会社メールは今や、ビジネスシーンでは必須。毎日何気なくやり取りをしているメールですが、だからこそ、ビジネスで扱う会社メールのマナーを正しく理解しているか、不安になることもありますよね。
直接顔を合わせておこなう会話とは違って、メールは文章として残るもの。手軽に送ることが出来るのが、会社メールのメリットではありますが、相手に失礼のないような正しい文面で送らなければなりません。
とは言え、近年必要になってきた会社メールのマナーは、なんとも難しい!自分では正しいと思っていても、実は間違えている…、というパターンは珍しくはないですよね。
そこで今回は、会社メールのマナーについてお伝えします。日常生活では気軽に使いこなすメールだけに、ここで普段使いとビジネス使いの違いを、ぜひ確認してください。
その会社メールマナー、大丈夫?
実は間違えている事例集
件名をシンプルにしすぎる
「相手に負担をかけないように、分かりやすい文章にしなさい」と、入社後に先輩から教えられたという人も多いはず。確かにメールは、分かりやすく簡潔に書くことが大切ですが、メールの件名まで、シンプルにしすぎてしまう人も少なくありません。
【 会社メールマナー:件名 】
★ 例えば「会議について」「打ち合わせの件」「株式会社○○の△△です」という、とてもシンプルな件名は、正直相手を困らせるだけ!
・ メールを受け取った人はまず件名を確認して、自分の中で優先順位をつけて、1通1通開いていくからです。
少なくとも送信者の名前やメールの内容について、判断できるものでなければなりません。「○○新製品ご案内・株式会社○○の△△」「第二回社内会議の件・総務部○○」などのように、「それだけで内容が分かる件名」を意識してください。
基本的に1メール1用件で書く
たくさん伝えておきたいことがあると、1通のメールが長くなったり、内容が複雑化することもありますよね。相手にとっては確認するのが、1通で済むので良かれと思っている人もいます。
けれども、決して内容をたくさん書いても、受け手が読みやすくなることはありません。
【 会社メールマナー:1メールに盛り込む件数 】
★ メール1通につき何件も異なる内容を書くのはナンセンス!
・ 何より後で見返す時に、どのメールに書いてあるのか分からなくなって困ってしまいます。
重要な要件がいくつかある場合は、「別件については、改めてメールをお送りいたします」と文末に記して、何通かに分けて送るのが正解です。
返信時、全てを引用するのは間違い
会社メール返信時に、相手が分かりやすいようにと、文章をそのまま引用する人がいます。確かに自分が送った内容を確認しながら、相手のメール文章を確認出来るのはとても便利なことなのですが…。
【 会社メールマナー:引用 】
★ 全て記載するのは、返って見づらくしてしまうだけ!
・ 引用を使うときは、相手から質問があった場合などに、その質問文章を引用して、それに答えていくというのがベストな方法。
何度も引用すると、引用符号が重なり分かりにくくなり、送り手も相手も混乱してしまいます。
また引用する際にもう1つ気を付けなければいけないのが、引用の内容を変えないことです。誤字脱字があろうとも、相手の文章を書きかえるのは、良くないことなので、気を付けてください。
同じ言葉は繰り返し使わない
丁寧に相手に伝えようとするあまりに、同じ言葉を繰り返し使っていることがあります。
【 会社メールマナー:同じ事場を使わない 】
★ 例えば、
・ 「次の会議の場所は、先方の都合の良い場所を決めて下さい」
・ 「新商品の発表は、来週に発表する予定です」
…というように、センテンス内に同じ言葉が二回続かないような文章作りです。
口頭でなら、何となく聞き流すことが出来るかもしれませんが、会社メールでは明らかにおかしい文章。同じ言葉を繰り返し使わないように、文面はしっかりと見直すことをオススメします。
取引先の人に対して、お疲れ様はNG
取引先の人と個人的に親しくなった場合でも、親しき仲にも礼儀ありということを忘れないように、会社メールを出して下さい。仕事上何度もメールのやりとりをしていると、つい慣れが生じてしまって、文面も緩んでしまいがちです。
文頭から間違っているというケースも、少なくありませんので、もう一度確認していきます。
【 会社メールマナー:文頭 】
・ 取引先の人に対しては「いつもお世話になっております」
・ 社内の人間には「お疲れ様です」
この違いを、きちんと使い分けるようにしてください。
変に慣れてしまって、取引先の人に対しても「お疲れ様です」という失礼な文面を送る人が目立つのです。
「お体をご自愛下さいませ」は違う!
メールの最後に、相手の体調を気遣う文章を付け加えると、印象が良いもの。しかし、正しい文章を送らないと意味がありません。特に間違った表現を使う人が多いのが、「ご自愛」という言葉です。
【 会社メールマナー:ご自愛 】
★ メールの最後に「これからどんどん寒くなりますので、お体をご自愛ください。」と丁寧に送ったつもりでいても、これは大間違い!
・ 正しくは「これからどんどん寒くなりますので、ご自愛ください。」です。
「自愛」という言葉には、身体を大切にするという意味が、すでに込められています。「お体をご自愛下さい」という表現は、同じ意味を二度使っていることに!間違えやすいので、注意してください。
役職名に様を付けるのは間違い
会社メールの冒頭から、大きな間違いをしている人も少なくありません。相手に失礼のないようにしなければと思いあまりに、失礼な対応をとっていることもあるのです。
【 会社メールマナー:「様」の扱い 】
★ 例えば「○○株式会社 △△社長様」と役職名に様を付ける人がいますが、これは間違っています。
・ 正しくは「○○株式会社 △△様」。
顔を合わせて話す場合は「○○社長」と役職名だけで言うのが、スタンダードな呼び方です。丁寧にしようとするあまりに、反対に失礼なメールの文面を送ってしまうことがあります。
いかがでしたでしょうか、今回は、会社員のみなさんに是非チェックして欲しい!会社のメールマナーをお伝えしました。会社メールは直接会ったり電話をかけるよりも、相手に時間を取らせない分、とても手軽なやり取りの方法。
けれども、文章としてカタチに残りますので、出来る限り正しい文章で送ることが大切です。SNSやLineなど、日常に入り込んでいるメールと言うツールだからこそ、気を抜かずにビジネスマナーを意識するのが得策なのです。
今回確認していただいたことによって、自分では正しい文章だと思っていても、実は間違っていたという文章に気が付けたという人も、いたのではないでしょうか。
毎日当たり前のようにやり取りをするのではなく、意識的に文面をチェックする習慣を付け、ビジネスマンとして「信頼できる人だ!」と思われる会社メールを送りましょう!
まとめ
間違えやすい会社メールのマナー
・件名は内容が分かるものにする
・1つのメールにいくつもの案件を入れない
・質問された時だけ、その文面を引用する
・違和感のある言葉の二重使いをチェックする
・取引先には「お世話になります」社内では「お疲れさまです」
・自愛は身体を大切にするという意味、「ご自愛ください」
・役職名には様を付けず、お名前に様を付ける