葬儀でのマナーは事前に調べておいたことで、意外に助けられた経験がある方々は多いですよね。
当然ですが葬儀はお祝い事ではありませんから、たくさんの人が集まりますが、会場はとても静かです。葬儀での流れがわからないからといって、一緒に行った人に聞いたり、あたふたしていると目立ってしまうのです。
また、服装や持ち物など目に見える部分で葬儀におけるマナーが守られていないと、他の参列者から「マナーを知らない無礼な人」だと思われますし、遺族にも不快な思いをさせてしまいます。せっかく故人の死を悼み、供養をしに行ったのに失礼だと思われたくはないですよね。
しかし、その一方で葬儀マナーは「難しそうで、覚えきれなさそう…。」というイメージが定着しています。そこで今回は、事前に確認しておくべき最低限の葬儀マナーについて、7つのポイントをお伝えします。
葬儀マナーをチェック!
事前に知りたいお葬式の基礎知識
男性の服装
葬儀のマナーで、大前提として知っておかなくてはいけないのが、服装のマナーです。
【 葬儀マナー:男性の服装 】
■ 喪服は無地の黒いスーツを選びます。
・ シャツは白、ネクタイは黒です。スーツショップの喪服コーナーで購入したものであれば確実です。
また、普段カフスやネクタイピンを付けている人は、葬儀では控えるのが無難です。光物や色物のカフスやタイピンは葬儀には向きません。腕時計も身に付けない方がいいため、会場に入ったらはずしておくことをおすすめします。
女性の服装
葬儀のマナーで重要な服装ですが、女性も黒の喪服を着ます。
【 葬儀マナー:女性の服装 】
■ ジャケットとワンピースの組み合わせが一般的で、夏場でも極端に肌を露出した服装は控えるべきです。
・ ワンピースがノースリーブの場合には、ジャケットやカーディガンを着用すべきです。
また、ピアス、指輪、ブレスレット、ネックレス、ヘアアクセサリーなどのアクセサリー類は外します。髪をまとめたい場合には、黒で無地のゴムやシンプルなヘアクリップを使います。
葬儀で持つ小物
葬儀には持っていかなくてはいけない小物があります。それがふくさと数珠です。
【 葬儀マナー:ふくさと数珠 】
■ お香典はふくさに入れて、受付で渡すときにふくさから出すのが、葬儀のマナー。
・ また、焼香をする時には数珠を使いますから持参します。
他にも、靴や鞄は革製品を避けるのが葬儀マナー。葬儀では不殺生と言って、殺した動物の物を持つことが葬儀マナーに違反するのです。合皮素材でも見た目は革に見えますから、布地を選ぶことをおすすめします。
香典の表書き
葬儀のマナーで大切なことの1つが香典の表書きです。香典の表書きは宗教によって異なるので自分が行く葬儀の宗教を調べてから用意をすべきです。
【 葬儀マナー:香典の表書き 】
■ 仏教でれば「御香典」「御霊前」、キリスト教では「御花代」、神教では「御玉串料」と書きます。
・ 相手の宗教がわからない場合には「御霊前」の表書きにします。
いずれの場合でも表書きや自分の名前を書くときには薄墨と言って、通常の筆ペンよりも薄い墨のインクを使うのがマナーです。
香典の金額
香典を包む金額も葬儀のマナーの1つです。金額が極端に少ないと失礼に当たりますし、多すぎても相手を困らせてしまいます。香典の金額は故人との関係性によって適正な金額が異なってきます。
【 葬儀マナー:香典の金額 】
■ 友達や近所の人と言ったような関係性の場合には、5千円包めば十分です。
・ 職場でお世話になった人や重要な取引先の場合には5千円から1万円、親戚の場合には1万円から3万円包みます。兄弟の場合には3万円以上包むのが一般的です。
葬儀場での振る舞い
葬儀場でのふるまいも重要な葬儀のマナーです。当然ですが葬儀はパーティーではありません。
【 葬儀マナー:振る舞い 】
■ 学生時代の恩師の葬儀の場合には懐かしい顔ぶれもあるかもしれませんが、葬儀場では再会を懐かしんで立ち話などはするべきではありません。
・ また、大きな声で話したり、笑ったりするのもタブーです。遺族に声をかける機会があれば小さく低めのトーンでお悔やみの言葉をかけるのが礼儀です。
葬儀場での流れ
流れを把握したうえで葬儀場に入るとスムーズです。葬儀場で次はどこにいっていいのかわからずにあたふたしたり、誰かに訪ねたりせずに済みます。
【 葬儀マナー:流れ 】
■ 基本的には受付を済ませて香典を渡したら、焼香の列に並び順番に焼香をし、出口から出て通夜振る舞いの会場に行きます。
・ 通夜振る舞いでは、故人の供養だと思って少しでもいいので飲食をします。
お腹がいっぱいでも、食べる気分でなくても少しでも参加するのが葬儀でのマナーです。
いかがでしたでしょうか、葬儀マナーは細かいものも押えようと思うと覚えきれないほどたくさんあります。しかし、日本では仏教の葬儀が多いため、基本的には仏教の葬儀マナーについておおまかなことを押えておけばある程度はなんとななるものです。
焼香の仕方を一つとっても、焼香の形式にも種類がありますが、これらを一つ一つ覚えようと思うと大変です。葬儀場での流れを覚えておいて、当日は周囲を見ながら同じように対応するなど、臨機応変にすれば良いのです。
ただし、服装や香典のマナーは事前に調べておかなくてはいけません。当日葬儀場に到着してから恥をかくのは自分ですし、自分が恥をかくだけでなく遺族に対しても失礼に当たりますから、喪服や小物、香典袋の準備は間違いのないようにしておくべきです。
まとめ
事前に知っておくべき葬儀マナーとは
・男性の喪服は無地の黒スーツでカフスやタイピンは付けない
・女性の喪服は肌の露出を控えたものでアクセサリーは付けない
・葬儀に持っていくべき小物でもマナーを守る
・香典の表書きは宗教によって相応しいものを書く
・香典に包む金額は故人との関係性によって適正にする
・葬儀場では大きな声を出さすに遺族にはお悔やみの言葉を
・受付、焼香、通夜振る舞いの順に対応する