葬儀の流れは喪主だけでなく、遺族や葬儀を進行する立場であれば知っておかなくてはいけません。喪主はたいていの場合、亡くなった人の配偶者や子供が務めますから、最愛の人の死にショックを受けて、葬儀の運営をするのに頭が十分に回らない可能性もあります。
そのため、遺族や近しい人は喪主でなくても、葬儀の運営に協力しながら進行していくのが安心。また、一般で参列する人も、通夜から告別式までの葬儀の流れは社会人として知っておいた方が良いと言えます。
葬儀中には私語雑談は控えるべきですから、周囲の人に「次は何をするのか」といちいち聞かずに大まかに把握しておきたいもの。
しかし、通夜から告別式に通して参加する機会はあまり多くはありませんから、葬儀の流れを知らない人は多いですよね。そこで、葬儀の流れを7つのポイントに絞って解説します。
葬儀の流れを理解する。
通夜から告別式までの基本の手順
式場の設営中にすること
自分が喪主であれ、遺族であれ、通夜の設営は葬儀社が行うのが一般的です。この設営時間には、会場のチェックをすることも喪主や遺族の大切な役割ですが、それよりも重要なのが控室で通夜の支度をしておくことの方が重要です。
【 葬儀の流れ:最初にすべきこと 】
■ 葬儀の流れの中で、喪主や遺族が最初にしておくべきことが着替えと食事です。
・ 着替えを設営中に済ませ、できれば食事も済ませておきます。通夜が始まると離席できませんから、お手洗いもこの時に済ませておくべきです。
供花の並び順と贈り主の確認
葬儀の流れは通夜の準備が始まると、どんどん進行していくことを理解しておくと心がまえができます。まず、供花が続々と届き始めます。供花とは、訃報を聞いた親族や友人、近所の方々、会社の方などが送ってくれる花のことです。
【 葬儀の流れ:供花のチェック 】
■ 喪主と遺族は、この供花の並び順のチェックと送り主の記録をしなくてはいけません。
・ 並び順は祭壇の近くから順に喪主、遺族、友人、知人といったように故人と近しい順番に並べます。
また、贈り主には後日お礼をしなくてはいけないため、きちんと控えておきます。
座席の配置に注意
会場の準備が整ったら、葬儀の流れとしてはいよいよ開式になります。
【 葬儀の流れ:座席の配置 】
■ 喪主と遺族は祭壇向かって右側の席に着席します。喪主は最も祭壇寄りで順に関係性が深い順に座ります。
また、左側には近親者や職場関係者などが着席することになります。通夜が始まったら、一般参列者は受付を済ませて焼香をあげに会場に入場してきます。
焼香が終わった後は通夜振る舞い
一般の参列者の方は、葬儀の流れがわからない人も多数いるものです。
【 葬儀の流れ:通夜振る舞い 】
■ そこで、焼香が終わって進先の出口には誘導係を配置して、通夜振る舞いの会場に案内します。
・ この時、通夜振る舞いに参加できない人もいる可能性がありますから、香典返しは焼香をした後に通る出口で渡すのがスマートです。
誘導係は通常、葬儀社に人にやってもらいます。
告別式の席順
一般参列者の焼香と通夜振る舞いが終われば通夜は終了です。葬儀の流れとしては、翌日に告別式をとり行います。
【 葬儀の流れ:告別式の座席 】
■ 告別式の座席は、通夜の時とほぼ同じですが、告別式では弔問客代表者に弔辞を読んでいただくため、代表者に左側の前方の席に着席してもらいます。
弔辞をお願いする相手は、故人と親しかった人やお世話になった人などが理想です。故人が亡くなって葬儀の連絡をする際にお願いしておく必要があります。
告別式の進行は司会者が行う
告別式を通夜と同じ会場で行う時でも、通夜に来られなかった人もいるため、受付は設置します。通夜にも参列して告別式にも参列する人は、告別式では香典は渡さずに記帳をすることになります。
【 葬儀の流れ:告別式 】
■ 告別式は開始から出棺、閉式までを司会者が葬儀の流れを進行していきます。
・ そのため式次第は通夜より複雑ですが、司会者の進行通りに従えばOKです。まずは僧侶の紹介をして読経が始まります。
弔辞、弔電、出棺
告別式では、弔辞と弔電紹介があります。
【 葬儀の流れ:弔事、弔電、出棺 】
■ 葬儀の流れとしては、司会者が僧侶の紹介をした後に、弔問客代表者に弔辞を読んで頂き、司会者が弔電を読み上げます。
・ この時、弔電で送り主の氏名が難しい漢字の場合には事前に振り仮名をふっておくと間違いにくくなります。
弔辞、弔電、焼香、花入れなど、宗教によって多少違いはあるものの、すべての儀式を済ませたら、最後に棺にくぎ打ちがされ、出棺し告別式は終了となります。
いかがでしたでしょうか。葬儀の流れについて、これまで改めて勉強したことがないという人でも、大まかな流れを見てみると、そんなに難しいことではないということがわかります。
通夜は式が始まってしまえば、基本的に焼香と通夜振る舞いのみですし、告別式は式次第はたくさんあるものの、司会者がいるので安心です。
そのため、葬儀の流れを進行する重要な役割である、告別式の葬儀司会者は、葬儀社にお願いすることが望ましいです。故人の友人や遺族などで担おうと思うと、式次第を間違ってしまったりして、スムーズな葬儀の運営ができない可能性があるためです。
喪主、遺族、一般参列者のうち、立場を問わず、一連の葬儀の流れは把握しておくべきこと。これを知っているだけで、緊張したり、当日周囲に迷惑をかけることなく故人を送ってあげられるのです。
まとめ
通夜から告別式までの葬儀の流れとは
・葬儀社が式場の設営をする間着替えと食事を済ませる
・届いた供花の並び順のチェックと贈り主の記録する
・座席の並び順を確認して喪主と遺族は右側に着席
・一般参列者の焼香が終わったら順次通夜振る舞いに案内
・告別式では遺族のほかに弔辞を読む方も前方に着席
・開始後は司会者が僧侶の紹介をし式進行を行う
・弔辞、弔電の後に焼香を済ませて出棺する