結婚式の服装は親族の場合には、ゲストとは違うマナーが多々あります。新しい家族が増える喜びはあるものの、迷ってしまうのが結婚式の服装。親族はフォーマルとは分かっているものの、どのようなものを選べば良いのか、不安や疑問を持つ人々は多いです。
親族が結婚式に参列する時、それは招待されているのではなく、ゲストをおもてなしする立場となります。そのことを念頭に入れた身なりで出席することになります。ゲストとして参列している時のように、女性でも華やかさではなく「礼装」を意識した服選びがポイントです。
そこで本記事では、結婚式の服装を、親族の視点からマナーを解説していきます。親族の結婚式での服装に迷っている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。兄弟姉妹が多い人などは、結婚式の服装を親族用に、制服の感覚で一式用意しても、賢いかもしれません。
結婚式の服装☆
親族が心得ておきたい7つの基礎知識
父親が結婚式に参列する時の基本
結婚式の服装は親族でもその立場によって大きく違います。もちろん両親となると、他の親類縁者とは全く立場が違いますよね。その挙式スタイルにもよりますが、もし新郎新婦が「正装(フォーマル)」の服装である場合、親族である父は、モーニングもしくはダーク系のスーツを着用します。
【モーニングとは】
★ 昼間の正礼装で、ジャケットの後ろの部分の丈が長いものです。
出席者の方も、新郎新婦の親族だなと誰もが見て分かります。シャツは、白い無地のレギュラーカラーが良いでしょう。襟先を三角に折ったウイングカラーシャツなどもオシャレで素敵ですね。
【結婚式の服装、親族のネクタイ】★ 白と黒。
★ 白とシルバーのストライプ。
★ シルバーグレーなどがおススメです。
バッチリと決めた正装で、ヴァージンロードをエスコートするお父さんの姿は、いつの日も会場の名シーン、ゲストの方々が涙を流す感動シーンでもあります。
母親が参列する時に安心の服装とは
最もよく見かける結婚式の服装。親族の方のスタイルのひとつが黒留袖ではないでしょうか。品のある雰囲気がとても素敵な黒留袖は、既婚女性の正装です。
【結婚式の服装。親族である母親には黒留袖】
★ 白足袋に草履を合わせます。
★ 着用する場合は、新婦よりも派手にならないように注意しましょう。
もちろん結婚式の服装は親族でもドレス着用OKです。その場合、昼に行なわれるお式か、夜に行なわれるお式かでドレスも異なります。
【結婚式の服装、親族の昼夜ドレス】★ 昼間であれば、アフタヌーンドレス
★ 夜であればイブニングドレスとなります。
スカート丈は長いほどフォーマルだとされています。どちらにしても、結婚式の服装は親族ならば、できるだけ肌の露出が少ないものを選ぶ、と言うマナーが鉄則です。
結婚式の服装、親族でも兄弟におけるポイント
結婚式の服装、親族でも新郎新婦のご兄弟の場合、新郎新婦やご両親よりもやや控えめな服装を心がけます。
【結婚式の服装、親族の礼装(兄弟の場合)】
★ 正礼装のタキシード。
★ 準礼装のディレクターズスーツです。
とは言え、結婚式のスタイルや規模で、結婚式の服装は親族でもそのマナーが変わります。例えばもしレストランウエディングなど、カジュアルな結婚式ならば、結婚式の服装は親族でもダークスーツでも問題ありません。
シャツは、レギュラーカラー、もしくはウイングカラーシャツどちらでもOKです。ネクタイは白と黒のストライプ、シルバーグレーを選びましょう。
★ ポケットチーフなどのワンポイントを使用するとアクセントがあって素敵です。ネクタイの色に合わすと統一感も出て良いですよ。
結婚式の服装、親族姉妹のスタイル
【結婚式の服装、親族姉妹の基本スタイル】
★ 親族の既婚であれば色留袖。
★ 未婚であれば振袖も着用可能です。
着物は会場が華やかな雰囲気になるので、おススメです。
★ アフタヌーンドレスやイブニングドレスでも大丈夫です。
最近では結婚式の服装も親族でも緩やかになり、パーティードレスも主流となっています。しかし、ゲストドレスでも言えるように、白は花嫁さんの色ですので必ず避けてください。
【結婚式の服装で、親族がパーティードレスを選ぶ場合】
~このようなドレスは姉妹ではNGです~
★ スカートの丈があまりに短すぎるドレス。
★ 肩やデコルテなど、露出が多すぎるタイプ。
もちろん、高校生より年齢が幼いお子さんについては、制服でも大丈夫です。
叔父(伯父)がダブルスーツを着る時のワンポイント
もしご自身が、叔父(伯父)という立場である場合、新郎新婦、新郎新婦のご両親よりも少し控えめな服装を選びます。しかし、親族という立場ですので、新郎新婦、新郎新婦のご両親が正礼装であるならば、ご自身は準礼装を選んでください。
【結婚式の服装、親族が着る準礼装】
★ よく見かけるのが、黒いダブルスーツです。
★ グレーのベストを合わせても素敵です。
【結婚式の服装、親族の準礼服のワンポイント】
★ アスコットタイを着けてみるのもおすすめです。
アスコットタイとは映画や、芸能人でもよく見かける、スカーフのようなネクタイです。結んだら広く開けたシャツの中に入れて飾ります。
このアスコットタイは、準礼装の結婚式の服装に親族にはダントツでおすすめのアイテムです。年齢問わず、装着するだけでグッとオシャレに見えます。
叔母(伯母)の立場で参列する時の服装マナー
新郎新婦の叔父(伯父)と同じく、新郎新婦、新郎新婦のご両親よりも控えめな服装を選びます。そのため着物よりは洋装の方が、コーディネートしやすいかもしれません。
【結婚式の服装、親族(叔母・伯母)の場合】
★ アフタヌーンドレスかイブニングドレス。
(比較的年齢が若い女性の場合には、フォーマルなパーティードレスもOK。)
【結婚式の服装での親族のドレスポイント】
控えめな礼装ながら、控えめすぎても暗い印象になるので、ちょっとした工夫が必要です。
★ 例えば、ほどよくラメやスパンコールが付いたものがおススメです。
過度は露出は控えなければいけませんが、イブニングドレスの場合、少しであれば背中が空いたドレスでもOKです。
結婚式の服装、親族(いとこ)の場合
いとこの結婚式に出席する場合も度々あります。
【結婚式の服装、親族でもいとこの場合】
★ 男性であれば黒いダブルスーツ。
男性の場合は、パンツの裾は必ずシングルを選びましょう。またアスコットタイにリングを付けたものは、とってもドレッシーでおススメです。
★ 女性であればフォーマルなワンピースやドレスが良いでしょう。
女性の場合は、基本的には露出を避けたドレスです。もし肩が空いてしまうタイプのドレスであれば、ボレロやカーディガンを羽織りましょう。
ファー素材は結婚式にはNGですので、着用しないよう気を付けましょう。完全なフォーマルドレスが求められますので、靴やアクセサリーにも気遣いが不可欠です。靴はつま先の隠れた少しヒールのあるパンプスで、アクセサリーは一連のパールが一般的。
ボレロやコサージュなどで明るい差し色をして、露出が少なく上品なドレスをチョイスします。
いかがでしたでしょうか。以上、結婚式の服装で親族が着たい、どんな結婚式のシーンでも安心できるスタイルをお伝えしました。結婚式の服装は親族ならではのマナーに戸惑う人々も少なくありません。基本的には完全なフォーマルドレス、であれば大丈夫です。
けれども今回の記事でも分かるように、結婚式の服装は親族の場合に大きく着れるドレスが限られてきます。そのため多くの人々が友人や知人ゲストとしてのゲストドレスと、結婚式の服装でも親族としてのドレスとの、二種類を用意しているようです。
兄弟姉妹が多いならば、この記事を参考に一度揃えてしまう方法も良いですね。
もしも結婚式の服装で、親族が相応しくないスタイルで参列してしまった場合、ご自身ではなく新郎新婦に迷惑がかかってしまう場合もあります。そのため、しっかりとご自身の立場に適した服装を選び、結婚式に参列してください。
そして大切な家族・親族の、人生の大きなスタートであるセレモニーを、盛大にお祝いしてあげてください。
まとめ
親族として結婚式に参列する時の、服装マナーの基本
・父親は「モーニング」が基本
・母親は「留袖」で華やかに
・兄弟は「タキシードもしくはディレクターズスーツ」ワンポイントも忘れずに
・姉妹は場を彩る「色留袖か振袖」で
・叔父(伯父)は「ダブルスーツ」にアスコットタイでセンスアップ
・叔母(伯母)は正装ドレスにラメやスパンコールもOK
・いとこは「ダブルスーツもしくはフォーマルなワンピース」