面接の入り方は、ノックをして「失礼します」と言ってから入るというように、だいたいの流れは知っている人が多いですよね。けれども実は、「細かいマナーのポイントがある」というのは、あまり知られていません。
しかし、面接は入り方が重要な選考要素となることが多々あります。採用試験は、決められた時間や情報の中で面接官が採用試験の受験生のポテンシャルや能力などを見極めるもの。
もちろん面接の本編の内容は重要ですが、限られた時間の中での選考ですから、面接の入り方から面接官はしっかりと見ているということを忘れてはいけません。特に面接の部屋に入室してきた時の印象は、面接官にとっての第一印象。
第一印象は人の評価や好感度を大きく左右するものですよね。そこで今回は、職業別にも微妙に異なる面接の入り方について企業が見るポイントを解説します。
面接の入り方で決める!
職業別、企業が見るポイント
まずはノックする
面接の入り方はまずノックから始まります。名前を呼ばれて面接室にどうぞと言われたら、まず部屋のドアを3回コンコンコンとノックします。
【 面接の入り方:ノックの回数 】
☆ ノックの回数は2回でも3回でもいいと言われていますが、2回はトイレなどでする空室かどうかの確認の意味を持つと言われているのです!
商社などの体育会系の業種では、細かいマナーにまでこだわりがありますから、2回ではなく3回ノックしておくと、まず間違えはありません。
ノックして返事がない場合
ノックをしたら部屋の中から「どうぞお入りください」という声が聞こえるはずですから、許可されてからドアを開けるのがマナー。しかし、面接の入り方で困るケースが返事がない時です。ノックをしても返事がなかったら、どうしていいのかわからず慌ててしまいますよね。
【 面接の入り方:ノックの返事がない場合 】
☆ こんな時は、慌てずにもう一度ノック!
・ それでも返事がなければドアを開けてかまいません。
ドアを開けた後の挨拶
面接の入り方で、最初に面接官と目を合わせる瞬間がドアを開けた瞬間!なので、この瞬間はとても重要です。
接客業やサービス業、営業職を採用している企業では、コミュニケーション能力があるかが選考基準に入りますので、人の目を見て挨拶ができるかは重要視されるため、必ず面接官の目を見てください。
【 面接の入り方:ドアを開けた瞬間 】
☆ 面接官が複数いる場合には、中央に座っているメインの人の目を見て「失礼いたします」と言ってから礼をします。
この「失礼いたします」ははっきり言います。さらに「まーす」や、早口で言う挨拶は印象があまり良くないものの、緊張すると無意識にいつもの癖がでることも…。日頃からの習慣が大切です。
ドアの閉め方
「失礼いたします」と言って礼をしたら、敷居をまたいで部屋に入り、開けたドアを自分で締めますが、このドアを閉めるときにも面接の入り方に関するマナーがあります。商社や金融系の会社は体育会系の縦社会の会社が多いですから、目上の人に対するマナーは重視されるため、ドアの締め方にも注意してください。
【 面接の入り方:ドアの閉め方 】
☆ ドアを閉める時は、自然と面接官に背を向ける形になるはず。
・ しかし、完全に背中を向けるのは失礼に当たりますから、身体を少し斜めの向きにしてドアを閉めるのが正しい方法です。
椅子まで歩く
ドアを閉めたら、用意された椅子のところまで歩いて行くのが面接の入り方の順番。この椅子のところまで歩く時も、面接官には見られていることを忘れずに!
【 面接の入り方:歩き方の再チェック! 】
☆ あくまでも印象の問題ですが、靴を引きずって歩いたり、姿勢が悪いと格段に印象が悪くなります。
些細なことですが、この全身が見える場面で身なりや服装、姿勢が悪いとサービス業の企業ではマイナス評価をされることがありますので注意しなければならないのです。
自己紹介をする
椅子の所まで歩いたら職種に関わらず「学校名と氏名をどうぞ」と言われるのが一般的。自分の学校名と氏名を言う時は、立つ姿勢にも注意!
【 面接の入り方:自己紹介時の立つ姿勢 】
★ 男性は、手を左右に卸して背筋を伸ばします。
☆ 女性は、右手と左手をおへその少し下で合わせて、足はかかとをそろえ、つま先を少し開きます。
キャビンアテンダントやホテル、百貨店など格式の高い接客業の採用試験では、面接の入り方の要素であるこの自己紹介も、重要な選考の要素になり得ます。姿勢や話し方が好印象かどうかも見られますから、事前に鏡の前で練習をしておくことがポイント!
椅子に腰かける
氏名を言い終えたら、面接官が「おかけください」と言います。この時点で、面接の入り方の流れは終わったと安心してしまいがちですが、ここで終わりではありません。椅子の座り方も面接の入り方のマナーにおける重要なポイントなのです。
【 面接の入り方:椅子の座り方 】
☆ 用意された椅子には深く腰かけてはいけません。
・ 椅子の座面の半分くらいのところまでに腰かけるのが目安です。深く腰掛けるとだらしなく見えてしまうのです。
いかがでしたでしょうか、面接の入り方は、時間にしてみればほんの数十秒ほどのこと。ですから、面接でしっかりと受け答えさえできれば問題ないと思う人も多くいるはず…。
しかし、人が人をどんな人間かを知ろうとするとき、第一印象が与える要素はとても大きな意味を持ちます。面接での受け答えは用意してきた答えを述べればしのぐことができますから、準備が万全であれば完璧にこなすことができます。
しかし、身のこなし方や歩き方、礼の仕方といった日頃の等身大の自分は面接の入り方の部分で見えるもの!
面接の入り方は今回解説したように、数十秒の中で複数の要素を持っていますから、当日に不自然な動きにならないよう、自宅でシミュレーションして、第一印象で面接官の皆さまに評価されましょう!
まとめ
実は細かい面接の入り方のポイントとは
・ノックの回数は3回にしておけば問題ない
・ノックをしても返事がなければ再度ノックをする
・ドアを開けたら面接官と目を合わせて「失礼いたします」
・ドアを閉めるときは面接官に完全に背中を向けない
・入室したら椅子の横まで正しい姿勢で歩く
・椅子の横では姿勢よく立ち、名乗って一礼する
・「おかけください」と言われて初めて椅子に腰かける