お布施の相場と渡し方。事前に確認する5つのチェック項目

お布施の相場と渡し方。事前に確認する5つのチェック項目
始めてお会いしたとしても、お布施の相場をお坊さんに相談することは、マナー違反ではありません。いろいろなケースがあるので、全てのお坊さんが何でも教えてくれるとは限りませんが、わからないので教えてほしい、とお願いすれば、大抵のことには答えてくれることでしょう。

とはいえお坊さんは、葬儀社の営業とは違います。読経する時間に値段がついていて、その金額を教えてくれる訳ではありませんよね。それにセレモニーホールに来てもらうためのお礼など、お布施以外にもお金を渡すのがマナーです。

また、お坊さんへのお布施の渡し方にはマナーがあるので、知らないと恥ずかしい思いをしてしまいます。そこで今回は、お葬式が始まる前にチェックしておきたい、お布施の相場と渡し方についてお伝えします。

葬儀におけるお布施の内訳とは

お葬式にお坊さんを呼んだ場合、遺族から直接お布施を渡すのがマナーです。しかし、最近はお寺とのお付き合いが希薄がなっています。親が亡くなって、初めて菩提寺の住職と会話した、といった方もいることでしょう。そのため、お布施の金額が解らずに、お布施の相場を調べる方も多くいます。

葬儀を行う場合、ほとんどの方は仏教式で営まれるのではないでしょうか。そのような葬儀では、お坊さんの読経が欠かせません

葬儀の際にお坊さんに包むお布施には、告別式の読経料のほかに、戒名のお礼も含まれます。お布施の相場は宗派や地方によっても違いがあり、さらに戒名によっても違います。

さらに、セレモニーホールなどお寺以外の場所で葬儀を行う場合は、お車代を渡すのが一般的です。また、都合により葬儀の後のお斎に呼べない場合は、お膳料を渡すこともあります。

葬儀の際にお坊さんに渡すお金を用意する際、お布施の他に、お車代やお膳料も必要かを検討してください。

 

お布施の相場は戒名で違う

仏教の考え方では、人が亡くなると、仏門に帰依することで浄土に行けるように、菩提寺の住職より戒名を授けるのが一般的です。そして、この戒名には、幾つかランクがあります。

この戒名のランクは、お布施の額によっても違います。これは、多くのお布施ができる方は、それだけ徳がある方、という意味であって、戒名に値段が付いている訳ではありません。

とはいえ、菩提寺よりランクの高い戒名を頂いたからには、それに見合ったお布施を用意するのが常識です。

よくネットでお布施の相場を調べると、5万円から100万円と幅が極端に広く書かれていることもありますが、これは、戒名のランクによって幅があることを意味しています。さらに、宗派や地方によっても違いがあります。もし、近くにお寺に詳しい年長者がいれば、自宅の菩提寺の宗派と、よく使われる戒名の組み合わせの場合、お布施の相場がどれくらになるか相談してみるとよいでしょう。

 

戒名にはクラスがある

仏壇のあるご家庭なら、ぜひ、位牌をご覧ください。位牌には、亡くなった方の戒名が書かれています。この戒名は、生前の名前などから菩提寺の住職が付けてくれた名前で、「信士」「信女」か「居士」「大姉」の2文字で終わるのが一般的です。

一般的に「信士」「信女」のランクが低く、「居士」「大姉」のランクが高くなります。さらに、戒名には院号が付く場合があります。院号が付く方は、社会に貢献された方で、院号の無い方よりもランクが上とされています。

この戒名のランクでお布施の額が変わるを理解できていれば、お布施の相場が5万円から50万円と開きが大きいことが理解できます。例えば、直葬では、火葬の際の読経だけなのでお布施は5万円程度ですが、院号の付いた戒名を頂いた場合は、それに見合ったお布施が必要になります。そのため、お布施の相場は50万円以上です。ぜひ、お布施の額を考える前に、どのような戒名がつけられているのかチェックしてください。

 

お坊さんとの交渉は直接行う

今は葬儀を営む場合、葬儀社にお願いすると全て準備してもらえます。また、菩提寺の無いご家庭なら、読経をお願いするお坊さんの紹介もしてくれます。ただし、お坊さんとの交渉は、遺族が行わなければなりません。

このお坊さんとの交渉には、お布施に関することも含まれています。とはいえ、お布施とは寄付と同じものです。お坊さんにお布施の金額を聞いても、大抵は教えてもらえません。とはいえ、お布施の相場が知りたい時に、他の方がどれくらい用意しているかを聞くのはマナー違反ではありません。

なお、最近は通夜式や告別式を行わなずに、火葬だけ行う直葬も増えています。この場合も、火葬の際には、お坊さんにお願いして読経してもらうことがあります。この場合も、お坊さんとの交渉は直接遺族が行います。

 

お布施の渡し方とは

お坊さんに渡すお布施は、白い封筒に入れるのが良いとされています。入れる封筒は、お布施の相場には関係ありません。また、コンビニなどで売っている御布施と印刷された袋や、印刷された不祝儀袋を使っても構いません。

白紙の封筒の場合は、表書きの上に「御布施」と書き、下に施主の氏名を書きます。もし、お車代とお膳料も渡す場合も同じように書きましょう。

また、お布施を渡すタイミングですが、告別式が始まる前に、施主がお坊さんに渡すのが一般的です。ただし、施主が忙しくて対応できない場合は、読経の後でも構いません。なお、渡す際は、直接手渡すのではなく、御布施を入れた封筒を、お盆に置いて渡しましょう。

 

以上、お葬式が始まる前にチェックしておきたい、お布施の相場と渡し方についてお伝えしました。

お葬式の大変さは、遺族にならないとなかなか理解できません。しかも解らないことばかりなのです。そのような時には、葬儀社が用意してくれるサービスが頼りです。

しかし、お坊さんへの対応は、遺族が行わなければなりません。お布施の相場を調べたり、お坊さんにお金を渡す際のマナーをチェックするのも遺族の務めです。読経をお願いするお坊さんに聞いたり、詳しい親戚に聞くなどしておきましょう。

お葬式は、亡くなった方にとっては一生に1度だけの特別なイベントです。後から、後悔しなくてもよいようにしっかりチェックしてお葬式に臨みましょう。

まとめ

お布施の相場と渡し方について

・お葬式で準備するお布施の内訳を理解しよう
・お布施の相場は土地や戒名などで違う
・戒名のクラスに合ったお布施の用意をしよう
・お坊さんとの交渉は遺族の務め
・お布施の渡し方のマナーをしっかりチェックしよう


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