最近増えている家族葬とは?知っておきたいお葬式の新常識

最近増えている家族葬とは?知っておきたいお葬式の新常識
大切な家族を失った時、哀しむ間もなく考えるのがお葬式ですが、最近増えている家族葬とは一体どのようなお葬式なのか、興味があるという方は多いですよね。お葬式といえば、故人やご遺族などゆかりのある方々が集まって、無くなった方をお見送りする、或いは偲ぶ弔いの儀式です。

このお葬式は亡くなった方の信仰・宗教上の理由、或いは、在りし日にどのような生活・活動をしてきた方なのかなどの理由によりお葬式のスタイルもまちまちです。

様々な形式がある中、どのようなものを選択するのかは遺されたご家族の役割です。最近では様々な理由から家族葬を選択するご遺族が増えてきているといいます。

そこで今回は、話題の家族葬とはどんなもの?変わりつつあるお葬式の新常識についてお伝えします。

 

最近増えている家族葬とは?
知っておきたいお葬式の新常識

 

コンパクトな弔いの儀式

そもそもお葬式というものは家族・親族を中心に故人が生前、関わりのあった方などを集め営まれる弔いの儀式です。

中でも、家族葬とは家族や親族などが中心となり通夜・告別式など、一連の儀式を小規模に行うものです。ご遺族以外、故人が生前特に親しくしていた方に限り参列していただく、いわゆる身内葬もそのひとつです。

つまり、家族葬とは参列者は家族や親族、親しい友人・知人に限定した、ごく小規模に行われる葬儀形式と言えます。

家族葬とは故人と深い関わりのある方のみに限定して行われるということから、少人数でゆっくりとお別れができる葬儀のスタイルといえます。

決して、家族葬だからといって故人の家族、ご遺族だけで行うものというルールがあるわけではありません。家族葬には親族や友人もお呼びすることはできます。一方、一般的な葬儀のようにご近所やお仕事関係の方々はお呼びしません

そのため、葬儀に参列される方の人数は11人~20人規模になることが最も多く、実に全体の4割を超えているとのことです。

 

現代の価値観に合致した葬儀スタイル

近年、家族葬を選ぶ方が増えている大きな理由として、家族葬とは現代の価値観と合致していることが挙げられるでしょう。

故人が高齢で身近な友人が少ない、或いは、現代人は面倒な人付き合いが薄く、ゆかりのある方自体が少ないというケースも増えています。葬儀の参列人数も減少傾向で、多くの葬儀が小規模になっているのが現実です。という訳で、ご遺族もかつてのような大勢の弔問客がいる葬儀を行う必要性に疑問を持つという訳です。

家族葬とは家族が親族や知人など、お呼びする方の範囲を決めることができるので、事前にご家族で話し合えますよね。当然のことながら、お呼びする人数によって家族葬のプランや費用も変わってきます。大切な方が旅立たれた直後、そのような打ち合わせは大きな心の負担になるものです。

家族葬を選択するのであれば、少なくともお呼びする親族と知人については事前に考えておきましょう。ポイントは迷った方についてはとりあえずお呼びした方が良いです。

 

故人の意志で選ぶもの

因みに、自身の葬儀に関する意識調査を見てみると『自身のお葬式は簡素で良い』というご意見が、何と86.3%という結果だそうです。

また、ご自身のお葬式のビジョンに関しては『自身のお葬式は家族だけが見守ってくれれば良い』というご意見が64.4%

つまり、多くの方のご意見として自分が亡くなった時には大規模な葬儀を行い弔って貰うよりも、気心の知れた家族や身内、友人だけで静かにお見送りして欲しいということですね。

家族葬とは葬儀の新常識の多数派であることは、この数字からも分かりましたが、これはあくまでもデータ上のお話。誰もがそうとは限りませんので、機会があれば普段からご家族内でそれぞれの意思確認ができていると良いでしょう。

 

メリットは費用とお別れに集中できること

葬儀にかかる費用は経験者にしかわからない部分でもあります。あるアンケートによると葬儀費用全国平均は121万円ということで予想以上にかかるというのが現実です。

その点、家族葬とは小規模が前提ですからコストを抑えることが可能です。特に、その主要内訳となる飲食、返礼品、接待にかかる費用がカットできるからです。

反面、参列者を限定することで戴く香典の総額も少なくなりますので、一般葬より結果的に自腹でのお支払い額が多くなるケースもあるようです。

そして、もう一つのメリットとして故人とのお別れが落ち着いて出来るという点です。一般葬では多くの参列者への気配りや対応が必要となります。正直な所、大切な人を亡くした直後でも哀しみに暮れている暇もない位です。その点、家族葬とは故人とのお別れだけに集中出来、また、自由な内容の葬儀ができるメリットがあるのです。

 

注意するのは訃報と葬儀後の対応

家族葬が常識化してきたので、会葬辞退もスタンダードになり、失礼と思われることも少なくなりましたが、訃報のお知らせには配慮が必要です。

故人の兄弟姉妹、特に親しい友人には知らせた方が無難です。大切な方への声のかけ忘れはトラブルの元

家族葬では『故人や家族の意志により家族だけで葬儀を行う』というメッセージを伝える必要性があります。訃報の案内で会葬辞退の理由説明をしておきましょう。後々「何故葬式に呼んでくれなかったのか」など不快にさせないためです。

それでも、多数の参列希望があり50名を超えてしまう様なら一般葬を選ぶ方が良い場合もあります

訃報のお知らせをせず葬儀を行った場合、後日近しい方には事情説明を含めた挨拶状を出しましょう

また、葬儀後の弔問客対応のため、自宅には会葬返礼品の用意もしておくと安心です。

 

いかがですか。知っている様で知らない最近のお葬式の新常識、家族葬についてお伝えしました。

特定の信仰がない、大切な人とのお別れではあるがシンミリしたくはない、などと考えるご家族は少なくありません。一般的に行われる読経や焼香といった宗教儀式のない無宗教葬やお別れ会、お通夜を行わず告別式だけの1日葬など、最近では実に様々な葬儀のスタイルがあります。

多様化しているこのような自由な形の葬儀の中で、ご遺族の気持ちを第一に考えて執り行う葬儀が家族葬というものであるというわけです。

家族葬にお呼びする親族に決まりはありませんが、お呼びするかどうか迷った方はお呼びしておく方が、後々困ることにならないものです。最後のお別れをしたいのは、必ずしも家族や近しい友人だけとは限りません。家族葬を選択する際には、故人や家族の意思であることをきちんとお伝えした上で、執り行うようにしましょう。

まとめ

葬儀の新常識、家族葬とは

・家族葬はコンパクトな弔いの儀式
・現代の価値観に合致した葬儀スタイルの一つ
・故人の意志で選ぶもの
・メリットは費用と遺族がお別れに集中できること
・注意するのは訃報と葬儀後の対応


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