上司が嫌いなことが原因で、深刻な出社拒否になってしまうケースが、最近増えていますよね。確かにお金をもらうので、厳しさはある程度ありますが、大人の心が疲れるほどつらい職場となれば、あらゆるパターンが考えられます。
今の60代以上の人は、バブルの恩恵を受けている世代でもあり、その価値観は少しずつ違うもの。一例では「若い人は我慢が足らん」と言われ、「きつい仕事でも頑張れない自分が弱いのでは?」と、うつ状態になるまで追い込まれた事例もあります。
ただ、昔のように納得できる報酬がもらえるなら、我慢もやりがいへと変わる希望があるのですが、残念ながら今はまるで別世界。うつ病へと追い込まれるケースが多々でてきました。上司を嫌いなだけで、人生を崩すことは避けたいですよね。
そこで今回は、上司が嫌いになるほどの職場、離れるための準備や知恵をお伝えします。
上司が嫌いで出社拒否に…。
生活のために知りたい知識とは
出社拒否でもお給料は貰える?
学生時代の登校拒否と違って、会社は労働力を売って賃金を得ている場所。「出社拒否でもお給料は貰えるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。実は、期間限定ではありますがもらえます。
なぜ期間限定かというと…、「会社側に不利益が生じている状態」といえるのが、出社拒否。会社も無断の出社拒否は、ある程度強気に出てくるところも、実際にはあるのです。
【 上司が嫌いで出社拒否、お給料 】
★ まだ会社に所属している状態なので、出社していなくてもお給料が出ている状態ですが、「上司が嫌いだから…。」と、安易な理由で出社拒否は後々困ることに…。
・ あまりに長い出社拒否は、会社から「解雇」をいい渡されるケースもあることは、否めません。
出社拒否が認められる状態
突然の欠勤や出社拒否は、社員の怠慢と言わざるを得ないため、社員の方に非があるのが一般的。しかし、突然の怪我や病気などで、やむを得ず無断欠勤というカタチになった場合は、会社からは咎められません。
【 上司が嫌いで出社拒否、認められる状態 】
★ あと上司が理由でうつ病を発症をした場合も、会社からは傷病手当の扱いにされるべき状況。
・ ただし、本来なら病気や怪我でもらえる傷病手当の手続き。「上司が嫌いだから」という主観的な判断ではなく、医師による客観的な判断が必要です。
ちゃんとした診断書が必要
うつ病を発症するのは、過酷な労働時間やプレッシャーだけではありません。度重なるセクハラや上司のいじめなど、メンタルを傷つけられて、うつ病を発症する場合もあります。
上司が嫌いで会社に行きたくないと感じている方は、実は気がついていないだけで、すでにうつ病を発症しているかもしれません。
【 上司が嫌いで出社拒否、うつ病チェック 】
・ 体がだるくやる気が起きない
・ 何を読んでも頭に入ってこない
・ 漠然な不安と焦り
・ 眠れない、早朝早く起きてしまう、夜中何度も目を覚ます
・ 食べたくない、何を食べても美味しくない
・ 朝は体調も気分も悪いが夜になってくると調子が良くなる
・ 頭痛、腰痛など体のあちこちが痛くなる
…こういった症状が出れば、うつ病の可能性が高いので、心療内科、精神科の受診をおすすめします。診断書があれば会社は解雇という事はできないのでしっかりと書いてもらいましょう。
休業か退職か…
上司が嫌いで退職を考えている方は、退職する2週間前には会社側に退職届を出す必要があります。
法的には2日前ぐらいでも問題ない、という判決も出てはいますが、退職に必要な書類を発行してもらわないと困る事が出てくるので、会社とはいい関係で退職したほうがベター。そこで、退職するにあたってあなたに必要な書類をピックアップしました。
【 上司が嫌いで出社拒否、退職時の書類 】
・ 離職票
・ 年金手帳
・ 源泉徴収票
・ 退職金の源泉徴収票
・ 雇用保険被保険者票(特に大事!)
雇用保険被保険者票は、ハローワークで手続きする時、必要な書類で失業保険をもらうための重要な書類。しっかりもらっておきたいもの。会社に取りに行かなくても郵送をしてもらえば大丈夫!
もし発行してくれない状態なら、ハローワークに相談すると会社と掛け合ってくれますので相談してみてください。離職届は健康保険の手続きに必要なので、退職から14日間までに手続きをしなければなりません。
組合保険は継続加入できる
「面倒くさい…。」という人は、会社で入っていた保険に継続加入が可能。その場合は会社で入っていた組合保険などに、継続加入の連絡を必ず入れれば手続きできるはず。
【 上司が嫌いで出社拒否、組合保険の継続加入 】
★ 継続加入は最大2年間、次の就職先が決まってから手続きする、という無駄のない動きができます。
・ ただし、今までは年金も保険も、半額を会社が持ってくれていたことを忘れてはいけません。継続の場合は、全額自己負担!
源泉徴収票もしっかと管理してください。もしこのまま職が決まらないときは自分で確定申告をする必要があるので、必ず必要!うっかり忘れて脱税とならないよう、注意してください。
いかがでしたでしょうか、まじめな人ほど頑張り屋さんで無理してしまいがち。会社は自分の自己実現のためのお金を得る方法のひとつ、と考えても大丈夫!
好きな仕事でやりがいも感じている人には言いませんが、たいていの人はやりたい仕事というより、自分ができる仕事を選んでいるはず。自分が自分らしくいられなくなる位会社の為に尽くしても、必ずしも会社は何かをしてくれるとは限りません。
上司が嫌いで仕方がなく人事異動を希望しても、すぐに要望を聞いてくれるなら安心ですが、現実にはそうもいかないもの…。会社は一人一人を見てくれる所ではありません。
極端なことを言えば、あなたも上司も会社のなかでは、車輪のひとつとも言えます。出社拒否になるまで頑張らない選択も、あるのです。仕事の代わりはいくらでもあるけど、あなたの代わりはいないはず。まずは、自分を大切してください。
まとめ
出社拒否になったら知っておきたい事柄とは
・出社拒否になったらうつ病を疑う
・続けていると解雇される可能性がある
・ケガや病気は医師の診断書を会社に提出
・会社は社員に何の通知なく解雇はできない
・何の通知もなく解雇されたら弁護士に相談
・退職する場合の書類は郵送でお願いしてもOK
・源泉徴収票の発行でもめたら税務署に相談