残暑見舞いの書き方、本来のマナーを知っていますか?8月8日の立春~8月末頃までに送るハガキで、相手の健康を気遣いながら、自分の近況を報告するという役割を持っています。
最近はメールや電話などの簡単にコミュニケーションを図れるツールの普及により、文字に想いをしたためる機会も少なくなってきましたが、だからこそ、ハガキを送ることに意味があるのです。
そこで今回は、是非覚えて頂きたい残暑見舞いの書き方を文例とともに解説します。残暑見舞いの書き方に沿った、マナーある言葉をきちんと並べることで品も生まれます。ハガキを受け取った人もきっと穏やかな気分になれるはず。
こちらの記事でご提案する、今すぐ参考に出来る挨拶文例を参考に、残暑見舞いの書き方をマスターしてください。
残暑見舞いは書き方が大事。
品のよい言葉と挨拶文例集
丁寧だけど、親しみやすい残暑見舞いの書き方
ビジネス用ほど表現が固くないけれど、丁寧な言い回しの残暑見舞いの書き方をお伝えします。ちなみにこれからお伝えする例文は、残暑が厳しい時の残暑見舞いの書き方になりますので、是非参考にして下さい。
【 例文1 】
残暑お見舞い申し上げます
立秋とはいうものの、毎日厳しい暑さが続いております。
○○家の皆さまは、お変わりなく毎日をお過ごしでしょうか?
おかげさまで私達は、皆元気に暮らしております。
まだまだ暑い日々が続き、夏の疲れが出やすい頃でしょうから
夏バテなどなさいませぬように、お気を付け下さいませ。
涼しくなったら、是非お伺いしたいです。
平成27年 立秋
残暑見舞いの書き方の基本は、・基本の挨拶⇒・相手の健康を気遣う言葉⇒自分の近況⇒・結びの言葉⇒年号と月の構成です。この例文のように、端的に整えると読みやすいです。「是非、お伺いしたいです。」の結びの言葉でも、親しみを感じます。
親しくしている友人家族に送る残暑見舞い
昔から親しくしている友人家族の健康を気遣いながら、自分達の近況も報告する、残暑見舞いの書き方をお伝えします。
【 例文2 】
残暑お見舞い申し上げます
まだまだ厳しい暑さ続きの毎日ですね。
そのような中でも、皆さんおそろいで賑やかにお過ごしのことと思っております。
こちらも、毎日慌ただしい日々が続いておりますが
家族仲良く、そして元気に毎日を過ごすことが出来ております。
もう少しで、秋がやってまいります。
その時には、地元の美味しい果物をお送りさせて頂きますね。
ぜひ、楽しみにお待ちくださいませ。
平成27年 晩夏
ビジネス用残暑見舞いの書き方とは?
次にお伝えするのは、ちょっと真面目なビジネス用の残暑見舞いの書き方です。基本的にはあまりアレンジをしなくても、この文章をそのまま使っても問題はありません。
【 例文3 】
残暑お見舞い申し上げます
残暑厳しき折、貴社ますますご隆盛のことと大慶に存じます。
平素は格別のご厚諠を賜り厚く御礼申し上げます。
今後とも、変わらぬご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
平成27年 葉月
前項の2種類と大きく違うことが分かるでしょうか。この残暑見舞いの書き方の例文が、基本的な言葉遣いではあります。ただマナーとして緩くなっている現在では、送る相手との距離感や親しさで、文面を変えて行く配慮が必要なのです。
お世話になった恩師に送る、残暑見舞いの書き方
学生時代にお世話になった恩師は、何年経っても尊敬できる相手。頻繁に連絡を取ることはあまりないけれど、お互いの状況や安否を確認するためにも、1年に数回ハガキを送り合ってはいかがでしょうか。
【 例文4 】
残暑お見舞い申し上げます
段々と秋の訪れを感じる季節となりました。
先生におかれましては、ますますご健勝のことと拝察いたしております。
私も家族もおかげ様で、毎日元気に暮らしております。
まだまだ暑い日々が続いて、身体の疲れも出やすいころですから
どうぞご自愛なさってくださいね。
是非、今度お食事でもいかがでしょうか?
またご連絡させて頂きます。
平成27年 立秋
とても親しい人に送る残暑見舞いの書き方
「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があるように、親しい中でもこのように文書でやり取りすることで、ステキな関係を築くことが出来ます。
それでは早速、とても親しいあの人に送る残暑見舞いの書き方をお伝えします。
【 例文5 】
残暑お見舞い申し上げます
連日の猛暑に思わずウンザリをしてしまう日々が続きますが
皆さま、元気でお過ごしでしょうか?
私達は、夏休みを利用して母方の実家がある北海道に行く予定です。
美味しい食べ物、大地を爽やかに吹き抜ける風を感じながら
リフレッシュしてきます。
ぜひ、暑さが静まってまいりましたらお会いしたいですね。
厳しい暑さが続きますが、何卒ご自愛の上お過ごしください。
平成27年 立秋
「ウンザリ」や「リフレッシュ」など、従来の残暑見舞いの書き方では、タブーとなっているきらいもありますが、家族などとても親しい間柄では、フランクな口語で書いている例です。
残暑見舞いの内容をさらに膨らませて、親しみを
具体的な夏の思い出をプラスすれば、残暑見舞いの内容が更に膨らんで親しみのある文章が出来上がります。残暑見舞いの書き方は、このくらい文章を崩しても問題ありません。是非、参考にしてください。
【 例文6 】
残暑お見舞い申し上げます
立秋とはいえ、連日とても暑い日々が続いておりますが
皆さまはいかがお過ごしでしょうか?
私達はこの夏、暑さに負けずに地元の海へと家族でよく出かけておりました。
子供達は真っ黒に日焼けして、元気に遊んでおります。
本当の秋が待ち遠しいですね。
まだまだ残暑厳しい日々が続きますから、どうぞご自愛くださいますよう、お願い申し上げます。
平成27年 葉月
秋を匂わせた残暑見舞いの書き方
残暑見舞いを送る頃は、日中の暑さは残っているものの夜になると秋風を感じる季節になってきます。そこで秋を匂わせた残暑見舞いの書き方をお伝えします。
【 文例7 】
残暑お見舞い申し上げます
日中はまだ暑い日々が続くものの、最近では秋の夜風を感じるようになり
季節の移り変わりを感じております。
○○家の皆さまは、全員お変わりなく元気にお過ごしでしょうか。
是非、暑さが静まりましたら、お食事でもいかがですか?
昨年はお会いできませんでしたので、今年はぜひ実現出来ればと思っております。
しばらくは暑さも続くようなので、どうぞお身体をご自愛くださいませ。
平成27年 晩夏
いかがでしたでしょうか。今回は残暑見舞いの書き方を中心に、ハガキを書く際、ぜひ参考にして頂きたい挨拶文例集をまとめてお伝えしました。
ちなみに、文例中でよく出てくる「ご自愛ください」の文面ですが、最近では「お体、ご自愛なさってください。」などのフレーズも時々耳にします。しかしながら、こちらの文章は正式には間違えています。「お体」を使うならば「お体を大切に」など。「ご自愛ください」は、そのまま、何も付け足さずに書いてください。
現代ではメールや電話の方が気軽に連絡が出来ます。けれども、そんな時代だからこそ、従来の手描きの御見舞は温かみ、インパクトがあります。ハガキを送る時にじっくりと文章を考える時間。ハガキを受けとった人の笑顔を思い浮かべる時間…。
ハガキで送ってこその、貴重な時間は生活をもゆとりを持たせます。ハガキは形としてきちんと残るので、あなたの想いが残る点も魅力です。ぜひ、日頃の気持ちを込めて、送ってみてください。
まとめ
残暑見舞で親しい人々へ挨拶を。基本的な書き方と例文集
・親しみやすさと丁寧さを備えた御見舞は、文章構成を大切に
・親しくしている友人家族には、少し柔らかい表現で
・基本的な残暑見舞いの書き方は、ビジネスシーンにぴったり
・お世話になった恩師へ、年に一回の残暑見舞いで様子伺い
・とても親しい人には、少しフランクになっても大丈夫
・夏の思い出をプラスして、親しみのある残暑見舞いに!
・「季節の移り変わり」「秋の夜風」と秋を感じる文例