葬儀の流れを確認。知っておくと安心できる、喪主の一日

葬儀の流れを確認。知っておくと安心できる、喪主の一日
葬儀の流れは、参列した経験があるくらいだと、改めて聞かれても曖昧な部分が多いですよね。けれども突然執り行われることの多い葬儀、その流れを日ごろから何となく理解しておくだけでも、もしもの時には、その知識が支えになってくれるもの。

身内が亡くなった時、病院で見取る場合には、病院の霊安室でご遺体は一時期保管されますが、それも少しの時間。数時間~一日も経てば、その場所から移動しなければなりません。そんな時に頼りになるのは、やはり葬儀社ではないでしょうか。

病院で紹介してもらうことも多いですが、この頃には葬儀社を決めておくと安心。そしてご遺体を自宅や斎場、火葬場などの安置所へ移送したら、もう通夜や葬儀の打ち合わせに移ることに…。思ったよりもあっと言う間ですよね。

そこで今回は、突然の時にも納得のできるお見送りができるよう、一連の葬儀の流れを、通夜から告別式まで大まかに説明します。

 

葬儀の流れを確認。
知っておくと安心できる、施主の一日

 

葬儀社との打ち合わせ

葬儀の流れを決めるには、まず葬儀社を決めて打ち合わせをしなければなりません。従来ですとお通夜は、故人が午前中に亡くなったのであればその夜、午後であれば翌日に行いますが、当日も「仮通夜」が執り行われるもの。あっと言う間です。

【 葬儀の流れ:打ち合わせ 】

■ 葬儀社とは主に、通夜や告別式が執り行われる時間や場所、そして葬儀の形式やスタイルを決定しますが、この時、後々の支払いでトラブルにならないよう、「トータル金額」を確認してください。

・ 「葬儀の形式やスタイル」とは、宗旨宗派による「形式」として仏式・神式・キリスト教式を選ぶこと、規模や希望のスタイルとして、家族葬や一般葬、密葬…、などなどを差しています。

 

関係者への連絡

葬儀社と打ち合わせをして、葬儀の流れを大まかに決めたら、次は親戚や故人・遺族の関係者や勤務先などにその旨を連絡。

【 葬儀の流れ:関係者へ連絡 】

■ 遺族で手分けして行う必要がありますが、なるべく速やかに連絡をするためには、信頼のおける方にはじめに連絡を取ってください。

・ 「恐れ入りますが皆さんにも連絡をお願いします」など、協力をお願いする方法が良いです。

ただし、家族葬やシンプル葬など、ごくごく身内で行う葬儀スタイルであれば、案内はせずに電話などで済ませ、後々訃報ハガキを出す方法も見受けられます。

 

お通夜の準備、納棺

近年では葬儀の流れとして、お通夜を迎える前に納棺を済ませるケースが増えてきました。納棺をして祭壇の前に移動するのが現代の方法。

【 葬儀の流れ:枕経から納棺まで 】

■ 菩提寺の僧侶が到着したら、遺体の前で「枕経」を読経してもらいます。

・ その後死装束に着替える場合は着せ替え、僧侶立ち会いのもとで葬儀社の担当者や近親者が遺体を棺に納めてください。

この時に個人の好きだったものも一緒に棺に納めますが、燃えにくいものやかさばるもの、金属やプラスチック製品は納めないよう注意。斎場等でお通夜や告別式を行う場合は、この後棺を車で会場に搬送してください。

 

お通夜前の喪主の準備

お通夜は、進行を葬儀社になるべく任せ、喪主や遺族は弔問客への対応や香典などの「お金の流れ」に心配りができるようにしておくと安心。なお、この項のお通夜の流れと次の項の葬儀・告別式の流れは、仏式のお葬式の流れを例にしてお伝えします。

喪主や遺族は、お通夜の開始2時間前には会場入りして、受付や会計などの係の役割分担を改めて確認した後、記名帳や筆記用具が揃っているかも見ておくと万全。

【 葬儀の流れ:お通夜 】

■ ここで最も大切なポイントは、供花の配列が「喪主・遺族・親戚・友人/知人・関係企業・団体」の順になっているか。これを間違えると、大変失礼に当たります。

・ もちろん、供物や供花に記載されている名前に、誤りがないかも見てください。

最後に、会葬御礼の内容や数に間違いがないかをチェックして、お通夜に望めば大丈夫です。

 

お通夜の一連の流れ

お通夜は1時間程度、弔問客を迎えて行われ、焼香後には「通夜ぶるまい」でおもてなしをするのが、一連の流れ。司会進行は、葬儀社の担当者が行うのが一般的です。

【 葬儀の流れ:お通夜 】

① 僧侶による読経

② 遺族・親族の焼香

③ 弔問客の焼香

④ 焼香が終わった弔問客を通夜ぶるまいの席に案内します(会葬御礼はここでお渡しします)。

⑤ 僧侶からの法話・説話

⑥ 喪主挨拶

⑦ 通夜ぶるまいの席へ移ります。

 

葬儀と告別式の流れ

葬儀は宗教儀式、告別式は故人とのお別れの式に区分されますが、続けて行われるのが一般的。

この日は喪主や遺族は開始1時間前には会場入りし、係分担などの確認に加えて、弔電の整理と確認や、弔事を読む方の名前等の確認を行い、司会者と打ち合わせをしておきます。

【 一般的な葬儀の流れ 】

① 参列者着席

② 僧侶の入室

③ 開会の辞

④ 僧侶による読経

⑤ 弔辞の拝受と弔電の紹介

⑥ 喪主と遺族・近親者の焼香

⑦ 一般弔問客の焼香

⑧ 僧侶退室

⑨ 喪主の挨拶

⑩ 閉会の辞

 

告別式の流れ

ここまでが葬儀の流れですが、続いて告別式の流れまでお伝えします。

【 一般的な告別式の流れ 】

■ 棺の蓋を開けて、故人の周りを喪主・遺族→一般会葬者の順に供花で飾り、最期のお別れ。

・ 棺に蓋をして、釘打ちの儀(喪主から順に、石で釘を打って蓋を閉じること)を行います。

ここで棺を閉めたら、喪主の挨拶の後に出棺です。

 

いかがでしたでしょうか、もしもの時にもただただ戸惑うだけではなく、後々まで納得の出来るものになるよう、日ごろから理解しておきたい、一連の葬儀の流れをお伝えしました。

確かに葬儀社さえ決定すれば、後は葬儀社が先導して、お通夜や告別式を執り行ってくれるもの…。けれども、やはり大切な家族ですから、生前に話していたことや、心おきなく故人との最期の時間を過ごしたいと考えるなら、日ごろからの理解は必要

また、現実的な話ではありますが、金銭的にもいくらでも準備ができる訳ではありませんから、ただただ葬儀社から提案いただいたままに執り行うのも、不安な側面も否めません。

やはり他人任せにせず、自分達でひとつひとつを決定していくことこそ、後々まで納得できる葬儀を執り行うために必要な事柄ではないでしょうか。自分達らしい葬儀の流れを決めて、後々まで思い出深い葬儀を執り行ってください。

まとめ

喪主が理解したい、葬儀の流れ

・病院からの移送時に葬儀社を決める
・関係者への連絡は、信頼できる人へお願い
・お坊さんに枕経を読んでもらい、納棺
・葬儀で喪主は、お金の流れに配慮する
・お通夜の最後は、通夜ぶるまい
・葬儀では開始一時間前には到着
・棺の釘打ちの儀式後、挨拶をして出棺


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