法事のお布施の相場を知らなかった私が後悔した5つのこと


友人や知人など、親しい人が亡くなると、故人のための葬儀や法事へ出席されることも多いと思います。そして故人のことを思い出し、悲しみながらも、ご冥福をお祈りします。

でも自分の両親など、最も自分に近い存在の方が亡くなると、悲しんでばかりはいられません。葬儀や法事を手配し、滞りなく行う必要があるからです。

葬儀や法事などには、様々な決まりごとがあります。しかし、多くの人はその決まりごとをあまり知らないで過ごしているうちに、「いざ」という時がやってきてしまいます。

そして、それらを知らなかったばかりに手配が遅れてしまって慌てたり、後悔してしまったりすることもあるでしょう。

今日は、法事のお布施の相場さえ知らなかった私が後悔した5つのことをご紹介します。

 

法事のお布施の相場を知らなかった
私が後悔した5つのこと

 

お斎の手配をし忘れてしまった

法事・法要とは、身内などの親しい人たちが集まって、故人を偲んで冥福を祈り、その霊を慰める仏教的な儀式をいいます。

厳密に言うと、僧侶に読経をしてもらうことを「法要」といい、法要と後席の食事(お斎(とき))も含めた行事を「法事」と呼びます。

お斎は、僧侶や参列者へのお礼の気持ちをこめたお膳であると同時に、一同で故人を偲ぶための行事です。法事の時についつい忘れてしまうのが、お斎の手配です。

お斎は、法要の後、そのまま寺や自宅で行う場合と、場所を移してレストランなどで行う場合があります。お料理の金額の相場は、概ね3000~5000円くらいですが、地域やお店によっても異なります。

仏教行事での食事なので本来は「精進料理」が基本でしたが、最近ではあまり精進料理にこだわらず、普通の食事とあまりかわらないようになってきています。

ただ、伊勢海老や鯛などのおめでたい食材は避けたほうがよいので、事前に「法事の席での利用である」ことをお店に伝えておきましょう。

僧侶が食事を辞退した場合は、「御膳料」をお渡ししましょう。御膳料の相場は1万円です。なお、都合でお斎を行わない場合には、参列者に折り詰め弁当を用意し、お渡ししましょう。

 

法要の手配をし忘れてしまった

仏教では法要を行う日が決まっています。仏教では、死後七週間はまだ故人があの世とこの世をさまよっていて、死後七日ごとに、閻魔大王をはじめとする十王から生前の行いに対して裁きを受け、七回目の四十九日目に来世の行き先が決まるとされています。(ただし、浄土真宗では、臨終と同時に極楽浄土へ旅立つという教えです。)

故人の亡くなった日を含めて7日目に「初七日(しょなのか)」、14日目に「二七日(ふたなのか)」、21日目に「三七日(みなのか)」、28日目に「四七日(よなのか)」、35日目に「五七日(いつなのか)」、42日目に「六七日(むなのか)」、49日目に「七七日(なななのか)」と、七日ごとに忌日が設けられていて、法要を営みます。

仏事では「初七日」と「五七日」、「七七日(なななのか)」が特に大切にされていますが、最近では「初七日」を葬儀の後に行い、「七七日」に遺族や親族、知人、友人を招いて忌明けの法要を盛大に行うことが多いです。

100日目には「百か日法要」を行います。この「百か日」までの法要を忌日法要といいます。その後、命日から1年めに一周忌を、命日から2年めに三周忌を行います。一周忌法要以後の法要を年忌法要といい、極楽浄土に行った故人がさらなる精進の道へと導くために営みます。

一周忌と三周忌は遺族や親族、知人、友人を招き盛大に法要を行います。また、七回忌以降は遺族や親族のみでささやかに法要を行います。

法要を行う場合は、早めに僧侶にその期日を相談しましょう。日時が決まれば、親族などの参列者に法要の案内状をだしましょう。

三十三回忌は弔い上げと呼ばれ、それ以降は仏事を行わず、年忌法要を終わりとすることが多いですが、まれに、五十回忌や百回忌に弔い上げをすることもあります。

法要の種類

■忌日法要
初七日    7日目
二七日    14日目
三七日    21日目
四七日    28日目
五七日    35日目
六七日    42日目
七七日    49日目
百か日    100日目

■年忌法要
一周忌   満1年目
三回忌   満2年目
七回忌   満6年目
十三回忌  満12年目
十七回忌  満16年目
二十三回忌 満22年目
二十七回忌 満26年目
三十三回忌 満32年目

 

お布施の相場を聞いておけばよかった

法要の際、読経していただいた御礼に僧侶にお布施をお渡しします。その相場は、3~5万円と言われますが、宗派や地域によっても異なります。

菩提寺のある場合には檀家や親族の方に、またそうでない場合には葬儀社などの業者に相談しましょう。お布施は、僧侶が帰られる時にお渡しします。

お布施は、半紙の中包みに入れ、奉書紙で慶事の上包みの折り方をするのが、最も丁寧な形です。市販の白い封筒でも構いませんが、のし袋や二重封筒は用いません。

表書きは「御布施」、「お布施」、「御経料」などとします。水引きは不要です。

 

お返しの手配を早めにしておけばよかった

法要の後、お斎の食事がすむと、引き出物を参列者にお渡しします。費用の相場は3000~5000円で、海苔やお茶、タオルなどの実用品を送るのが一般的です。

最近ではカタログギフトなども増えてきています。もう1つ、四十九日法要までの手配として忘れてはいけないのが、「香典返し」です。通夜や葬儀で故人にお供えいただいた金品(香典)へのお返しです。

最近では葬儀当日、会葬御礼の品とともに香典返しの品を渡し、自ら持ち帰っていただくことも増えてきました。ただ、こうした習慣は地域によっても違いがあります。

本来は、香典返しは「四十九日を過ぎた後」、つまり「忌が明けて」から贈るものです。古くは、喪主が直接持参し、挨拶と共に贈るものでしたが、現在は挨拶状と共に配送するのが通例となっています。

香典返しの相場は、金額ではっきりと目安があるわけではありませんが、「いただいたお香典の半額程度」というのが一般的です。

これらの香典返しとお礼状の手配を、四十九日法要の前までに手配しておきましょう。

 

納骨する場所を早めに決めておけばよかった

四十九日法要や一周忌法要を行った後に行わなければいけないことがあります。それは納骨です。仏式では、一般的に忌明けの四十九日に納骨することが多いようです。

お墓がある場合は、四十九日や一周忌などの法要に合わせて行います。またお墓がない場合でも、一周忌を目安にお墓を用意し納骨するようにしましょう。

最近では、お墓を作らずに、寺院や霊園などの納骨堂に遺骨をおさめるという「永代納骨」をする方も増えてきています。
いずれにしても、どこに納骨するのかというのはとても大切なポイントです。

費用、維持・管理、立地・墓参りのしやすさなどの面から、十分に検討して決めておかなければいけません。四十九日法要までに、いつ納骨するのか、どこに納骨をするのかを決めておきましょう。

 

 

さて今日は「法事のお布施の相場を知らなかった私が後悔した5つのこと」をご紹介しました。法要・法事を行う場合には、その遺族、特に施主は、僧侶や参列者への心遣いや様々な手配など、たくさんのことに心を砕かないといけません。

ですから、目の前のことに振り回されてしまって、「故人を偲び、冥福を祈る」ということが忘れてしまいがちです。しかし一番大切なのは、故人を想う心です。

落ち着いて思い出してみると、あの時、きちんと心から供養をしていただろうか、供養をしておけばよかったと後悔してしまいます。

法要・法事の様々な決まり事をきちんと理解し、事前の準備をきちんと行うことによって、当日は故人の供養を十分に行いましょう。

まとめ

法事のお布施の相場を知らなかった私が後悔した5つのこと

・お斎の手配をし忘れてしまった
・法要の手配をし忘れてしまった
・お布施の相場を聞いておけばよかった
・お返しの手配を早めにしておけばよかった
・納骨する場所を早めに決めておけばよかった


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