挨拶文の基本、改めて確認してみませんか?最近のビジネスシーンでは、メールでのやりとりが増えています。大変便利なメールですが、そのやりとりに慣れすぎてしまい、ビジネスという大前提を忘れ、マナーからは外れたメール出しているケースも、実は多く見受けられます。
とは言え、もともと現在の文面で良しと思っていた、メールの挨拶文。ご自身で確認しても、なかなか間違えを見つけるに至りません。実は、メールの挨拶文で一目置かれる、マナーある文面を書くには、ちょっとしたコツがあるのです。
ビジネスシーンで気になる、メールの挨拶文をマスターするには、そのポイントをしっかりおさえればいいのです。そこで本記事では、メールの挨拶文で、どこに意識を向けて挨拶文を書くべきか、そのポイントを文例を交えて解説します。
挨拶文を抑える!
ビジネスシーンで役立つ文例集
挨拶文のタイトルはわかりやすく書こう
メールの挨拶文では、件名の付け方にも気をつけます。ビジネスメールは1日に何十通も届くもの。多い方では、何百通も届いていることを意識すると、分かりやすいです。
【ビジネスメールの件名のポイント】
■ 件名で避けたい、気をつけるべき文面 ■
・ 「お世話になっています」
・ 「ありがとうございました」だけのタイトル。
よく書かれる、具体的な内容の入っていない件名の場合、沢山のメールに埋もれてしまったり、迷惑メールと間違われてしまうかもしれません。
【例】
・ 「ご面談日程調整の件」
・ 「引継ぎのご挨拶」など。
どんな用事でメールをしてきたのか、ひと目で分かるような件名を書くことがポイントです。なかには、送信者の名前を冒頭に入れる人々もいます。すぐに必要なメールだと気付くように、挨拶文の件名は考えてください。
誰からのメールかがわかるよう自己紹介
■ 挨拶文の本文でも、まずしっかり自己紹介をして、自分を思い出してもらいます。
出来れば会社名と名前だけでなく、具体的にどんな時に会ったかを伝えると相手はよりわかりやすくなります。
【例】
・ 「先日の◯◯展示会でご挨拶させて頂きました△△と申します」
・ 「先日、◯◯様のご紹介で新橋でご挨拶させて頂きました△△と申します」
わかりやすく簡潔に書くのがポイントです。相手が誰なのか思い出せずに、読み進める挨拶文とはだいぶ印象が変わってきます。
用件が少ないからこそマナーに注意しよう
挨拶文の用件のメインは、当然「挨拶」です。他の用件も沢山あるメールならば、マナーよりも用件が注目されます。今回はシンプルな挨拶文だからこそ、マナーの部分が際立ってきます。そのため、いつもよりも意識して、マナーの行き届いた挨拶文を書くように心がけると安心です。
【用件が少ない挨拶メールでのマナー】
★ 言葉尻を長々と書かずに、簡潔に収めた文章を書く。
★ 相手との関係性を配慮した文面を意識する。
例えば、初めての相手の場合には、簡潔に自己紹介と、今回の挨拶文を送る経緯を伝えて、安心してもらえることが先決です。一方で、親しい相手ならば、簡単な書き出しの後に、時候の挨拶文を加えるなど、工夫をすると好感度が高いです。
【親しい相手へ送る、時候の挨拶文例】
・ 「そろそろ入梅の季節ですが、いかがお過ごしですか。」
・ 「残暑厳しい時期ですが、体調はいかがですか。」など。
シンプルな文面にこそ、その人の知性や品格がにじみ出るものなのです。相手にそれが伝わるようにきちんと整理してシンプルな挨拶文を作ってください。
挨拶文の文頭の基本フレーズを覚えておこう
挨拶文にかぎらず、メール文頭部分のフレーズはある程度自分なりの定型文を用意しておくとメールを書くのもスムーズになるのでおすすめです。自分らしさをおり込んだり、女性らしさをつめ込んだりと、1回考えておけば後はずっと使いまわせるので簡単ですよね。
【挨拶文、文頭の基本フレーズ例】
・ 「お世話になっております。◯◯会社の△△と申します。」
・ 「日頃よりご愛顧いただきましてありがとうございます。◯◯会社の△△と申します。」
自分らしい挨拶文を考えておきましょう。
伝えたい内容には見出しをつけておこう
挨拶文を送ると同時に、しっかりと忘れずに伝えたい用件もありますよね。文章の中でズラズラと書き連ねると、大事なことが捉えにくい、まとまりのない文章となるため、トラブルの素になりかねません。
【伝えたい内容を伴う場合のアイデア】
・ 見出しや番号を付ける。
教科書や解説文のように、読みやすくまとめることで、視覚で用件が捉えやすくなります。
ビジネスシーンでは、あらゆるタイプの人々がいるため、自身でも意識して、きちんと相手に伝えるようにすると安心です。
■ 返事が必ず欲しい時、その旨もわかりやすく挨拶文に書きます。
このようにビジネスシーンの挨拶文では、伝えるべきことが明瞭であることが重要。あくまでもシンプルにわかりやすく、そして失礼がないように書くのがポイントです。
最低限のシーンの挨拶文は考えておこう
ビジネスで挨拶文を出すシーンは、案外限られてきます。そのため、不安な人は一度しっかり文例を作っておくと便利です。一度文例を用意しておけば、後はそれぞれアレンジして使うことが出来ます。
【挨拶文の文例集】
・ 「平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。」
・ 「いつもお世話になっております。○○会社の××です。今回は早速のご返信を頂き、ありがとうございました。」
・ 「本日はお忙しいところ、貴重なお時間を頂戴いたしましてありがとうございました。」などなど。
ビジネスシーンに合わせて定型文を作っておけば、メールに掛ける時間を少なくスマートになりますね。
親しき仲にも礼儀ありを忘れず書こう
挨拶文は初めてメールを送る相手が多いものです。そうでなくても、「親しき中にも礼儀あり」、の気持ちを忘れずに文章を考えるようにしてください。
面識があったり、一方的に知っている方だとしても、きちんと「はじめまして」を伝えて、ご挨拶するところからメールでのお付き合いをはじめましょう。
【親しい関係の方への挨拶文】
・ 「お世話になっております。○○会社の××です。日頃はごぶさたをいたしまして、申し訳ございません。」
・ 「いつもありがとうございます。○○会社の××です。その後、いかがお過ごしですか?」などなど。
関係を深めた後の気遣いのない挨拶文は、緩んだ気持ちがそのまま相手に伝わってしいます。二回目以降のメールこそ、きちんとマナーを守った挨拶文で相手に送ってください。
このようにビジネスシーンでは、どれだけ好意を頂いた相手でも、気を緩ませずあくまでも礼儀を持った挨拶文を用いたビジネスメールを心がけると安心です。
最近ではあらゆるコミュニケーションツールがあります。けれども、ビジネスでは相手をしっかりと見極め、必要な場合には、丁寧な挨拶文を添えられるメールを利用する賢さも不可欠。そして時には昔ながらのハガキや手紙を利用した、時候の挨拶を送ることも、相手への敬意を表す手段となります。
様々なコミュニケーションツールを、相手やTPOに合わせて使いこなせる力が、これからのビジネスでは不可欠となるはず。
手紙はともかくメールならば、まず「不要なところは削ぎとり、シンプルに。」が合言葉。それでいて、相手に用件が伝わりやすい文章を心がけます。もちろん、そこに親しみやすさや自分らしさを、少しだけプラスしてステキな挨拶文にしてください。
きっとその気持ちは相手にしっかり伝わってくれるはずです。
まとめ
ビジネスシーンでおさえたい、挨拶文の基本マナー
・「お世話になっています」だけではもはや迷惑メール
・メールの最初でまずは自己紹介をするのを忘れずに
・挨拶文ではマナーのあるなしが際立つので注意しましょう
・基本的に使う挨拶文の文頭フレージを考えておきましょう
・どうしても伝えたい内容はわかりやすく相手に伝えよう
・定番シーンの挨拶文はいくつか考えておけば使いやすい
・文字しか無い挨拶文は、実際会うよりもマナー重視しよう