法事は初めての方必見!葬儀の服装9つのマナー

法事は初めての方必見!葬儀の服装9つのマナー
成人し、社会人になり、結婚し…歳を重ねるごとに耳にする機会が増える「法事」ですが、そんな時に困るのが服装のマナーですよね。

法事は人生の中でそう何度も経験する事ではありませんので、何をどうしたらよいのか分からないのが当たり前です。ですが、大人として「知らなかった」と非常識にあたるマナー違反をしてしまい、故人や遺族、また周囲から失礼な人だと思われてしまうのは避けたいもの。

非日常の出来事だからこそ、その場にふさわしい装いが必要です。そこで今日は法事は初めての方必見!葬儀の服装9つのマナーについてお伝えします。ではご覧ください。

 

法事は初めての方必見!
葬儀の服装9つのマナー

 

マナー1.喪服の種類

いわゆる冠婚葬祭で身につける礼服のうち、黒のものを「ブラックフォーマル」と呼びます。哀悼の意を表す黒色によりきちんとした印象を与える装いです。

喪服としての装いは、弔事の種類(お葬式/お通夜/法事など)や参列する立場などによって、3段階の格式に分かれています。

「正喪服」…シンプルで肌を露出させないデザイン。色は黒。光沢のない素材で、喪主、親族など故人に近い改まった立場にある人が着用します。弔事での最も正式な装いです。

「準喪服」…正喪服に準じた装いで、最も一般的な喪服です。黒が基本ですが、華やかにならない程度の流行が取り入れられていても大丈夫です。一般的な葬儀・告別式、一周忌までの法要など、ほとんどで通用する装いです。喪主/親族/近親者、会葬者も着用できます。

「略喪服」…派手にならないシンプルな服装です。黒に限らず、グレーや濃紺など無地感覚のものも差しさわりありません。急な弔問やお通夜、三回忌以降の法事で着用します。形式にこだわらない「お別れ会」のような席や葬儀後、時間を置いて故人宅を訪ねる時などにも向く装いです。

 

マナー2.立場応じた装い

故人に対して、どのような立場にあたるかによって、装いが変わってきます。
喪主(主催者)がもっとも格式高い装いになるよう心がけましょう。

【お通夜】喪主(親族):準喪服/会葬者:略喪服
【葬儀・告別式】喪主(親族):正喪服・準喪服/会葬者:準喪服
【初七日】喪主(親族):正喪服・準喪服/会葬者:準喪服
【四十九日】喪主(親族):正喪服・準喪服/会葬者:準喪服
【一周忌】喪主(親族):正喪服・準喪服/会葬者:準喪服
【三周忌】喪主(親族):準喪服/会葬者:略喪服
【以降/その他】喪主(親族):略喪服/会葬者:略喪服

 

マナー3.装いのルール

【正喪服の場合】
和装が最も格式ある最礼装ですが、洋装の場合、男性は、黒のモーニングコート、ズボンは地味縞柄で、ワイシャツは白無地のものを着用します。ただし、モーニングコートは本来昼間の服装ですので、通夜の際には黒の上下スーツに黒ネクタイ、白のワイシャツ、喪章をつけます。

女性は、装飾の少ないシンプルなワンピース、スーツ、アンサンブルなど。スカート丈はひざ下からくるぶし丈まで。夏でもつまった襟とひじの見えない袖丈が原則です。肌の露出を控えます。

【準喪服の場合】
男性は、ブラックスーツ、ワイシャツは白、ネクタイは黒を着用します。女性は、ワンピース、スーツ、アンサンブルなど。共布のフリルなど華やかにならない程度の装飾はOKとされています。袖丈は5分~長袖、スカート丈はひざ下~ミディ丈までです。

【略喪服の場合】
男性、女性共、黒のほか、濃紺やグレーなどダークカラーのシンプルな装いも許容範囲とされています。同素材や単品同士のコーディネイトや、女性の場合、パンツスタイルでも差しさわりありません。但し、スリムなデザインはカジュアルな雰囲気になるので注意しましょう。

 

マナー4.喪服の黒色

ブラックフォーマルに使用される素材は、特殊な染め方により深い黒色に発色しています。これをスーパーブラックと呼びます。普段着用している黒色の服とは異なる染色です。略喪服以外の場合、普段着用しているブラックスーツやジャケットでの代用は避けましょう。

また男性のシャツと混同しがちですが、女性はインナーまで黒でまとめるのがルールです。白ブラウスの着用は控えましょう。

 

マナー5.素材

深い黒色の素材で無地の素材がもっとも格式高くなります。準喪服の場合は、華美でない部分使いであれば、レースやサテン、ベロアやシフォンなどの素材も大丈夫とされています。

略喪服の場合、正・準喪服の素材以外に、カジュアルにならない程度の素材ならOKです。ストライプやチェックなどの柄物も、控え目であれば取り入れられます。制約は少ないですが、派手にならないよう気をつけましょう。

 

マナー6.季節・年齢に応じたデザイン選び

最近は、通年着られるオールシーズンの物も増えていますので、あまり派手な装飾は避け、出来る限り飽きのこないシンプルなデザインを選びましょう。

また、葬儀やお通夜、法事などの席では、立ったり座ったり、食事をしたりと体勢が変わる事も多くなります。ましてや喪主や親族などは忙しく動き回る必要もあるため、体にぴったりしたデザインは避けた方が無難です。

少しゆったり目のものを選ぶことで、しわがよりにくくなり、またちょっとした体型変化にも対応できる余裕ができます。お通夜やお葬式などにふさわしい装いか、また5年後、10年後の自分もイメージしながら選びましょう。

緊急時困った事にならないように、1年に1度は袖を通してチェックしてみましょう。

 

マナー7.身につける物

必要以上に飾り立てせず、慎み深い装いが大切です。最低限用意しておきたいものは、バッグ、靴、ネックレス&イヤリング、数珠、ふくさ、ストッキングです。基本は、黒色。

バッグ…金具がない物で光らない素材。セカンドバッグとして黒の手提げ袋を持っておくと何かと便利です。

…飾りや光沢のないものが基本。女性の場合、3~5cm程度のヒールがあるとよりフォーマルな装いになります。サンダルやブーツは避けましょう。

ネックレス&イヤリング…喪主/親族/近親者は黒か白の真珠、必ず一連のネックレス。会葬者も真珠以外のアクセサリーは黒系のオニキスや黒曜石などにしましょう。

数珠…洋装には片手念珠がバランス良く映りますが、宗派を問わないのは一連の念数です。色や素材に決まりごとはありませんが、気になる場合は各宗派に応じて選びます。

ふくさ…慶弔両用の紫色が便利です。香典はふくさに包んで持参するのが大人のマナーですので、1つ持っておくと重宝するでしょう。

ストッキング…黒が正式。肌色も可とされていますが、出来るだけ薄手の黒ストッキングを選び、柄や模様の入った物、また厚手のタイツは避けましょう。

【そのほかの小物】

扇子やマフラー…黒が良いです。ない場合はシックな色合いの物にしましょう。

ハンカチ…白あるいはグレー、黒など、デザインがなくシンプルな物をお勧めします。

指輪・腕時計…派手なデザインの物、豪華な金製品のものはふさわしくありません。指輪ならマリッジリングのみ、腕時計なら、外しておくか、シンプルなデザインで地味な色合いのものが無難です。

携帯電話…マナーモードもしくは電源オフ。何気に忘れてしまうので注意しておきましょう。

 

マナー8.トータルバランス

ヘアースタイルは、清潔感が大切です。明るめの髪色、ボリュームのある髪型の場合は、小さくまとめるとよいでしょう。メイクは、華やかにする必要はありませんがノーメイクは失礼にあたります。原色系や、光の強いパール系のものは避け、上品なナチュラルメイクを心がけましょう。

マニキュアも同様です。もし必要な場合は控えめな色合いの物(ベージュ系やヌードカラー)を選びましょう。つけているのがはっきり分かるような目立つ色はふさわしくありません。香水も控えめにするのが周りへの心遣いです。

大人のマナーとして上品な装いを心がけましょう。

 

マナー9.NGマナー

二連のネックレス…「不幸が重なる」と連想させる二連、三連のネックレスはタブーです。

毛皮や革、爬虫類素材…殺生をイメージさせるのでNGです。バッグやコート、靴に注意しましょう。

また冬場のコートや防寒具は、ビジネスマナーと同じく、葬儀会場の建物内に入る前、焼香時、出棺時は脱ぐのがマナーとされています。

 

さて今回は基本ルール9つをお伝えしましたが、こうしてみると、弔事の種類によって、喪服にも様々なマナーがありますよね。その家や地域の風習などもありますので、親族間で事前に確認しておくのが良いでしょう。

何よりも大切なのは、故人を偲び、遺族に配慮したしめやかな態度です。心遣いの出来た人だと思われるよう、その場に応じた立ち居振る舞いをしましょう。何事も控えめに、そして、故人との思い出の時間を大事に過ごしてください。

まとめ

葬儀の服装と基本マナー

・立場応じて喪服の種類を使い分ける
・装いは「黒」と「白」を基本に「ダークカラー」で
・季節・年齢に応じたデザイン選びを心がけましょう
・身につける物も最小限に、必要以上に飾り立てない事
・派手なマニキュアやキツい香水も控えた方が良い


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