お葬式に急に一人で参列することになると、服装ってどうだったかな、と気になりますよね。とりあえず黒い服装で、なんて思っていると、知らないうちにマナー違反になっていることもあります。また、靴やバッグ、寒い日には外套にも気を配らないといけません。社会人になったら、いつお葬式に呼ばれても良いように準備をしておきたいものです。
しかし、お葬式の服装は単に黒い服ではありません。お葬式で失礼にならないように、工夫が施されています。また、靴やバッグについても、約束事があるのです。では、マナー違反にならないお葬式の服装とは、どんな服装なのでしょうか。社会人の常識として、ぜひ、知っておきたいことの1つです。そこで今回は、お葬式に行く際に気を付けたい、失礼にならない服装についてお伝えします。
初めてのお葬式。
失礼にならない服装5つのチェックポイント
ブラックフォーマルが基本
お葬式の服装は基本的にブラックフォーマルになります。ブラックフォーマルは、紳士服専門店やショッピングモールでも購入できます。社会人になったら、突然、お葬式に参列しなければならないこともあります。何時でも着れるように、ワードロープに1着は用意しておくとよいでしょう。
お葬式の服装の定番のブラックフォーマルは、黒やグレーのスーツと違う点がいくつもあります。まず、生地は、光沢がない、無地の黒が使われています。お葬式では、光るものを避けるのが基本です。ブラックフォーマルで無地の黒が使われるのはその配慮からなのです。なお、男性用のブラックフォーマルを着たら、中のYシャツも無地の白にしましょう。
また、お葬式では、肌を見せない服装を心がけたいものです。女性用のブラックフォーマルではその点も配慮されています。ジャケットタイプやワンピースタイプなどデザインも選べるので、お気に入りの1着を用意しておきましょう。
アクセサリーは付けないが基本
お葬式の服装で注意したい点は、光る物を身に着けないことです。特にゴールドのアクセサリーは、やめましょう。結婚指輪は問題ありませんが、腕時計や髪飾りにも配慮したいものです。
さらに、男性のネクタイピンや、女性のイヤリングも付けないのがマナーです。特に女性の場合、服装に和装の喪服を選んだ場合は、一切アクセサリーを付けません。また、洋服を選んだ場合は、一連の真珠のネックレスを付けるのがよいとされています。真珠のネックレスはしてもしなくても構いません。首元が広めに開いたワンピースでは、真珠のネックレスを付けた方が素敵に見えます。
なお、二連のネックレスをお葬式にするのは良くないとされています。ネックレスをする際には、気を付けてください。
足元にも注意を
お葬式の服装と同じように足元にも気を使いましょう。服装と同じで、基本的に黒い靴を履くのがマナーです。また、男性なら黒い靴下を、女性なら黒のストッキングを履きます。そして、服装と同じように、金具など光る物が付いていない靴を選びましょう。
お葬式に履いていく靴で注意したいのは、その素材です。革製の無地の素材は問題ありませんが、ワニやトカゲの模様がう浮き出ているものは、殺生を連想させるものとして、避けるのがマナーです。また、エナメル加工された光沢のある靴もよくないとされています。
最近のお葬式はセレモニーホールで行われることが多く、お寺で行われる時のように靴を脱ぐことは少なくなりました。とはいえ、しっかり足元にも気を配って、亡くなった方に失礼にないようにしましょう。
バッグは黒が基本
ぜひ、お葬式の服装と同じように持ち物にも気を配ってください。例えば、お葬式に持っていく荷物を入れるバッグも黒が基本です。グレーでも構いませんが、光るアクセサリーが極力付いてないものを選んでください。また手に持つバッグは問題ありませんが、肩にかけたり、背中に背負ったりするタイプはできれば避けたいものです。
ビジネススーツ姿で背中にバッグ背負った人をよく見かけますが、ブラックフォーマルで背中にバックを背負うと、どうしてもカジュアルに見えてしまいます。これは、お葬式では失礼にあたります。どうしても持っていくのであれば、会場では手に持つ、といった配慮をしましょう。
また、女性用のバックには、トカゲの肌の模様が浮き出たものや、毛皮を使ったものもあります。これも、殺生を連想させるためよくありません。お葬式の服装にも似合う、無地の黒いバックを選びましょう。
冬場はコートにも配慮を
偶然寒い日で、お葬式の服装の上にコートや外套が必要なこともあります。この場合も、カジュアルなダウンジャケットや、派手な色の外套は失礼にあたります。黒かグレーのコートを着用してください。また、毛皮のコートやファーなど動物の殺生を連想させる外套もよくありません。
そして、外套は、会場の入り口の前で脱ぐのがマナーの基本です。たとえ会場がセレモニーホールだったとしても、受付は外套を手に持って行いましょう。なお、クロークを備えた施設なら、外套などをそこに預けてから受付しても構いません。なお、お寺でのお葬式など、もしかしたら式典会場内が寒いかもしれません。特に女性のお葬式での服装はスカートが多いので、足元が冷えやすくなります。そんな時は、ひざ掛けを持っていくとよいでしょう。落ち着いた色の無地のひざ掛けなら、会場で使っても失礼にはあたりません。
いかがでしたか。失礼にならないお葬式での服装についてお伝えしました。
昔は冠婚葬祭で親戚が集まることが多かったのですが、最近は核家族化が進み、お葬式の服装についての家族に相談する機会も減っています。また、就職と共に一人暮らしを始める方も多いでしょう。そのため、大人になって初めてのお葬式に1人で参列しなければならない、なんてこともあるのではないでしょうか。
昔ならいっしょに住んでいる家族が冠婚葬祭のマナーをいろいろと教えてくれました。しかし、今は身近に相談できる人がなかなかいません。だからと言って亡くなった方に失礼になることはできません。最低限のマナーとして、せめてお葬式での服装には気を配りたいものです。一人でお葬式に参列することになっても大丈夫なように、今からしっかりと準備をしておきましょう。
まとめ
失礼にならないお葬式の服装のチェックポイントとは
・お葬式の服装はブラックフォーマルが基本
・光るアクセサリーは付けないのが基本
・服装に合わせて足元にも注意を払うのが基本
・バッグは黒で光る飾りのないものが基本
・冬場はコートにも配慮を配るのが基本