通夜の作法。心得ておきたい挨拶からお焼香まで5つの知識

通夜の作法。心得ておきたい挨拶からお焼香まで5つの知識
突然のお通夜、服装や持ち物などの準備で作法に戸惑ってしまうこと、ありますよね。弔事には決まり事も多く、それが通夜の作法なのか葬儀の作法なのかわからなくなって困ってしまうことも…。

本来通夜とは、故人に近しい人々が線香をたいて“夜を通す”ものでした。魔のものから故人の魂を守るという意味が込められていたのです。現在では故人に夜通し付き添うのは近親者のみで、お経の後の通夜ぶるまいが終れば解散、という流れが主流となっています。

しかし通夜の形は変わっても、そこにある作法には込められた意味があり、故人や残された親族に対し失礼のないよう通夜の作法を守る必要があります。そこで今回は、服装や挨拶、お焼香の仕方など大きく5つにまとめた、心得ておきたい通夜の作法をお伝えします。

どちらに参列するか、通夜と葬儀・告別式

本来、通夜は故人と特に親しかった方が参列するものとされていましたが、近年は葬儀・告別式に参加が難しい場合に、お通夜へ参列することが多いです。故人との縁が深ければ通夜と葬儀・告別式両方、そうでなければ通夜か告別式どちらかに参列するのがよいでしょう。

 

通夜に着ていく服装の作法

通夜での服装の作法は本来、平服(礼服でない服)で参列し、喪服での参列は良くないとされてきました。“亡くなると思い喪服を用意していた”と思われ失礼にあたる、とされていたからです。

しかし、現在は喪服で参列するのが一般的となってきました。もちろん本来の意味通り、急なお通夜で用意のない場合は平服(地味なスーツやワンピースなど)でも問題ありません。

装飾品は結婚指輪以外、着けてもよいとされるのはパールの一連ネックレスのみです。毛皮など殺生を連想させるものや派手なメイク・ネイルも避けるのも、通夜の作法です。

 

香典の作法

通夜または葬儀のいずれかに香典を渡すのが作法です。香典袋は故人の宗教・宗派によって表書きも様々で、

仏教の香典(宗派が不明)「御香典」、神式の香典「御玉串料」、キリスト教式の香典「お花料」、また宗教が分からない場合(浄土真宗・真宗以外)は「御霊前」となります。

仏教だとわかっていて、宗派が不明な場合は「御香典」とするのが無難です。

また香典袋は包む金額に合わせたものを選びます。包む金額が5千円前後であれば、水引が印刷された香典袋で構いません。3万円くらいまでなら水引が黒白または銀のものを、それより大きい金額であれば和紙でできた水引が銀の香典袋がよいでしょう。

香典袋に入れるお金は古いお札か、新札であれば一度お札に折り目を付けてから入れます。

香典袋の表書きは薄墨で水引の下に名前をフルネームで書きます。金額を漢数字で書く際は一、二、三は壱、弐、参、千は阡、万は萬、円は圓となります。例えば5,000円なら、「金五阡圓」と書くのが正式です。

中袋や袋の裏側の住所・氏名を記入する欄には、薄墨でなく万年筆やボールペンなど書きやすいもので記入して構いません。

 

通夜での挨拶の作法

会場の受付では、まずお悔やみの言葉を述べてから記帳をします。

「このたびはご愁傷様でございます」「心よりお悔やみ申し上げます」などが一般的です。「重ね重ね」や「返す返すも」などの不幸が重なることをイメージする言葉は避ける必要があります。

香典は名前が相手の向きになるように「お納めください」など言葉を添えて両手で渡します

 

お焼香の作法

焼香は故人の冥福を祈るための「清めの意味」があると言われています。順番は故人との関係が近い順に行い、前の人に続いて順番が来たら祭壇に進みます。まずは僧侶とご遺族に一礼し、次に祭壇の遺影の前に立ち手を合わせます。

一般的には左手に数珠を持ち、右手で抹香(粉末状の香)をつまみ額の高さまでかかげ、そのまま香炉の中に落とします。これを繰り返す回数は宗派によっても違い、一般的には1~3回です。

再び祭壇に手を合わせてから僧侶とご遺族に一礼し席に戻ります。これで焼香は終了です。

焼香にはこのように立って焼香をする「立礼焼香」のほか、「座礼焼香」「回し焼香」で行われることがあります。

座って焼香を行う「座礼焼香」の場合は、真っ直ぐ立たず腰を落として移動します。遺影の前では座布団を足で踏まないよう膝を動かし座布団に座ります。あとは立って焼香する場合と基本的には同じです。

自分の席に香炉が回ってくる「回し焼香」の場合は、お盆を自分の前に置き焼香します。焼香し終えたら次の人にお盆を回しましょう。

 

このように、通夜での守るべき作法はたくさんあり、また宗教、宗派、立場などでも違いがあります。弔事ということもあり、事前に確認がしづらいことも多々あります。

しかし、通夜での作法はどれも故人の冥福を心より祈るという想いが込められ、そこが一番大切だからこそ今日まで続けられているのです。ですから少々時間が足りず礼儀を欠くことがあったとしても、故人やご遺族への配慮を欠くことがなければ、大きく失礼にあたることはありません

基本を心得ておけば、たとえば突然の通夜で服装に不安があったとしても、急ごしらえである非礼に対し一言お詫びの言葉を添えることができます。その状況で可能なかぎりの作法で、大切な人を送りましょう。

まとめ

心得ておきたい通夜での作法とは

・通夜と葬儀・告別式、故人との関係によってどちらか、又は両方参列しよう
・通夜の服装は喪服が一般的だが、平服で参列しても問題なし
・香典袋は宗教・宗派などで表書書きが異なるので選ぶ時注意しよう
・通夜の受付では、お悔やみの言葉を述べてから記帳をしよう
・お焼香は近親者から順に、焼香の仕方を心得よう


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