法事を営む際に気になるのが、住職にお渡しするお布施。お寺から「お気持ちで結構です」と言われても、かえって困ってしまうというのが本当のところです。これからのお寺との付き合いも考えると、失礼のないよう適切な額のお布施を差し上げたいですね。
しかし、できるだけ法事の費用を抑えたいというのもまた本音の一つ。お布施の相場を明確にして、無駄に多く差し上げないようにするのがベストです。正直「お布施の価格表があればいいのに…」なんて思ってしまいますよね。
“功徳を積むためにお寺に差し上げる”というお布施の意味合いを考えると、お布施の金額は定まらないものなんです。
本記事では、法事の際の費用をできるだけ安く抑えるために、お布施の相場の目安と費用の抑えかたを、法事別に7つご紹介していきます。
法事を営む機会があるという方は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。
法事お布施の相場を知って、
できるだけ費用を安く抑える7つの方法
初七日の相場
初七日のお布施は約3万円が相場ですが、これは他の法事と同じ額にするとよいとされているので全体を合わせるようにしましょう。不安な場合は、打ち合わせのときにお寺に質問してしまってもOKです。
最近は、葬儀と同日に初七日法要を行うケースがよく見られます。そういった場合でも、葬儀のお布施と初七日のお布施は別々にお渡ししましょう。しかし、初七日を同日に行うことで、僧侶にお渡しするお車代は一回分で済むというメリットがあります。
四十九日の相場
四十九日のお布施は、3~5万円が相場です。お寺によっては明確にお布施の金額が決まっているところもあるので、直接問い合わせても大丈夫です。知らずに規定金額を下回ってしまっては大変ですね。
そのほかの目安として、御車代は1万円、御膳料は5千円ほどお渡しします。送迎のハイヤーを手配したり、親族の車で送り迎えするような場合には御車代は不要です。僧侶から申し出がなければ、親族の車でお送りするように手配すれば費用が抑えられますね。
納骨式の相場
納骨式のお布施は、3万円が相場です。一般的には、四十九日の法要後に同日で執り行うケースが多く見られます。
卒塔婆供養をしていただく場合は、卒塔婆の本数によって卒塔婆供養料も納める必要があり、一本3千円が相場とされています。この場合も、お布施と卒塔婆供養料の金額をお寺に確認しておいた方がいいでしょう。
納骨式を四十九日や百箇日法要と一緒に執り行うことで、御車代を一度にまとめることができますね。自前での送り迎えも検討しましょう。
一周忌の相場
一周忌法要のお布施は、3~5万円程度が相場とされています。ここでも、打ち合わせの際お寺に金額を尋ねてもいいでしょう。
御車代は1万円、御膳料は5千円という目安は他の法要と同様です。また、もし2人以上の僧侶がいらした場合でもそれに応じてお布施の金額を増やす必要はありません。
お布施はお寺に差し上げるものなので、金額は一定です。その代わり、御車代や御膳料を人数分準備する必要が出てきますので注意が必要。
新盆の相場
新盆は、四十九日以降初めてのお盆を指します。新盆のお布施の相場は、およそ3万円。普通のお盆は1万円ほどです。
御車代1万円、御膳料5千円という相場は他の法事と同様です。御膳料があるということは、法要後に会食があるということですね。
新盆の場合は、なるべく早くにお寺に連絡を取って法要の予約をしておきましょう。混雑する時期ですので、注意が必要です。一般的には8月の13~16日ですが、旧暦のお盆なら7月に執り行われます。
三回忌の相場
三回忌法要のお布施は、3~5万円程度が相場とされています。一周忌と同じ金額だと思っておけば間違いはないでしょう。
大規模に行われる法要は、三回忌が最後になります。逆に言えば、初七日にはじまり三回忌までは僧侶や葬儀に参列してくれた人々をお招きして執り行う必要があるのです。
ただ、お布施の金額はここまでほぼ一定と思っていいでしょう。最初に金額を確認しておけば、ここまではスムーズに進めてこられます。
七回忌以降の相場
七回忌以降の法事では、法要の規模は少しずつ小さくなっていきます。地方にもよりますが、僧侶をお呼びしない場合も。そのときは、もちろんお寺に納めるお布施は不要です。
近親者のみで集まって供養をするという形に移行していきますので、親戚内でどう執り行っていくかを確認して進めていく必要があります。
これ以降、親戚内で何人かの法事を併修して執り行う場合御布施は少なめでOK。2人分の法事を合わせて行う場合は、通常の1.5倍ほどを目安に。
いかがでしたか。お布施の相場には幅がありますが、「意外と幅が狭い」と思われた方も多いのではないでしょうか。近年では、お寺に直接お布施額を尋ねることは一般的になってきています。
打ち合わせの際に思い切って質問してしまえば、それ以降の法事がグッと気楽になるのでオススメです。お寺側に失礼のない範囲で、費用を抑えて法事を執り行っていきましょう。困ったときは、お寺・親戚と連携するような気持ちで。
まとめ
法事お布施の相場を知って、できるだけ費用を安く抑える7つの方法
・初七日の相場
・四十九日の相場
・納骨式の相場
・一周忌の相場
・新盆の相場
・三回忌の相場
・七回忌以降の相場