ビジネスマンは必須!【上座下座】席順マナー5つのポイント


ビジネスシーンの中で上座下座とはどのようなことなのか悩みますよね。上座下座というのは応接室や会議室、乗り物の座席における身分の序列のことです。上座下座という席順は目上の方を上座(良い席)に案内することで、左が上座、右が下座です。これは飛鳥時代に中国から伝えられた「左上右下(さじょう・うげ)」の考え方から来ているそうです。

上座下座は暮らしの中でも大事にするべきマナーですが、特にビジネスマンは必須です。大事なお客様や取引先との応対、また上司への配慮などで上座下座の席順を間違うと恥をかくだけではなく失礼にあたり、今後の付き合いに支障を来たす場合もあります。上座下座を実践することは相手を敬い、思いやる気持ちの表れになります。席順の意味を知った上でスマートな応対をしましょう。おろそかにすると、せっかくのビジネスシーンが台無しです。そこで今回は、ビジネスマンは必須!【上座下座】席順マナー5つのポイントをお伝えします。

 

ビジネスマンは必須!
【上座下座】席順マナー5つのポイント

 

会議室応接室での上座下座とは

上座下座で一番気になるのは、会議室・応接室での場合ですよね。こちらでは出入口から最も遠い席が上座になり出入口に一番近い席が下座になります。

応接室で2人掛けの長椅子と1人掛けの椅子がある場合、お客様を長椅子に案内しましょう。一番役職の高い方を上座である奥に案内し、部下の方には手前に座っていただきます。先方が3人の場合、長椅子の中央に一番役職の高い方、奥はその次の役職の方、一番手前にその次の役職の方を案内します。着座を迷われないようスマートに案内しましょう。会議室では議長が中央奥に座ります。議長に最も近い席が上座になり、遠くなるにつれて下座となります。

 

エレベーター内での上座下座とは

エレベーター内でも上座下座があるのはご存知でしょうか。お客様や取引先など目上の方をエレベーターでご案内する事がありますよね。エレベーターの上座下座の位はボタン操作パネルの位置で決まります

操作パネルの位置がエレベーターによって右か左か違うこともありますが、操作パネルの奥が上座となります。案内人はエレベーターのドアが開いたら手で押さえ、お客様に先に乗っていただきます案内人は最後に乗り、下座となるパネル側に立ちボタンを操作します。降りるときはお客様に先に降りていただき、案内人はその間ドアが閉まらないようパネルの「開」ボタンを押しておきます。エレベーターには部外の人も乗っていますので、迷惑にならないよう臨機応変に対応しましょう。

このようにエレベーター内での上座下座はお客様が後ろで案内人が前になります。

 

自動車内での上座下座

車内での上座下座の案内も迷いますよね。車での移動もビジネスシーンにはよくあることです。自動車の車内の上座下座も知っておきましょう。

タクシーや運転手付きの乗用車では安全面に考慮し、運転席の後ろが上座になります。後部座席に3人座るときは、中央が下座になります。助手席は一番下座になります。自家用車など運転手がいる場合は助手席が上座になります。タクシーと自家用車では上座下座の位置が変わりますので注意しましょう。また、お客様が運転をされる場合、当方が2名以上の時は、運転席後部座席が上座になりますが、お客様の勧めがあれば助手席を上座とする事もあります。少々ややこしく感じるかもしれませんが、上座下座はその場にいる人の序列で決まるので状況に合わせた対応が求められます

 

飲食店における上座下座

飲食店における上座下座も基本に準じましょう。会食は接待や打ち合わせなどでビジネスでは欠かせないシーンです。料亭やホテルなどの和室で食事をする際、床の間の前が上座になります。目下の人が丁寧に案内します。3人並ぶ場合は床の間を背に、中央が上座、左席が第2席、右席が第3席となります。接待する方は手前の席を下座とします。床の間がない場合は出入り口から遠い奥側が上座になります。

またレストランやホテル洋室での会食は、出入口から最も遠い席が上座になります。出入り口近くの席は下座になり、一番目下の人が雑用をこなします円卓の場合も出入り口からもっとも遠い席が上座になり、入口に近づくにつれて下座となります。どの場合でも出入り口に一番近い下座には若手社員が座り雑用をこなします。このように上座下座の位置で序列がはっきりします。

 

上座下座の基本を知り、イレギュラーの際は臨機応変に

上座下座を案内するときにイレギュラーなことも発生して緊張することもありますよね。上座下座の席次は基本的には出入り口から一番遠い席が上座、一番近い席が下座ですが、イレギュラーな場面、たとえば、会議室であれば、スクリーンやホワイトボードの位置で席次が変わる場合があり、応接室では、窓からの景色を見せたい場合や、調度品の位置により基本の位置が変わることもあります。料亭などで、手入れの行き届いた美しい庭園が見える場合には、入口側であっても景色が見える方が上座になります。また、足の不自由な方へは配慮の言葉を添えて入口近くに案内する場合もあります。上座下座はこのようにお客様や目上の方へ失礼のないよう基本に従うことも大切ですが、状況をみて最も良い席を案内するなど臨機応変な判断も必要です。

 

いかがでしたか。上座下座の席次には相手に敬意を払うという意味があります上座下座の意味を知ることはビジネスマナーの基本でもあります。お客様や取引先など目上の方を上座に案内する事で、相手は自分を大事にしてくれている、立ててくれていると思ってくれます。立場の違いを明確にし、思いやりの気持ちを表すことでビジネスの幅が広がるチャンスになるでしょう。

いざというときに困らないよう上座下座の席次マナーを身につけると、良い人間関係・取引関係になります。相手に不快な気持ちを与えないことは最低限のマナーであることを理解し、イレギュラーな場面にも慌てないことが大切です。席次の上座下座を理解し実践する事はビジネスシーンをより豊かにし、あなた自身の人を大切にする心が育つことにもなるでしょう。

まとめ

ビジネスシーンでの上座下座は

・会議室応接室では出入口から最も遠い席が上座、出入口に一番近い席が下座
・エレベーター内では操作パネルの奥が上座、案内人が下座となるパネル側に立ちボタンを操作
・自動車内では運転席の後ろが上座、助手席は一番下座
・飲食店では床の間の前が上座、接待する方は手前の席を下座
・イレギュラーの際は臨機応変に


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