法事のマナーの中でも、三回忌のお布施についてどれくらい包めば良いのか悩むという声は少なくありませんよね。冠婚葬祭には様々なマナーがありますが、中にはとても難しいものもあります。
親族や知人など大切な人が亡くなると通夜や葬儀からはじまり、その後も様々な法要が続きます。一周忌、三回忌を過ぎると、回を重ねるほどに身内だけで行う法要になっていきます。
その法要のなかでも三回忌は、親族のみではなく故人の近しい方も参列する最後の法要とも言えますので、参列者の方にも失礼のないようにしっかりとした配慮が必要になります。
そこで、今回は三回忌の迎え方。お布施など特に知りたい関連費用など、正しいマナーについてお伝えします。
三回忌の迎え方。
お布施など特に知りたい関連費用を解説!
三回忌法要は満2年目の祥月命日
そもそも三回忌とは、亡くなってから満2年目(亡くなった翌々年)の祥月命日に行う法要です。
僧侶に読経を上げて供養をしてもらい、仏の教えを説き、故人の供養のために施すというのが法施です。
三回忌法要は、祥月命日を過ぎないことが大切で、その日より前の親族や家族が集まりやすい週末などに行うことが多いといいます。
この僧侶の三回忌法要の施しに対して、お礼の意も込めて財施としてお布施をお渡しするわけです。
三回忌法要のお布施はおよそ1万円~5万円くらい
気になる三回忌のお布施の金額ですが、はっきりと決まっているものではなく、その金額を決めるのも難しいというのが本当のところです。
冠婚葬祭にかかる費用の『相場』というものはあってないようなものばかりです。それは、ほとんどの場合、ケース バイ ケースだからです。特に、三回忌のお布施などに関しては、料金表があるわけでもありませんから、本当に難しいものがあります。
なので、菩提寺の他の檀家さんや親族などに確認出来る機会があれば「三回忌の法要にはどのくらい包まれましたか?」と確認してみるのが一番です。
どうしても不安な場合はお寺に「みなさんいくらくらい包まれるのでしょうか?」と率直に聞いてみることもマナー違反ではありません。
三回忌のお布施の相場としては、1~5万円と金額に開きがありますから、最終的にはご自分の気持ちで決める事になります。
三回忌法要のお布施の表書きは、普通の黒墨で『お布施』と書き、下に名前を書きます。お布施の金額は漢数字、基本的に旧字体を用いて書きます。
お布施以外に『お車代』『御膳料』『塔婆料』『会食代』『返礼品代』
三回忌にはお布施以外にも準備しなければいけない費用がいくつかありますので、確認しておきましょう。
ご自宅に僧侶を呼ぶ場合なら、5,000円~10,000円くらいの『お車代』をお渡しします。また、僧侶が会食に同席しない際は、5千円~1万円の『御膳料』をお渡しします。
また、その他、まとまった金額が必要なのは、一般的に法要後に家族や親族で集まって会食の席を設けるので、その『会食代』と『返礼品代』です。
新しい卒塔婆を用意するときは、『塔婆料』も用意します。これは、お値段を明確に決めているお寺もあれば「お心持ちで…」というようにお値段が決まっていないお寺もあります。
卒塔婆料がわからない場合、お寺に確認しても全く差し支えありません。菩提寺であれば、いつもお渡ししている金額が決めてあるはずなので親族に確認してみても良いでしょう。
年忌法要の費用は毎回ほぼ同じ
基本的には、法要は毎回ほぼ同じ位の費用がかかると考えて良いでしょう。費用が発生するものとしては、先ほどお伝えした通り『お布施』『お車代』『御膳料』『塔婆料』『会食代』『返礼品代』です。
一般的に費用の目安としては5~15万円位。会食代は1人5千円程度で返礼品は1人3~5千円程度の用意が必要になります。
三回忌のお布施の相場や法要全体の費用というと、決められた数字がない分、戸惑う方も多いものです。
しかしながら、三回忌法要に限らず、全ての法要においてお布施やその他掛かる費用は前例にならって…という形をとるのが基本になることがほとんどです。一度決まったことは、その後の法要でも同様にその金額をお渡しすれば良いのですから、前もって三回忌のお布施の準備が出来るというわけですね。
大切な人を亡くしたばかりで心に余裕がない上に、最初は知らないことやわからないことだらけで、不安になることが多いのがお通夜・葬儀・一周忌などの法要行事です。
しかし、一度周囲の方達のお話を聞き、知恵を頂きながら、しっかりとやっていけば何も案ずることはありません。金額が明確に決められていない三回忌のお布施、その他、僧侶にお渡しするお車代や御膳料、卒塔婆料などの費用についてのマナーは、まずは周囲の人に聞いてみるのが一番です。
タイムスケジュールをきちんと立てて前もって法要全体の費用や流れをしっかり把握しておくということが準備をする上でとても大切です。これさえクリアできていれば、ちょっとハードルが高い印象がある法要自体も決して難しいことではなくなります。
いかがですか。以上が三回忌の迎え方。お布施など特に知りたい関連費用を解説しました。
特に三回忌については、身内だけの法要ではないケースも多いので、参列者の方々に失礼や、不手際があってはいけません。知っている様で知らない、より配慮が必要な冠婚葬祭のマナー、三回忌のお布施の相場や、それに掛かる費用などは、忘れずに事前に準備しておくことが大切です。
葬儀や一周忌の頃には、大切な人を亡くした哀しみで冷静に物事を見ることは出来なかったかも知れません。しかし、三回忌を迎える頃には、少しづつ心の整理も出来て来る頃でしょう。
知らないと不安に感じることも、その頃になれば、親族やお寺、葬儀社などに相談しながら、落ち着いて進めることも出来るようになるはずですから、安心して準備を進めていきましょう。
まとめ
三回忌、お布施など関連費用とは
・三回忌法要は満2年目の祥月命日
・三回忌法要のお布施はおよそ1万円~5万円くらい
・お布施以外に『お車代』『御膳料』『塔婆料』『会食代』『お返し品代』