大人の常識!恥をかかないための正しいのし袋の書き方


のし袋の書き方には十分注意が必要です。日頃、いくら仲が良くて親しい間柄の相手でも、冠婚葬祭の折ののし袋の書き方一つで印象が一気に悪くなってしまうこともあるためです。のし袋の書き方のマナーができていなかっただけでそんなことが起こるのかと思いますよね。しかし、贈る側からするとただののし袋であっても、受け取る側にとっては、一生に一度のお祝いかもしれませんし、不幸があって悲しみにくれている時かもしれません。そんな時に受け取るのし袋で失礼があると、縁起が悪いですし、良い気持ちはしないのです。

とは言え、のし袋は様々なシーンで使うものですから、正しい書き方をマスターするのは難しいもの。そこで今回は、大人の常識であるのし袋の書き方を間違いやすいポイントごとにお伝えします。

名入れは必須

のし袋の書き方で最も基本のマナーとなるのが名入れです。百貨店などで贈答品を購入した時には「名入れはどうされますか」と聞かれると思いますが、必ずしてもらうか自分で記入するようにしましょう。

お祝い事やお見舞いなど、一度に大勢の人からのし袋をもらう場面では、名入れをしていないともらった側が区別がつかなくなって困りますし、贈り物に自分の名前を入れるのは基本的なマナーですから、省略しないのが正しいのです。家を代表して贈る時は苗字だけでもよいですが、結婚式などで個人的にのし袋を贈る時はフルネームで記入します。

 

連名の名入れの仕方

会社の同僚複数名でお葬式の香典を包む時や夫婦で共通の友人の結婚式に参加する時など、複数名でのし袋を相手に贈る時には3名以内であれば連名で名入れをするのがのし袋の書き方マナーです。

立場が上の人の名前が右、夫婦であれば家主である夫の名前を右側に書きます。文字の大きさに大小の強弱をつけることはしませんが、会社の部署の人たちなどと4名以上になる場合には「〇〇一同」と記入する方がスマートです。

 

金額の書き方

のし袋の書き方マナーは表書きだけに限りません。のし袋の中に入れるお金を実際に入れている封筒「中袋」の書き方にもマナーがあります。まず、もっとも重要なのは、中袋の表側に包んだお金の金額を記入することです。

「金〇円也」という書き方をするのが一般的で、漢数字は旧字体を使います。「一」は「壱」、「二」は「弐」、「三」は「参」、「五」は「伍」、「万」は「萬」と書きます。なじみのない漢数字ですが、迷ったら、必ず調べてから正しい書き方にするようにしましょう。

 

中袋の住所と名前

中袋の裏側に自分の名前、住所を書くのも、のし袋の書き方マナーの大切なポイントです。前述の通り、結婚式など、多くののし袋を受け取る時には、どののし袋が誰から頂いたものかがごちゃごちゃになりがちです。

のし袋でお祝いを頂いた側は、そのお返しをしなくてはいけませんが、頂いた金額によってお返しの内容が変わってくるため、誰がいくら包んでくれたのかは、間違いなくわかるようにしておかなくてはいけないのです。中袋に金額と自分の名前、住所を書いておけばわかりやすいですし、お返しを郵送したい時にも先方が助かります。

 

お葬式の表書き

お通夜や告別式の連絡を受けるのは急なことがほとんどですから、連絡を受けてから急いでのし袋を用意しなくてはいけません。そんな時に間違いやすいのが表書きです。お葬式には宗教がありますから、表書きにも注意をしなくてはいけないのです。

仏教のお葬式には「御霊前」や「御香典」、キリスト教だと「御花料」、神式では「御神前」という風に表書きの内容が大きく変わるのです。相手のお葬式の宗教がわからない時には「御霊前」という表書きにしておけば、どの宗教でも対応できるので安心です。のし袋の書き方として「御霊前」は何にでもOKと覚えておくと便利です。

 

結婚祝いの表書き

のし袋の書き方マナーには、知っておくと上級者というものもあります。例えば、結婚祝いの時に贈るのし袋の表書きの文字数を奇数にするというものです。結婚式では、2で割ることができる数字はタブーです。「割れる」ということから、別れを連想させるためです。

そこで、のし袋の表書きの文字数も無理やり奇数にするとマナー上級者だと思われます。「結婚祝い」を「結婚御祝い」にして4文字を5文字に増やすなど、ちょっとした気配りができると贈られた相手には「気が利く人だな」と良い印象を抱いてもらうことができます

 

さて、のし袋の書き方のマナーは意外と日頃気を付ける機会がありません。のし袋は様々な表書きがありますが、自分で表書きから記入するのは稀で、たいていの場合は表書きが記入されている短冊がのし袋と一緒に販売されているためです。

そのため、いざお金を包んで用意をするとなった時には、のし袋の書き方マナーで「あれ、これ合ってるかな」と不安になってしまうのです。しかし、今回お伝えした通り、のし袋の書き方マナーで気を付けるべきポイントは多くはありません

表書き、名入れ、中袋の表、裏とこの4つの場所に正しく記入ができていれば問題ないのです。難しそうだなと後回しにせず、余裕を持って筆や筆ペンを準備し、必要な事項はすべて丁寧に記入しておくようにしましょう。

まとめ

恥をかかないのし袋の書き方マナーとは

・のし袋には表書きの下に名入れをする
・連名で贈る時は連名で右から順に名入れする
・中袋の表側には旧漢字で包んだ金額を記入する
・中袋の裏側にも名前を住所、連絡先を書く
・お葬式の表書きは相手の宗教に応じて決める
・結婚祝いの表書きは偶数文字にすると良い


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