心付けを渡す時って?大人になったら知りたい基本の作法

心付けを渡す時って?大人になったら知りたい基本の作法
心付けを渡した経験がある方は、あまりいませんよね。心付けとは、お世話になる人、なった人に渡す謝礼のことで、海外で言う「チップ」のようなもの。心付けを渡すシーンは様々ですが、具体的にどのような時に渡すか、経験がなければあまりピンと来ないかもしれません。

簡単にお伝えするなら、心付けは感謝の気持ちなのです。イメージはしやすいですが、それは必ずしもお金、というわけではありません。品物でも、気持ちを伝えることのできる十分な心付けです。心付けを渡すということは、相手の対応に満足している証でもあります。

日本で心付けを渡す機会が多いシーンと言えば、温泉宿や結婚式!でも、それだけでは、実際に温泉旅行に行ったり、結婚式が控えている方々にとっては、タイミングや相場など、不安点も多くなり心もとないですよね。

そこで今回は、大人になったら知っておきたい、心付けに関する基本的な作法をお伝えします。

 

心付けを渡す時って?
大人になったら知りたい基本の作法

 

心付けを渡す時

「心付けってどんな時に渡せばいいの?」と思う人は少なくないはず。心付けを渡すシーンはいくつかありますが、代表的な心付けを渡すシーンはコチラです。

【 心付けを渡すシーン 】

・結婚式の招待客に渡す交通費、宿泊費(御車代として)

・結婚式で、乾杯の音頭や受付などを担当してくれたゲストへ渡すお礼(御礼として)

・結婚式場で、お世話になったスタッフに渡す心付け(心付けとして)

・高級旅館などで渡す心付け(心付けとして)

厳密に言えば、式場のスタッフや旅館の仲居さんに渡すものが「心付け」、結婚式の招待客や乾杯の音頭を担当してくれた、知人や友人には「御礼」という表現の違いはありますが、どちらも「気持ち」ということに変わりはありません。

温泉旅館で心付けを渡す

「旅館で心付けは必要?」と疑問に思う方も多いですよね。基本的に日本では、宿泊費用にサービス料としてすでに含まれていますので、必ずしも渡さなくてはならないものではありません。

【 旅館で心付けを渡す時 】

★ 何度も利用している旅館で、いつも良くしてもらっている等の気持ちで、心付けを渡す場合もあります。

・ 日本で渡す「心付け」はあくまで気持ち。相手の行為にあなたが満足し、渡したいと感じた際に渡す、という考えでも間違いではありません。

ただ大人になればその場の状況も判断して、マナーとして心付けを用意するべきシーンも出てきます。それはいったいどんな時なのか、次の項でお伝えします。

 

心付けを渡す事例

基本的に大人のマナーとして、心付けを渡すべきシーンとは、「わがままを聞いてもらった時」や「本来のサービス以上の対応をしてもらった時」です。

【 心付けを渡す事例 】

例えば、

・部屋に入った後、「気に入らない」という理由で、グレードの高い別の部屋に同料金で変更してくれた時

・本来は持ち込んではいけない飲食の持ち込みを、サービスで許可してくれた

・大人二人部屋に、子供用の寝具をサービスで準備してくれた時

・子供が障子を破いてしまったり、部屋のものを壊してしまったりした時

特に部屋のものを壊してしまった場合には、弁償するのが一般的な対応ですが、ご厚意で「弁償は結構です」などと言われることもあります。このような事例では、「お詫び」の意味を込めて心付けを用意するのが、大人のマナー、配慮なのです。

 

金額の相場と渡すタイミング

次に、心付けの金額と渡すタイミングも大切なポイント。心付けの金額は状況によって異なるため、あくまでも目安となりますが参考にしてください。同時に「御礼」についてもいくつかお伝えします☆

【 結婚式に関連する「心付け」と「御礼」 】

★ 「心付け」

・ 渡す相手:式場のスタッフ
・ 渡すタイミング:当日式場へ入ったときがスムーズ
・ 相場:3千円~1万円

※ウェディングプランナー、ヘアメイク、責任者など主要なメンバーのみでよい

★ 「御礼」

・ 渡す相手:遠方からの招待客
・ 渡すタイミング:受付時に渡すとスムーズ
・ 相場:交通費の片道分か全額、もしくは宿泊費1泊分

★ 「御礼」その2

・ 渡す相手:主賓、乾杯の音頭を頼んだ方
・ 渡すタイミング:受付時に渡すとスムーズ
・ 相場:5千円~1万円

★ 「御礼」その3

・ 渡す相手:受付を担当してくれた方
・ 渡すタイミング:受付が始まる前が一般的
・ 相場:3千円~5千円

★ 旅館の宿泊に関連する「心付け」

・ 渡す相手:仲居さん
。 渡すタイミング:あらかじめ準備している場合は、中井さんが挨拶に来てくれた時

・ 相場:宿泊費の1~2割で、2千円、3千円とキリのいい金額

 

心付けの渡し方

【 心付けは袋に入れて 】

★ 心付けをお金として渡すとき、現金をそのまま渡してはいけません。1万円までならポチ袋に、1万円を超える場合なら小型の祝儀袋に入れて渡すのがマナーです。

ポチ袋の場合だといろいろなデザインのものがありますし、結婚式で渡す「御礼」として、親しい友人に向けたものであれば、デザイン性のあるものを選ぶことでも、気持ちが伝わります。

【 お礼の品を渡す時 】

★ お金ではなく、品物を心付けとして渡す場合は、関係者で分けられる菓子折りがお勧めです。熨斗紙を付けるのであれば「お礼」などとします。

渡す際、「よろしくお願いします」や「お世話になります」など一言添えて、感謝を伝えてください。

ただ、心付けとしてのお金を受け取っていない場合もありますので、菓子折りの方が受け取ってもらいやすいかもしれません。その場合は、「皆さんで召し上がってください」と一言添えます。ただ、断られたら無理強いはしなくても問題ありません。

 

いかがでしたでしょうか。これで、心付けを渡す時がどんな時なのか、大体イメージいただけたのではないでしょうか。心付けは気持ちが大切ですが、時にはその気持ち以外でも、心付けを準備しないといけないことも少なからず出てきます。

大人になればその時の状況に応じた、臨機応変な対応が求められるものです。だからと言って心付けは強制的ではありません。

判断は難しいのですが、一番は「気持ち」であることには変わりありませんので、たとえば迷惑をかけてしまったと心から思うのであれば、心付けを選択肢の一つとして考えることでもいいのではないでしょうか。

感謝の気持ちやお詫びの気持ちを形にした「心付け」。もし受け取ってもらえなかったとしても、あなたの気持ちは十分に伝わっているはず。プロにとって心付けは、その気持ちだけで十分なのです。

まとめ

心付けに関する基本作法

・心付けは「感謝の気持ち」
・旅館では、わがままを聞いてもらった時に渡す
・旅館では、本来のサービス以上の対応をしてもらった時に渡す
・心付けの相場は、3千円~1万円
・友人や知人に渡すものは、心付けではなく「お礼」
・お金ではなく、菓子折りなどの品物でもよい
・断られても無理強いしない


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