結婚式に招待されたら必ず用意しなければならないのがご祝儀です。
現在は、本当に様々なご祝儀袋が販売されていますので、ご祝儀の金額をよそに袋だけが立派なものになってしまったり、かわいいリボン結びの描かれたお祝い用の封筒で贈ってしまったり、新郎側に贈るものとして男性的な色合いの紺色のご祝儀袋を選んでしまったり・・・と、ご婚礼本来のご祝儀のマナーを知らずに贈ってしまっているケースも少なくないようです。
ここでは「結婚式の祝儀袋の書き方、意外と見落としがちなマナーとは」と題し、結婚式のご祝儀マナーについて目からウロコの7つのポイントをご紹介してゆきましょう。
結婚式の祝儀袋の書き方、
意外と見落としがちなマナーとは
市販のご祝儀袋に気をつけましょう
まず、結婚式用の表書きは「寿」「御結婚御祝」「ご結婚おめでとうございます」などと書かれたものを選びます。
オーソドックスな日本のご祝儀袋の色は「赤・金・白」ですが、市販されているご祝儀袋でもピンク色や水色などの明るい配色であれば良いでしょう。
市販のご祝儀袋で気をつけたいのが、紺色やダークグリーンなどのご祝儀袋です。忌みごと(葬儀など)の色ととられかねませんので、色味が暗く濃いものは避けたほうが無難でしょう。
水引きの結び目に気をつけましょう
水引きの結び目には意味があるため、十分注意しましょう。
結婚式には「結びきり」といわれる、結び目がほどけないタイプのものを。これは「一度だけのお祝いごと」の意味があります。鶴や亀などの装飾も結びきりのひとつ。
気をつけたいのは、「蝶結び」。これは、いわゆるリボン結びのことですが、繰り返し結べることから「何度あっても喜ばしい」という意味になるので結婚式には相応しくないのです。
〇結びきり:一度だけで良いことに(ほどけない結び目。鶴などを装飾しているものも)
✕蝶結び:何度あっても良いことに(リボン結びのこと。繰り返し結べる結び目)
金額によってご祝儀袋を決めましょう
更に気をつけたいのは、包む金額とご祝儀袋のバランス。金額に対してご祝儀袋のグレードも比例します。
豪華だからお祝いに良さそう・・・と千円の立派なご祝儀袋に三万円を入れるのは、実はNGなのです。
一般的な目安は以下の通り。(ご祝儀袋の価格相場は一般的な文具店のもの)
・ご祝儀10000円以下:100円前後のご祝儀袋
・ご祝儀20000~30000円:100~300円位のご祝儀袋
・ご祝儀50000~70000円:300~1000円位までのご祝儀袋
・ご祝儀100000円以上:500円以上のご祝儀袋
名前はフルネームではっきり書きましょう
ご祝儀袋の表面、下段の中央部分などには自分の名前を書きます。
書くときには黒くハッキリと書きます。書き出す前にインクが十分に出るか確認しましょう。インクがうすくなってしまったもの・かすれてしまったものは結婚式には相応しくありません。(グレーは薄墨色と呼ばれ、お香典などに用いられる色になります)
また、名前はフルネームで書きます。特に親族として出席する場合や同郷からの出席者が多い場合は同じ苗字の方がたくさんいることもありますので。
金額は旧字体で記入しましょう
ご祝儀袋の内封筒などには金額記入欄がありますが、ここには漢数字でも正式な数字で記入します。
金額記入欄がない時は、内封筒の表面中央に「金〇萬圓」と書きます。
以下、正式な漢数字の代表的なものを挙げてみました。
例:一→壱、二→弐、三→参、五→伍、十→拾、万→萬、円→圓
記入例:一万円→金壱萬圓、二万円→金弐萬圓、三万円→金参萬圓、五万円→金伍萬圓、十万円→金拾萬圓也
※金額の前に「金」と付けます。10万円以上には、金額の後に「也」も付けます。
内封筒には金額・住所・名前も書きましょう
内封筒に金額と住所記入欄があれば、そこに名前も併せて記入します。
もし、特にない封筒の場合にも、表面には「金〇萬圓」と書き、裏面の左下に住所と名前を書いておきます。金額と名前が一緒に記入してあると、新郎新婦側としては記録になるので、とても助かるものです。
また、住所を記入するのは相手への心遣いになります。新郎新婦が、後日、お礼状(年賀状など)やお返しを送る際にゲスト本人の「最新の住所」が書いてあると、これも大変に有難いものなのです。
ご祝儀袋の折り方に気をつけましょう
さあ、仕上げです!ご祝儀を内封筒に入れて記入事項を全て記入したら、ご祝儀袋の折り方にも気をつけましょう。
内封筒をおさめ、それを包むご祝儀袋は、後ろ側の「たれ」を、まず、上の部分を折って、最後に下の部分を折り上げ、はね上げます。
これを上の部分を最後に折って、垂れ下げてしまうと逆の意味(葬儀などのお香典袋の折り方)になりますので、くれぐれもご注意を。その上から、仕上げに水引きをかければ、結婚式のご祝儀袋の完成です!
いかがでしたか。
結婚式でのご祝儀袋の書き方、意外と見落としがちなマナーをご紹介致しました。
細かいマナーも踏まえると、実はこんなにもたくさんのマナーに気をつけなければばらないので、驚かれた方もいるのではないでしょうか。
しかし、お祝いごとのマナーは相手の幸せを喜び、ともに祝う気持ちから生まれているものです。見落としがちなマナーも、実は自分の気持ちを表す小さなお祝いのメッセージです。
是非、ご祝儀袋から、あなたの祝福の気持ちを込めて贈ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
結婚式の祝儀袋の書き方、意外と見落としがちなマナーとは
・市販のご祝儀袋に気をつけましょう
・水引きの結び目に気をつけましょう
・金額によってご祝儀袋を決めましょう
・名前はフルネームではっきり書きましょう
・金額は旧字体で記入しましょう
・内封筒には金額・住所・名前も書きましょう
・ご祝儀袋の折り方に気をつけましょう