三回忌を滞りなく行うために確認すべき5つの準備事項

三回忌を滞りなく行うために確認すべき5つの準備事項
葬儀や法事がひと段落しても、その一年後には一周忌、二年後には三回忌があり、その後も七回忌…と年忌が続いていきますが、行い方はすべて同じではありませんよね。不幸があった年は、急なことでバタバタと忙しく過ぎるものですが、基本的には葬儀屋さんに委託しますので、どのように行ったら良いか、誰を呼んだらよいかなど、悩んだ場合にはすぐに相談することができます。

しかし、三回忌については葬儀屋さんは入らず、親戚のみで行うことも多いので、相談できる人がいません。また、行うにあたって、マニュアルがあるわけでも、規則があるわけでもありません。

そこで今回は、三回忌を行うにあたって確認しておきたいことについてお伝えします。

三回忌に行うことは何か確認しよう

まずは三回忌を執り行う意味について簡単にお伝えします。

初七日や四十九日、一周忌、三回忌のような仏事は、インド由来の仏教の他、中国の儒教、またそれらの宗教に伴う慣習を取り入れ、現在の形に統一されました。

法要を行う年の一つひとつにもそれぞれ由来がありますが、このように外国の慣習が日本に定着したのは、そもそも日本に、祖先を大切にする風習があったためです。故人がなくなってからちょうど1年目、2年目にあたる日とそれらの慣習をつなげ、「故人を思い出し、今ある命について考える」ために用意された日です。

そのため、故人を思い返し、お経や念仏を供えることが一番の目的です。追善供養または法要とも言います。その後、その場に集まった人たちと会食を行います。これら会食までを含めて法事と言います。

お経を供えるためにお坊さんを呼び、施主は主に会食の際に挨拶をする、といったイメージです。

お墓参りをすることもあります。

なお日付については、命日にぴったりでなくても問題ありません。周辺の都合の良い日を選びますが、可能な限り命日より前の日がよいでしょう。

 

出席者と場所を確認しよう

法事に呼ぶ人については、施主が決めますが、親族にあたる家は呼ぶことが多いです。ただ、葬儀の時と異なり、夫婦とも呼ばずに、夫にだけ出席してもらっても構いません。

故人と血のつながりがあるのが妻の場合でも、お使いは夫側に宛てて出します。なお、次の七回忌は本当に身内だけ呼ぶなどして、少しずつ出席者の数が減るようになります

場所については、出席者の数で決めますお坊さんが来てくれるのであれば読経は自宅で構いませんし、会食もそれで問題ありません

ただし、会食については、人数が多くなると、スペースの問題と準備・片付けの手間がありますので、会館を予約するのが一般的です。

 

準備することを確認しよう

まず、読経をお願いするお坊さんに、早い段階で確認をしましょう。こちらの都合がよくても、お坊さんが来られなければ三回忌の法要はできません。

もし会館を予約するのであれば、そちらも併せて確認をしましょう。自宅で会食を考えているのであれば、食事についてどのようにするか決めておきます。宅配等を頼む場合、予約はしないまでも検討をつけてお店に確認しておきましょう。

年配の方が多いご家庭は、稀にご自宅で作ることもありますが、使うのを避けるべき食材もありますので、地域ごとに確認をしましょう

法要の日が決まったら、一周忌のときと同じように、出席者の方々にはお使いを出します

 

引き出物の準備をしよう

引き出物を準備します。引き出物は、法要の会食の際に渡します。葬儀や一周忌でも渡していますので、それらとのバランスを考えて早めに内容を検討しましょう。

品物としては、香典返しと同じように、形の残らないもの、海苔やお茶などが良いとされています。金額についても同じで、2000円~5000円くらいの物を用意します。

お供えの額は故人との近さなどでも異なるかもしれませんが、それによって品物は変えず、すべての人に同じものをお返しします

 

地域の慣例、宗派を確認しよう

三回忌を含め、仏事は宗派によって考え方が異なり、地域によっても大きな違いがあります。地域によっては、三回忌のときも、「逮夜」といって法要の前夜に親族を招き、自宅で食事をふるまうことが一般的です。

全国的に見れば大きな違いはありませんが、古い地域であったり、招く親族の方が多かったりする場合には、目上の方にアドバイスを求めましょう

施主を初めて経験するのであれば、わからなくて当然のことですので、強く責められることはありません。

ただ、あまりにも何も知らないとその限りではないので、自分で準備を進め、確認の意味でどなたかに訊けると安心です。

 

このように仏事については、やるべきことが特別に多いわけではありません。しかし、慣れないためにわからないことが多く、また作法を間違えるわけにはいかないので、とても気を遣いますよね。三回忌までは、普段かかわることの少ないご親族を呼ぶことが多いために、少し肩に力が入ってしまうかもしれませんが、次の七回忌以降は、出席者は身内のみで小規模に行うことが多くなります。ですから、三回忌が一つの区切りと言えます。今後は、大きな準備は必要なくなります。

なお、三回忌の場合は葬儀の際と異なり、早いうちから準備を進めることができますので、慌てずに少しずつ準備を進めましょう。当日は、本来三回忌が行われる意義の通りに、故人を偲び、ご親戚と当時の思い出を話しながら、ゆったりとした時間を過ごせるとよいですね。

まとめ

三回忌を滞りなく行うなら

・三回忌に行うことは何か確認しよう
・出席者と場所を確認しよう
・準備することを確認しよう
・引き出物の準備をしよう
・地域の慣例、宗派を確認しよう


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