法事の金額マナー。何回忌かによっても違う4つのミニ知識

法事の金額マナー・何回忌かによっても違う4つのミニ知識
田舎の母親から「今度、お祖母ちゃんの法事があるから来なさいよ〜」と連絡があったら、「わかったよ」とは答えるものの、さて法事に持っていく金額は幾らなのか、戸惑ってしまう事ってありますよね。

例えば「一周忌」の後には「三回忌」があったり、場合によっては「十三回忌」、、、まで行うこともあります。では、これらの法事に必要な金額は違うのでしょうか。

子供の頃は、様々な法事でたくさんの親戚が集まっていても、お金を出す必要も無いですし、なんとも思わなかったかもしれませんが、大人になったら、そうはいきません。この法事にいくらの金額を包めば良いのか、やはり知っておく必要があります。

そこで今日は法事の金額マナー、何回忌かによっても違う4つのミニ知識についてお伝えします。ではご覧ください。

まずはじめに、「法事」と言っても、「仏式」と「神式」によっても違いが出てきます。まずは、それぞれの法事について解説します。

「仏式」と「神式」

◎仏式

・亡くなった日から「七(しち)七日」(四十九日)まで〜
亡くなった日の一週間後を「初七日」と言い、その後一週間ごとに「二(ふた)七日」「三(み)七日」…と続き、七 回目の法事を「七七日」、通称「四十九日」と言い、この日に納骨を行い、「忌明け」となります。
・「初盆」〜四十九日の法要後の初めてのお盆の日です。
・「一年忌」〜亡くなった日から満一年目の日です。
・「三回忌」〜亡くなった日から満二年目の日です。
・「七回忌」〜亡くなった日から満六年目の日です。
・「十三回忌」「十七回忌」「二十三回忌」「二十七回忌」も同様です。
・「三十三回忌」〜亡くなった日から満三十二年目の日で、これにより法事は終了です。

◎神式

・亡くなった日から「五十日」まで〜
神式は十日ごとに「霊祭」が行われます。「十日祭」「二十日祭」「三十日祭」「四十日祭」と行われ、「五十日祭」で納骨が行われ、「忌明け」となります。
・「百日祭」〜亡くなった日から100日目の日です。
・その後、「一年祭」「三年祭」「五年祭」「十年祭」の式年祭があります。

◎その他の宗教

キリスト教を始め、それぞれの宗教によって、法事を行う時期には違いがあります。
あらかじめ確認しておくことが大切でしょう。

「仏式」「神式」「その他の宗教」にかかわらず、法事の金額は、その故人との関係の深さによっても違いが出てきます。では、それぞれの法事と故人との関係から、法事の金額をみていきます。

 

近親者が亡くなった場合

配偶者、両親、兄弟姉妹、子どもなど、自分からみて二親等の方が亡くなった場合は、上記に掲げたすべての法事を主催、または出席しなければなりません。

特に「初七日」「四十九日」「初盆」「一年忌」そして「三十三年忌」は、近親者だけではなく、親族一同をお招きして法要を行う必要がありますので、法事の金額も「一万円から十万円」と、その規模に見合ったものになるでしょう。

それ以外の「三回忌」以降「二十七回忌」までの法事は、近親者だけで行いますので、その際の法事の金額は「五千円から三万円」ぐらいまででしょう。また、祖父母、孫、おじおば、甥っ子姪っ子など、三親等の方が亡くなった場合はも同様に、それぞれの法事に出席した方が良いでしょう。

その際の法事の金額は、会食などまで行う場合は「五千円から三万円」、それ以外の法要だけの法事の際の金額は「三千円から一万円」ぐらいで良いでしょう。ただし、いずれの場合も、他に出席される方と、金額のすり合わせをしておくことが大切です。

 

友人が亡くなった場合

友人と言っても、お付き合いの深さの違いがあるでしょうから、その点を考慮しておかなければなりません。家族ぐるみでお付き合いしているような場合は、「四十九日」「初盆」などの法事に参列させていただいても良いかの確認を取ってから、出席させていただきましょう。

会食などにも出席する場合の法事の金額は「五千円から一万円」、法要だけで辞退する場合の法事の金額は「三千円から五千円」で良いでしょう。また、そのような法事に出席しない場合は、お墓参りをして、墓前に花やお線香を供えるても良いでしょう。

 

知人などが亡くなった場合

何十年か前に「虚礼廃止」ということで「香典の金額を抑える代わりに、香典返しもしない」という運動が行われていたこともあり、その頃の法事の金額は「千円から二千円」でしたが、また最近では、「香典返し」も行われるようになってきているので、現在の法事の金額は「二千円から三千円」となっています。

 

香典袋のマナー

香典に使えるのし袋に様式は、一般的には、白と黒の水引のものが出回っていますが、実は宗派によってそれぞれの決まりがありますので、この際、一緒に確認しておきましょう。

《文字の書き方》
香典袋に書く文字は「薄墨」の筆記用具で書きます。葬祭用の筆ペンなども販売されていますので、慌てないよう購入しておきましょう。

《表書き》
「仏式」の場合〜「御香典」「御香料」「御霊前」
「神式」の場合〜「御神前」「御玉串料」「御榊量」
その他の宗教の場合〜どの宗教か不明な場合は「御霊前」で大丈夫です。

《紙幣》
中に入れる紙幣は、旧札を使いましょう。

《香典袋の選び方》
法事の金額が「三千円」ぐらいまでの場合は、水引が印刷された香典袋でも支障は無いですが、それ以上の金額を入れたい場合は、やはりそれに見合った香典袋を選ぶことが大切です。中袋と外袋が分かれた香典袋を選びましょう。

《袱紗に包んで持参する》
どの種類の香典袋であっても、はだかのまま持参することは、失礼にあたります。必ず紫色の袱紗に包んで持参しましょう。

 

さて、お通夜、お葬式を含め、故人を悼む法事の際のマナー違反は、自分自身が恥をかくだけでなく、故人の親族の方々にも嫌な心証を与えかねませんよね。特にその故人が亡くなられた状況が、事故や急病などの、不意をついたような場合ですと、親族の方々は深い悲しみに浸っておられ、特に近親の方々は、ショックから立ち直っておられない場合もあります。

その気持ちを逆なでするようなマナー違反を犯さないよう、法事に参列する際には、万全の準備を整えておくことが必要です。さらに、このような不幸は、突然、前触れなしに訪れます。急な訃報を聞いても、慌てることのないよう、日頃から薄墨の筆ペンや香典袋などは準備しておくことが大切です。

まとめ

法事の金額とマナーは

・金額は故人との関係によって違ってきます
・何回忌の法事かを確認しましょう
・「仏式」か「神式」または、その他の宗教によっても違ってきます
・差し上げる香典袋のマナーも守りましょう


連記事
タイトルとURLをコピーしました