寿司屋でのマナーって難しいですよね。許された人だけが立ち寄れる場所であり、スマートに振る舞える人は、それだけで尊敬出来る人というイメージです。
知人が営む馴染みのお店や目上の人に連れていって貰った経験があるお店などがない限り、一般人にとっては、とても敷居が高い場所が寿司屋です。
こちらは客としてお金払って食べるのだから、好きに振る舞えば良いんじゃない?なんて野暮なことをいうのは格好悪いもの。最近ではステータスを感じられる場所が少なくなりましたが、そんな中でも唯一威厳を保ち格調高いのが寿司屋です。
寿司屋で粋な振る舞いが出来る大人になりたい。そこで、今回は大人として身に付けておきたい寿司屋でのマナーについてお伝えします。
大人の嗜み☆
寿司屋でスマートに振舞うための5つのマナー
予約しましょう
チェーン店や回転する寿司屋ならフラッと気軽に立ち寄れます。しかし、老舗の寿司屋ではそうはいきません。いわゆる高級寿司屋なら予約しておかなければ、よほど運が良くなければ美味しいお寿司にはありつけないでしょう。
日本にはどれだけお金持ちやグルメが多いのだろうかと感心してしまう位、人気の高級寿司屋はいつでも満席で入れない状態です。
また、予約状況により仕入れるネタや準備も違ってきますので、どうしてもこの寿司屋に行きたいと思うなら予約は必須です。これが寿司屋の第一のマナーです。
たまたまメディアなどで目にして、急に思い立って話題の寿司屋に仲間を引き連れ立ち寄ったりすれば、お断りを受けて恥をかくなんてこともありますからお気を付け下さい。
カウンター席の右側の位置に座る
人気の寿司屋に入ることが出来たらどの席に座るかも肝心です。繁盛しているお店では好きな席を選ぶことも難しいかもしれません。
幸運にもカウンター席かテーブル席かを選べる場合には、是非カウンター席を選びましょう。
魅力的な板前さんがいる人気の寿司屋ならカウンターで板前さんと会話を楽しみながら寿司をいただくのが粋な楽しみ方です。
寿司屋で席を選べる場合には、板前さんから見て右側に座るのがオススメとのこと。確かな目利きで仕入れたオススメのネタには人気が集中するものです。複数のお客さんから同じネタを注文された時、板前さんは同時に握ります。その場合、板前さんから見て右側に座った席の客から順に握りたてを出してくれるという暗黙の了解があるそうです。
注文すれば全員食べられるのは当然ですが、その中でも1番にありつけるというのは付加価値もついて最高の幸福感が味わえます。
寿司の魅力がわかる客は板前さんにとって嬉しい存在です。寿司への愛情を板前さんに伝えるのも寿司屋でのマナーです。
1番良い状態で寿司をいただきたき、その美味しさと幸福感を味わい感謝することこそ寿司屋へのマナーなのです。
お造りとお酒、ネタはコハダ
注文の仕方も寿司屋のマナーのひとつです。コレを守らなければ食事ができないというわけではありませんが、スマートな振る舞いのコツです。
好きなネタを注文するのも良いですが、せっかくカウンター席に座ってお食事を楽しむのなら思いっきり粋な寿司通を気取りたいもの。
寿司屋はそもそも空腹を満たすためだけに訪れる所ではありません。大人が粋に過ごす場所です。まずは、お酒と一緒にお造りを注文すると通です。
ある調査では名店と呼ばれる寿司屋100軒中、半数以上の店主が最初に注文する握りのネタで客の通具合を判断する際、まず『コハダ』を注文する客は一目置くそうです。
鮮度が命といわれる青魚の一種であるコハダは、そのお店の仕事ぶりが一番よくわかるネタ。それを知っている時点で寿司通であるという訳です。
話題性や人気だけでなく、その寿司屋の実力を知って食事を楽しむというのが粋な寿司屋でのマナーです。
醤油はネタの端につける
寿司屋で守るべきマナーといえば、醤油は醤油皿に入れ過ぎないことです。良いお寿司屋さんに行ったなら、握り自体の美味しさを楽しむべきです。初歩的な寿司屋でのマナーですが、意外に知らない人も多いよう。しかし、板前さんは見ています。
ネタやシャリのうまみ、香りを楽しむには醤油はほんの少量が基本。そして、醤油のつけ方にもポイントがあります。
素手でいただくなら、まず、寿司を横に倒してから親指、中指、人差し指で挟んで持ちます。こうすると醤油をシャリにつけずネタの端の方にだけにサッとスマートにつけられるというわけです。これは、お箸でいただく場合も同様です。
また、握り以外の軍艦巻きや薬味の乗った寿司をいただく際の食べ方、醤油の付け方にも寿司通ぶりは現れます。寿司屋のマナーでは、軍艦巻きに醤油をつける時は決してシャリに直接醤油をつけたりしないこと。
軍艦巻きを美味しくいただくにはガリに醤油をつけ、そのガリの醤油をネタにつける。その姿、とても粋と言えるでしょう。
ネタ側を下にシャリ側を上にして口に入れる
寿司の魅力を最大限に味わい美味しくいただくポイントは、寿司を口に運ぶという動作にも配慮することです。ネタ側を下にしてシャリ側を上にした状態で口に入れましょう。
こうすることで舌が最初に感じるのはネタの風味や食感ということになります。寿司はネタを味わってこそのもの。寿司屋のマナーは食べ方にあり、と言えるでしょう。
いかがですか。以上が寿司屋でスマートに振舞うための5つのマナーです。大人になったから出来ること、大人でなければ出来ないこと、寿司屋でのマナーはそれを一番感じられるものです。
寿司は数ある食べ物の中でも、特に美味しくいただけば良いというものではないアイテムの1つです。日本を代表する、世界中の人が絶賛するソウルフードである寿司。回転する寿司屋で気楽に楽しいお食事も良いのですが、家族の記念日や節目など特別な日に行きたいお店と言えば、普段着では入れない良いお寿司屋さんですよね。
是非、正しい寿司屋のマナーを身につけて、ここぞという時には美味しいお寿司を堪能してみてください。きっと素敵な想い出になりますよ。
まとめ
寿司屋でのマナーとは
・予約をしましょう
・カウンター席の右側の位置に座りましょう
・まずはお酒と一緒にお造りを注文するとスマートです
・醤油はネタの端につけましょう
・ネタ側を下にシャリ側を上にして口に入れましょう