夫婦喧嘩は子どもの教育上よくないと思いがちですよね。子どもにとって、母親と父親はどちらも大切な親であり、仲良くしていてほしいものです。
ですから、両親が喧嘩をしているところを見ると、悲しい気持ちになったり、傷ついたりする可能性はもちろんあります。
確かに、子どもが精神的に傷ついてしまうような夫婦喧嘩は子どもの前ですべきではありません。幼少期に大きなストレスを受けると、それがトラウマになって精神に支障をきたしてしまうこともあります。
また、子どもは親の真似をしますから、真似をされたくないような喧嘩もよくありません。
しかし、夫婦喧嘩が子どもにいい影響を与える場合もありますし、両親が喧嘩をする時のルール、相手への配慮をわきまえていれば、むしろ夫婦喧嘩をした方が子どもにも家庭にもいいこともあるのです。
そこで今回は、子どもの前でもしてOKな、夫婦喧嘩の仕方を6つお伝えします。
夫婦喧嘩でも子供はOK!
我慢せず明るい家族になる方法
不満はためない
夫婦喧嘩を子どもの前でしてはいけないと固く心に誓って、夫婦がお互いに無理をするくらいなら、結果的にコマメに喧嘩をしてガス抜きをした方が良かった、と言うケースも多々あります。大切なのは相手を尊重し、明るく喧嘩をすることなのかもしれません。
【 夫婦喧嘩を子どもの前でするなら、小出しに 】
★ 相手に対する不満はその場で伝えてしまえばスッキリするものも、我慢してため込んでしまうといつか爆発しやすいのです。
・ また、会話がなくなって冷めきった家庭になってしまうよりも、スッキリと仲良く過ごせる方が、子どもへの影響も良くなります。
夫婦に全く会話がない状態よりも、例え喧嘩であっても明るく伝え合っていれば、言葉を交わす方が子どもにとっては、家族について学ぶいい機会になるので、相手への意見や不満は都度伝えるべきなのです。
喧嘩していい内容
夫婦喧嘩は子どもの前でもしていいとお伝えしましたが、やはり、していい喧嘩の内容とあまりよくない喧嘩の内容はあります。
【 夫婦喧嘩、子どもの前ではNGの内容 】
★ まず、お酒や賭け事、浮気など、子どもには相応しくない話題で喧嘩をするのは良くありません。
・ これらの話題で喧嘩をする場合には、子供がいない時を選んでください。
一方、家事の仕方や日常の出来事、子どもの教育方針など、子どもにも直接関わりのある内容であれば、夫婦喧嘩をしてもOKです。子どももその内容について一緒に考えるいいきっかけになります。
正々堂々の姿勢
夫婦喧嘩を子どもの前でする時は、喧嘩ではなく議論をするように意識をしてください。
【 夫婦喧嘩を子どもの前で行う姿勢 】
★ 「自分はこう思う。なぜなら、こういう根拠があるからだ。」というように持論の主張と根拠を明確にするのです。
・ このように喧嘩をすることで、子ども自身が両者の意見を聞いた上で、どちらか正しいのだろうかと考える力が身に付きます。
「お菓子をあげるからお母さんの味方をしなさい」など、子どもを無理やり味方につけるよな夫婦喧嘩は良くありません。正々堂々と、意見をぶつかり合わせることをルールにするのが重要です。
下品な言葉の禁止
喧嘩をしている間にヒートアップして、つい言葉遣いが汚くなってしまうことってありますよね。
【 夫婦喧嘩を子どもの前で行う時の、言葉遣い 】
★ 多少であればいいかもしれませんが、あまりに下品な言葉遣いはおすすめしません。
・ 普段は、子どもに言葉遣いについて教育をすべき立場の親ができていなくては、子どもも納得がいきませんし、真似をしてしまいます。
ですから、夫婦喧嘩を子どもの前でする時には、どんなに相手に対してイラついたとしても、相手を傷つけるためだけの「死ね」とか「てめえ」などという下品な言葉を使うのは禁止というルールを作っておくべきです。
子どもを無理やり巻き込まない
夫婦喧嘩では子どもをだしにして、無理やり喧嘩に巻き込まないことも大切です。
【 夫婦喧嘩では子どもを巻き込まない 】
★ 「〇〇ちゃん(子どもの名前)も、この間パパが仕事から帰ってくるのが遅いからママがかわいそうって言ってたよね!」などの言葉が、その一例です。
・ このように、喧嘩の情勢を自分に有利にするために子どもを利用すれば、子どもが罪悪感を感じてしまいます。
「自分のせいで両親が喧嘩をしている」と感じれば、子どもが言いたいこと我慢するようになってしまい、いつしか親に対して心を閉ざしてしまうことにもなりかねません。
勝敗よりも仲直り
夫婦喧嘩を子どもの前でするのは、決していけないことではないとお伝えしましたが、だからと言って、ヒートアップしてしまってはいけません。
【 夫婦喧嘩、子どもの前で行うなら仲直りを 】
★ 喧嘩をすれば、自分が勝ちたいと思うのは自然なことですが、子どもがいる場では、勝敗を決めることよりも仲直りをすることの方が重要です。
・ 喧嘩ばかりしていても、毎回仲直りをして元通りになっていれば、子どもからみても「仲がいい両親」と感じることができます。
けれども、どちらかが意地になって喧嘩に勝ってしまえば、そのあと夫婦関係はぎくしゃくしてしまい、子どもからすると「うちは仲が悪い家族」と感じてしまうのです。
いかがでしたでしょうか、「夫婦喧嘩は子どもの前ではしてはいけない」という通説は、それぞれの家庭の状況や喧嘩の仕方によっては、必ずしも正しいとは言い切れません。
今回、夫婦喧嘩が子どもに与える影響についてお伝えした通り、夫婦喧嘩には子どもの前でしていい喧嘩と、悪い喧嘩があるということをわきまえなければいけないのです。
喧嘩は人と人とのコミュニケーションでもあります。まったく同じ考え方の人間なんてそうはいませんから、意見は衝突して当然です。
家族は毎日会話をしたり、意見を言い合ってだんだんお互いを理解しあっていくのです。これは子どもに対しても同じことが言えます。
夫婦喧嘩を子どもがいる前ですることによって、両親が主張しあっている意見について子どもがよく考えたり、自分の意見や考えを持ついいきっかけにもなりえます。
喧嘩をする内容に注意をすると、自然とお互いが理解し合える明るい家族になれるはずです。
まとめ
子どもの前で夫婦喧嘩が起きた時の注意点
・不満をためて会話がないより喧嘩を小出しにする
・夫婦喧嘩していいネタとダメなネタをわきまえる
・お互いの持論の主張とその根拠を明確にする
・汚い言葉遣いやただの罵倒のし合いはダメ
・子供をだしにして無理やり喧嘩に巻き込まない
・勝敗よりも喧嘩をした後は必ず仲直りをする