。色はネイビー、グレー、黒、ベージュがビジネスコートとして一般的です。
【 面接のコート、NG例 】
・ ジャンパーやナイロン素材のもの
・ ダウンなどは面接のコートには不向きです。
あくまでもカジュアルになりすぎないシンプルなものを選びます。コートの丈はスーツの上着が下から見えないものがベストです。
着脱のタイミングが大切
面接のコートの着脱のタイミングにもマナーがあることを知っていますか?面接時だけでなくビジネスシーンにおいて、面接時のコートの着脱マナーには共通のタイミングがあります。
【 面接時のコート、着脱のタイミング 】
① まずコートを脱ぐタイミングは、建物の玄関前。
・ コートを着たまま建物に入ってはいけません。建物に入る前にコートを脱いでたたんでおきます。
もし人の出入りが多い場合は、邪魔にならないように少し離れた場所で事前に脱いでおきます。
オフィスがビルの一角にあるような場合は、エレベーターの中で脱いでも構いませんが、面接会場に着くまでには必ず脱ぐことが基本です。脱いだコートは腕に掛けるようにして持っておきます。
② 逆にコートを着るタイミングは、建物を出た後となります。
・ 面接が終了したからといって、会場を出てすぐにコートを着るのはマナーとして望ましくありません。
コートを着るときも脱ぐときも、社会人のマナーとして着脱のタイミングを心得ておいてください。もちろん面接以外の場面でも共通のマナーですから、「できて当たり前」と日頃から意識しておくことが大切です。
このためにも、着脱しやすいコートを選ぶ必要があるのです。
置き場所を間違えない
面接時、コートはどこに置けばいいのでしょうか?
★ 正解は「床に置いたカバンの上にたたんで置く」です。カバンは自分の足元に置き、コートはその上に乗せるように置きます。
ただカバンのマチはそんなに広くありませんから、実際にその幅にコートを置くのはなかなか難しいです。そのためにも、本番であたふたしないように練習しておくと、安心して臨めます。
★ 待っている間も同じです。
・ 足元に置いたカバンの上にたたんでコートを置きます。隣の椅子が空いているからといって、そこに脱いだコートを置くのは間違いです。
なお、クロークやハンガー、荷物置きなど、コートの置き場所があらかじめ指定されている場合は、もちろん指示に従います。どうしても自信のない場合は、カバンの中にしまいこんでしまうのも方法です。
★ しまいこんでしまえば、コートのことは気にせずに済みますので、面接にも集中できます。
・ ただしカバンの中にしまう場合は、厚手ではなくカバンの中に入るような生地のコートである必要がありそうです。
面接時のコートのたたみ方
脱いだコートは脱ぎっぱなしの状態ではなく、きちんとたたんでおくのがマナーです。コートをグチャっと持っていたのでは、身だしなみの評価に影響します。そのためにもたたみ方は身につけておかなければなりません。
【 面接時のコートのたたみ方 】
1.コートの内側から肩の部分に手を入れる
2.コートの背中を内に折りたたみ、背中の後ろで肩と肩を合わせる
3.肩に入れた片方の手をクルッと返し、裏地が見えるようにもう片方の手(肩)に被せる
腕に掛けて持つ場合はこのまま腕に掛けます。カバンの上に置く場合は、さらに三つ折り、もしくは四つ折りにして置きます。
★ インターネットで検索すると、たたみ方の動画もありますので、参考にすると、分かりやすいです。
面接ではコートをたたむ動作も、自然にできるように練習しておくことをお勧めします。そして、やはりたたみやすく持ちやすい素材のコートは役立ちます。
いかがでしたでしょうか。面接時に着て行くコートの種類や取扱いのイメージが、ついたのではないでしょうか。選ぶ面接のコートも、それぞれのポイントに共通する「デザイン」が、自ずと見えてきます。
ビジネスコートに求めるものは、格好いいや可愛いといった私的要素ではありません。誰が見ても清潔感がある、社会人として恥じないコート、何よりもビジネスシーンにおいて、取り扱いやすいコートを選びたいものです。
コートの取り扱いもしっかり身につけておけば、面接時だけでなく就職してからも必ず役に立ちます。
社会人としてのマナーも評価される面接。コートのたたみ方ひとつにおいても、普段から意識しておくことで自然な装いができるようになります。どのポイントも社会人のマナーとして身につけておけば、いざという時に周りとの差がつくこと間違いなし!です。
まとめ
面接にコートを着用するときは
・派手過ぎずシンプルなデザイン、色を選ぶ
・面接の建物に入る前、出た後に、コートを着脱する
・脱いだコートは正しく折りたたんで、カバンの上に置く
・ビジネスコートにはたたみ方のマナーがある