言葉遣いは、どんなときでも大切なマナーですよね。特に社会人ともなれば、言葉遣いは当たり前のビジネスマナーです。言葉遣いができていないだけで、その人の評価が下がってしまいます。社内はもちろん、お客様に対しても丁寧な言葉遣いを心がけなければなりません。
初対面の人に、急になれなれしく話しかけられたらどう思いますか?ビジネスシーンだと特に、いい気分はしないですよね。プライベートでも見知らぬ相手に、タメ口で話しかけられるのには、抵抗があるのではないでしょうか。
「間違えた言葉遣いで、気分を害していないだろうか…。」反対の立場になると、気になりますよね。
そこで今回は、社会人として信頼できるような言葉遣いとはどんなものなのか、必要なポイントをお伝えします。正しい言葉遣いを身に着けて、有意義なビジネスライフを送ってください。
言葉遣いから人を知る☆
社会人として信頼できるマナーとは
第一印象が大切!
★ 言葉遣いと同じぐらい大切なのが挨拶です。
・ 「おはようございます。」「お世話になります。」「お疲れ様でした。」など、ビジネスシーンで使われる挨拶は様々ですが、どれも大切なコミュニケーションです。
朝会社に出勤してきたとき、無言で席に着く人がいたらどう思いますか?また、自分の挨拶に返答しない人がいたらどう思いますか?少なくともいい気分はしないですよね。
それに、挨拶ができないと近寄りがたい印象になり、「話しかけるの、やめておこうかな」と思う人もいるはずです。その結果、信頼関係を築くこともできなくなり、社会人としての評価が下がってしまうのです。
★ また、恥ずかしいから、人見知りだからといった理由で、小声になってしまうのもいけません。
・ 挨拶は、相手に聞こえるように言わなければ意味がないのです。
会話の第一声が気持ちの良い挨拶から始まると、相手に与える印象もよく、お互い気持ちがいいのです!
たとえ上司であっても…
お客様の前で自分の上司を呼ぶときは、「さん」を付けずに苗字を呼び捨てにするのが社会人の言葉遣いのマナーです。
【 お客様の前での、上司の呼び方 】
★ NG例)
・ 「○○さんに確認します。」
・ 「○○さんは遅れてきます。」など、「さん」を付けるのはお客様の前では適切ではありません。
また、部長や課長においても基本的には苗字を呼び捨てにします。お客様の前で役職を明確にする必要がある場合には、「部長の○○」、「課長の○○」と言います。
電話応対の際も同様に、お客様との会話では社内の上司、部下に関係なく苗字を呼び捨てにします。
★ ただし、社内では「○○さん」や「○○部長、○○課長」など、丁寧に呼ぶのが常識です。
これは補足ですが、「○○部長さん」と「部長、課長」の後ろにさらに「さん」を付けるのは間違いです。
同期同士の会話も注意!
同期同士になると、言葉遣いも思わずタメ口になってしまいがちですよね。
★ でも仕事中は、同期同士であっても敬語を使うのが基本です。
・ 仕事中はプライベートな時間ではありませんので、周囲の人に不快な思いをさせてはいけません。
仕事中はビジネスマン、ビジネスウーマンなのですから、仕事モードに切り替えて言葉遣いも社会人らしく振舞いたいものです。
★ 同期同士でもお礼の言葉は「ありがとうございました。」、返事は「はい。」
・ 仕事モードの言葉遣いでやり取りができるように意識することが大切です。
上司や先輩も、仕事中に部下のタメ口での会話が聞こえてきたら気になりますよね。仕事とプライベートのメリハリが大切です。
謙譲語、尊敬語、丁寧語を使い分けよう
小学校や中学校で習った謙譲語や尊敬語。あの時は国語苦手だったなぁなんてあなたも、社会人になった今、正しく使うことはできていますか?
言葉遣いで相手に与える印象が丁寧かそうでないかは、この謙譲語や尊敬語の使い分けに影響します。言葉遣いの基礎となるのが丁寧語です。丁寧語は「です・ます調」や「お、ご」を単語の先頭に付けるのが基本で、これだけで「言葉遣い」に対する印象が変わります。
では、謙譲語、尊敬語、丁寧語の言葉遣いでは、具体的にどんな違いがあるのでしょうか。ビジネスシーンで多いと思われる単語を、例文と共にいくつか記載します。
【 謙譲語・尊敬語・丁寧語の違い 】
例1:「言う」
謙譲語)私が申し上げます。
尊敬語)○○さんがおっしゃっていました。
丁寧語)私が言います。
例2:「見る」
謙譲語)資料を拝見させていただきました。
尊敬語)資料をご覧になってください。
尊敬語)資料を見てください。
例3:「行く」
謙譲語)○時に伺います。
尊敬語)○時にいらっしゃいますか。
丁寧語)○時に行きます。
いかがですか。謙譲語は自分をへりくだった言い方、尊敬語は相手を敬った言い方、丁寧語は言葉自体を丁寧に述べた言葉になっていますね。
相手との会話の中で自然に使い分けができれば、「言葉遣いがキッチリしている=仕事においてもキッチリしている=信頼ができる」というイメージにもつながります。
職場で押えたい返事の基本
返事は「はい!」とハッキリと答えること…。これは、小さいころに親にさんざん言われてきた人もいるのではないでしょうか。
★ 社会人になってもやはり返事は大切なのです。
・ 名前を呼ばれた時の「はい」
・ 作業指示を出された時の「はい」
・ 相槌の「はい」
「はい」という言葉は万能ですよね。それだけに、適当な返事では相手にすぐに手抜きだとバレてしまいます。
★ また、会話の中で相槌に使う「はい」は、1回が基本です。
・ 勢い余って「はいはい」と2回以上続けては失礼です。
2回以上連続しての「はい」は、本当に話を聞いているのか、適当な返事をされているのではないかなど、マイナスイメージを与えかねません。返事一つにおいても、落ち着いた言葉遣いで丁寧に対応することが大切です。
★ 但し、理解していない場合に元気よく「はい」と答えてしまうと、後々トラブルになりかねません。
・ 不明点があるときには遠慮せずに確認してください。
さてこのように、言葉遣いは社会人としての信頼度に、大きく影響してしまいます。ならば、せっかく良い仕事をしているのなら、言葉遣いにも配慮したいですよね。
言葉遣いは意識すれば自然と身についてきますので、「できない」とあきらめてしまうのではなく、コツコツ習得することが大切。正しい言葉遣いをしないと使い方を忘れてしまいますので、会話する際には緊張感を持って、言葉を発するように意識したいものです。
緊張してうまく話せないようなときには、あらかじめ自分がしゃべる言葉をメモ帳に起こしておくと、言葉の選択も整理がつきやすく、文面で予習もできるのでお勧めです。
社会人のマナーの一つである言葉遣い。仕事に対する信頼度も上がれば自分のモチベーションも上がりますよね。正しい言葉遣いを身に着けて、自分のイメージアップにつなげましょう!
まとめ
相手に信頼される言葉遣いのマナーとは
・第一印象が大切!挨拶はキッチリとする
・たとえ上司であってもお客様の前では「さん」は付けない
・同期同士の会話も注意!仕事中は敬語が基本
・謙譲語、尊敬語、丁寧語を使い分けよう
・返事は「はい」とハッキリと!