お車代と言われても、案外知らない方も多いですよね。主に結婚式やパーティー、受賞式など喜び事で、遠方から来られた方に交通費として差し上げるお金がお車代。結婚式で遠くから来てくれる親戚や、友達などに渡す事が多いのではないでしょうか。
ちなみにお葬式などでは渡さない方が主流ですが、読経をお願いしたお坊さんへ、自宅や斎場などで出張をお願いした際には、お布施とともに、タクシー代金相当のお車代をお渡しします。
ただ難しいのは、お祝い事でゲストに包む場合のお車代。それぞれの関係性や立場などもあるため、それぞれに金額を決めていかなければなりません。
わざわざ遠いところから足を運んできてくれる大切な人なら、是非適切な金額をお渡しして気持ち良く帰ってもらいたいですよね。そこで今回は、結婚式などの喜び事、一緒に祝ってくれたゲストにお渡ししたいお車代について、ケース別に解説します。
お車代はいくら包む?
ゲストに渡すケース別、金額相場
お車代を渡す相手
お車代を渡したい相手は、結婚式などの喜び事を一緒に祝ってくれるゲストはもちろん、他にも式に関わるお願い事や尽力していただいた方々にも、感謝の気持ちも込めて包みたいもの…。詳しくは下記に挙げた方々には、お渡しできると安心!
【 お車代、渡す相手リスト 】
・ 仲人さん
・ 主賓(挨拶などをしてくださる方)
・ 乾杯の発声をしてくださる方
・ 遠方から出席の親戚
・ 遠方から出席の友人
・ 交通費が発生するような上司
…このような人がお車代を渡す人の対象。感謝の気持ちを込めて、そっと一言をメッセージカードに添えても、良いかもしれません。
お車代を渡す人が、仲人さんの場合
仲人さんの自宅から式場までの交通費全額は、コチラで負担するのが一般的。ただもし、車の手配や新幹線をあらかじめ手配して、チケット等をお渡しているのであれば、お車代を用意する必要はありません。
渡すタイミングですが、チケット等なら事前に郵送するのが望ましいことは、間違えありません。
【 お車代、仲人さん 】
★ お車代をお渡しするのであれば、式後に別室で両家の両親と渡すのがベスト。
・ できれば新郎新婦も一緒がいいですが、当日はかなり忙しいので両家の両親にお願いするとスムーズです。
お車代を渡す人が、乾杯、主賓
乾杯や主賓のケースでは、お願いした親から目立たないように渡してもらうのがベスト。相場は、往復の交通費。仲人さんの場合と同じく、コチラで手配済みであれば、お車代はいりません。
【 お車代、乾杯や主賓の方々 】
★ おおよその相場は¥5.000~¥10.000。
・ それなりの金額ですので、ポチ袋ではなく、水引の付いた祝儀袋などで対応してください。
お車代を渡す人が、遠方からの親戚の場合
お車代をお渡しする相手が親戚の場合、これからの付き合いも長くなることから、両親とよく話し合って決めたいところ。宿泊と交通費の負担は、新郎新婦にはかなり痛い出費。結婚式どころではなくなってしまいます。
また、葬式や法事などで度々顔を合わす親戚なので、お互い気を使いすぎないというのも大事。
【 お車代、遠方の親戚 】
★ 宿泊だけ負担するのか、交通費だけ負担するのか、交通費と宿泊費の半額を負担するのかをよく話し合ってください。
・ 渡すタイミングですが、両親にお願いして、挨拶しながら渡してもらうのが1番スマートです。
お車代を渡す人が、遠方からの友人の場合
遠方から来てくれた嬉しいゲスト!友人の数にもよりますが、もし数人だけ遠方からの友人であれ、交通費全額負担という選択肢も考えるかもしれません。ただ、沢山の友人が遠方からの出席になりますと…、困った事になるのではないでしょうか。
【 お車代、遠方からの友人の場合 】
★ お車代を渡しする選択肢で考えると、遠方からの友人の場合の金額相場は、半額~全額がもっとも多い傾向に。
・ 渡すタイミングですが受付で渡すのが一般的。「お二人からお預かりしています」と言って渡してもらうとスマート。
結婚式に呼ぶくらいの気心知れた友人なら、ゲストに呼ぶ際に相談混じりでお願いしてみる方も少なくありません。「交通費半額しか出せないんだけど来てもらえるかな?」と聞くことも1つの手。
また、大型ハイヤーを用意して、式場まで来てもらうと言う方も多いので、いろいろ検討してみてください。
お車代を渡す人が、交通費が発生する上司
定期券があるが、もう少し遠い…と言った上司なんかはちょっと迷うもの…。そんなケースでは、大体の金額を算出して、定期券外で掛かりそうな金額を用意しておけば、まずは安心!
【 お車代、上司の場合 】
★ 例えば、¥3.000かかる交通費の内、¥1.980は定期でまかなえる場合は、¥3.000-¥1.980=¥1.020。
・ 大体キリのいい数字で包むので¥1.500か¥2.000位であれば問題ありません。
お車代を用意する際の注意点
まず大前提として、お車代を包む際にシワシワのお札ではいけません。新札を用意してください。
【 お車代を包むマナー 】
★ 前にも少し触れましたが、金額が¥5.000以下のお車代の封筒は、ポチ袋でもOK!名目を「お車代」としっかり書くことが大切です。
・ 一方、金額が¥10.000以下なら、お札がそのまま入る封筒がベター。水引が印刷されている封筒もオススメです。その際は水引が蝶結びになっていないものを!名目も忘れずに入れてください。
金額が¥10.000以上のお車代は、水引がある祝儀袋を使うのがマナー。水引が結びきりになっているものを選んでください。(こちらも蝶結び以外)名目は毛筆で「御車代」が正解!マジックではダメ、黒墨を使って書けばバッチリです。
いかがでしたでしょうか、お車代は結婚式や喜び事を主催した者でないと、実はあまり耳にしない言葉だったりします。そのためか、結婚式間近で気がつくパターンが多いのが、お車代の項目。
大勢のゲストを迎えた結婚式やリゾート婚などでは、計算すると30万ほどになっていたり…、思わぬ出費になってしまいますので、はじめから想定に入れて結婚式の準備を進められれば安心!
また、それぞれのゲストに不公平になっては、後々まで残るのもお車代。そのため、全てのゲストに適切な金額のお車代を、忘れずに用意したいところです。ただ、確かにお車代はお二人の気持ち。正式な金額はありません。
だからこそ難しいとも言える、ゲストの皆様へのお車代。本記事を参考にしながら、自分たちの予算内で、ゲストにも失礼のない金額を決めて、心おきなく楽しい結婚式にしてください!
まとめ
お祝い事での、お車代の目安とマナー
・仲人さんは全額負担
・主賓、乾杯ゲストは五千円から一万円
・親戚は両親や周囲と相談して決める
・友人とは本人と相談して、半額~全額
・上司定期券外の金額を計算して包む
・お車代を最初から予算に入れて計画する