ご祝儀袋とは、お祝いのお金を入れる袋のことです。市販のご祝儀袋は、シンプルなものから華やかなものまで、その種類は様々です。
どれにしようかと迷ってしまいますが、選ぶポイントは、贈る金額とのバランスです。一般的に、贈る金額が高いほど、ご祝儀袋のデザインも華やかなものが選ばれます。
さらに、最近のご祝儀袋は、袋のパッケージに「1万円~3万円用」などと、贈る金額の目安が書かれているものもありますので大変便利です。今回は、祝儀袋の種類を使い分けるために知っておくべき7つのポイントについてご紹介します。
祝儀袋の種類を使い分けるために
知っておくべき7つのポイント☆
結びきり
祝儀袋に掛ける「水引」は、一般の祝い事は5本ですが、結婚祝いは慶びが重なるように10本が正式です。また、水引の形は、「一度きり」の意味を持つ「結びきり」のご祝儀袋を使用しましょう。
「結びきり」とは、一度結んだらほどけない結び方です。金銀、または紅白の結び切りやあわじ結びの水引がかかったものを使います。
蝶結びは、「何度も繰り返されてほしい」という意味があるので、婚礼での使用はタブーとされています。
ちなみに、結婚祝いを包むときは、右肩に「のし」が付いた祝儀袋にいれます。これは「のしあわび」を簡略化したもので、昔から祝い事に縁起の良い海産物を贈ってきた名残です。のしにも水引にも、それぞれ深い意味があるのですね。
ご祝儀袋と金額のバランス
祝儀袋を選ぶ際、包む金額とのバランスを考える事も大事です。豪華な水引の祝儀袋の中身が1万円ではかえって失礼にあたります。
基本的には、水引が豪華になるほど金額は多くなります。また、紙質も洋紙や和紙など様々あり、和紙のほうが高級感があり、華やかな印象になります。
中には、ハンカチや風呂敷になっているご祝儀袋もありますので、いろいろ探してみても面白いでしょう。また、どのようなご祝儀袋の場合でも、名前の書き方のルールは同じです。
名前はフルネームで、「寿」「御結婚御祝い」の文字よりやや小さめに書くとバランスがとれます。毛筆か筆ペンではっきりと楷書で書きましょう。太めのフエルトペンでもOKですが万年筆やボールペンは避けましょう。
5千円~1万円のご祝儀の場合
式に出席できないときは、金額が5千円~1万円を略式の祝儀袋に入れてお渡しします。お祝いの言葉を添えて早めに品物かご祝儀を贈るのがマナーです。
もしも、1万円程度を包んで郵送するのであれば、「のし」と「水引」が印刷された祝儀袋になります。印刷したものでは失礼では?と思うかもしれませんが、袋だけが立派ですと、かえって中味と釣り合いが取れずよくありません。
しかも、印刷の祝儀袋は厚みがなく、現金書留用封筒に納まるので、郵送には最適です。祝儀袋が印刷の略式でも、結婚祝いには水引10本の祝儀袋を使います。水引5本は一般祝い用なのでNG。
もしも、結婚式に出席する場合でも、相場よりも少ない金額を贈る場合は、使用するご祝儀袋の格をよく考えて選ぶようにしましょう。
1万円~3万円のご祝儀の場合
華やかで、カジュアルな祝儀袋は、友人や会社の同僚、後輩の式には向いています。祝儀袋の色は白が正式ですが、ピンクや黄色など、パステルカラーの祝儀袋もたくさんあり、明るい印象になります。「のし」や「水引」のデザインが豊富で、選んだ人の個性が伝わります。
特に水引は、梅やクローバー、鶴など、素敵なものもありますので、選ぶのに悩むほど。贈り主の個性が表れたご祝儀だと、新郎新婦のために選んだということが伝わり喜ばれることでしょう。
なお、祝儀袋についている短冊に名前をかくときは、個人名か2名までなら書くことができますが、それ以上書くと読みづらくなりますので気をつけましょう。
また、このご祝儀袋は、若い人には、大変人気がありますが、目上のかたの式には、カジュアルすぎてふさわしくないこともあります。上手に使い分けることが大切です。
3万円~5万円のご祝儀の場合
会社関係や親族向けの、もっともオーソドックスな祝儀袋です。結び切りの水引が「あわじ結び」にアレンジしてあり、3~5万円包むのに適しています。
「あわじ結び」とは、「結び切り」をアレンジして、貝のあわびを模した形にしたものです。とても豪華に見えますし、華やかで美しいです。
これでしたら、豪華ですし、会社関係や親族だけでなく、目上のかたの式などにも失礼にはあたらないでしょう。水引の色は、金銀でも紅白でも大丈夫です。
連名の場合は右側に目上の方から名前を書きます。上下関係がある場合は、右から地位の高い方から順番に名前を書きます。
一方、友人同士でしたら、五十音順で書きましょう。「あわじ結び」は、「結び切り」よりも大きく、華やかなので、3名まででしたら、連盟でも見栄えよく、きれいに書くことができます。
5万円以上のご祝儀の場合
個人で10万円以上包む場合は、ご祝儀もそれに見合った格の高いものを選びましょう。親族の結婚式には10万円前後包む場合が多いですが、しきたりによって金額が異なるため確認するようにして下さい。
袋の部分に鶴や亀が描かれているものは、10万程度の大きな金額を包むのに適しています。また、夫婦で出席して5万円以上包む場合は、表書きの部分が短冊ではなく、檀紙(波状に折り込まれているもの)は格の高いご祝儀袋でお包みします。
夫婦連名でご祝儀をお渡しする場合は、ご祝儀袋の右側に夫の名前を、左側に妻の名前を記入するようにします。名字は両方につけてもかまいません。
夫婦でなくとも、個人で相場より多めに包む場合には使用しましょう。部下や後輩に贈る場合は、金額は5万程度包むのが一般的です。
職場関係のご祝儀相場は3万円
年齢が高くなると当然、ご祝儀も高くなっています。30歳代、40歳代でそれなりのお給料を頂いている方と、20歳代で就職したばかりの人では、ご祝儀の金額に差があるのは当然ですね。
ですが、身内以外は、一般的には3万円程度が相場のようです。なぜなら、披露宴でいただく料理の単価がおよそ1万円~2万円。それに引き出物を入れると、3万円ほどになるからです。
とはいっても、ご結婚される方とのお付き合いの深さや住む地域によっても金額の差があるのは確かです。
ご祝儀の金額が変われば、当然、ご祝儀袋も、金額にあったものに合わせなればなりませんので、結婚式に参列する前に、周囲の人と相談して、お包みする金額を決めてから、ご祝儀袋を買うようにしましょう。
いかがでしたでしょうか。
結婚式に招待された際に持っていく御祝儀は、金額や相手との関係によってご祝儀袋の選び方も違うことをお分かりいただけましたか?ご祝儀袋の選び方と共に、ご祝儀のマナーを確認して、失礼のないようにしましょう。
例えば、3万円以下を包むような場合に、「見た目は豪華にしたい!」とご祝儀袋だけ高価なものにしてしまうのは、釣り合いが取れませんね。
ご祝儀の金額とご祝儀袋の「格」を合わせるようにしましょう。また、お祝いごとはきちんとしたフォーマルな場ですから、包むお金には、必ず新札を用います。
結婚式は、事前に予定を知らされているものですし、二人の門出をお祝いするお金なので、失礼のないように、早めに新札を用意しておきましょう。
まとめ
祝儀袋の種類を使い分けるために知っておくべき7つのポイント☆
・結びきり
・ご祝儀袋と金額のバランス
・5千円~1万円のご祝儀の場合
・1万円~3万円のご祝儀の場合
・3万円~5万円のご祝儀の場合
・5万円以上のご祝儀の場合
・職場関係のご祝儀相場は3万円