食事のマナーと言うと、何か難しい作法を思い浮かべる人もいるかもしれませんよね。日本人には不慣れなナイフとフォークを使う西洋のテーブルマナーは、難しいと感じる人が多いのが事実です。しかし、食事のマナーは、難しい作法ではありません。誰かといっしょに食事を楽しむ際に、相手を不快にさせないための、気配りのことをいいます。
大人になっても食事のマナーができていない人は結構います。とはいえ、普段から注意していれば、相手に不快な思いをさせないことはできます。ぜひ、相手のことを思って、食事のマナーに気を配ってみましょう。また、子供のうちに食事のマナーを身に付ければ、大人になってもいろいろなシーンで役に立ちます。そこで今回は、子供にも教えたい食事のマナーについてお伝えします。
食事のマナー☆
子供にも教えたい5つの基本作法
食事の挨拶を忘れずに
食事のマナーと聞くと、厳格な西洋のテーブルマナーを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、食事のマナーは厳しい作法ばかりではありません。一緒に食事をする人が、気持ちよく過ごせるために、各自が気を付けたいことばかりです。ぜひ、子供にも身につけさせて、一緒に食事を楽しみましょう。
食事のマナーでまず身につけたいのは、食事の挨拶です。学校の給食では、みんなで「いただきます」を言いますよね。そして、食べ終わったら「ごちそうさまでした」を言います。挨拶は食事のマナーの基本です。ぜひ、家でも習慣をつけましょう。食事の前後の挨拶は、料理を提供してくれた方への感謝の気持ちの表れです。外食したの際、お店のスタッフにも「ごちそうさまでした」と言えるようになりましょう。
食事中は姿勢を正す
食事をしている姿勢がしっかりしている人を見ると、一緒にいる人も気持ちよく食事ができます。食事の姿勢も重要な食事のマナーの1つです。子供は、親の姿を見て育ちます。親が食事の際に、姿勢が崩れていたりすると、子供がそれを真似してしまいます。子供に食事のマナーを身につけたかったら、ぜひ、親である自分の食事の姿勢を見直しましょう。
例えば、食事する時に、猫背になっていないでしょうか。茶碗を持たずに食べようとしたり、顔を皿に近づけて食べようとすると、前かがみになってしまいます。ワンプレートの食事では、どうしても猫背になりがちです。子供の成長に合わせて、背筋をまっすぐに伸ばし、茶碗を手に持って、箸で食べ物を口に運ぶ食べ方に身につけさせましょう。
不快に感じる音に注意を
西洋の食事のマナーでは、食事中の音に対して厳格に扱われます。小さい頃からスプーンやフォークを使って、音を立てずに食事ができるように躾られます。これは、近くで嫌な音を立てられると、美味しい食事が台無しになってしまうからです。そして、日本での会食でも、周囲の人を不快にさせる音をたてないように気を配るのは、最低限の食事のマナーです。
音に関して特に注意したい行為は、ものを食べる際に口の中でくちゃくちゃと音をたてることです。中には、口の中に食べ物を頬ばったままで喋る人もいますが、これもいけません。また、食器に箸を当てて音を出すのもやはりNG。こういった行為は、一緒にいる人を不快にさせる、食事のマナーに違反した行為です。子供のころから言いきかせて、楽しく食事ができる習慣をつけてあげましょう。
箸の正しい扱い方とは
食事のマナーは国ごとに違いますが、日本人なら正しい箸の使い方をマスターしたいものです。たかが箸と侮ることはできません。大人になっても正しく持てない人もいます。会食をする機会になって、変な持ち方で恥をかかないように、子供のうちから箸を使った正しい食事のマナーを教えてあげましょう。
箸の正しい持ち方は、まず、片方の箸をまるで鉛筆を持つかのように人差し指と中指と親指で持ちます。そして、こちら側の箸を動かします。また、もう一方は薬指と親指でかるく支えるだけにします。さらに注意してほしいのが箸に関するマナーです。箸についた物をなめる「ねぶり箸」や、一度箸でつかんだ料理を皿に戻す「そら箸」など、一緒にいる人を不快にさせる行為はマナー違反です。一緒にいる人も心地よく食事ができる箸使いを身につけましょう。
一緒に楽しむことを忘れずに
これまでご説明したように、食事のマナーは、一緒に食事をする人を不快にさせないための基本的な行為ですが、食事のマナーを気にするあまり、一言もしゃべらずに黙々と食事したのでは、せっかくの料理も美味しく感じられません。食事のマナーを気にしつつ、楽しい雰囲気の中で食事を楽しみましょう。
食事をしながらの会話は、食事の楽しみの1つです。楽しい時間を過ごすためには、できるだけいっしょに長く過ごしましょう。勝手に食事を中座するのは、大人でもNGです。また、話の内容も、料理が不味くなる話題は避けましょう。相手が気にしていることや、不快に感じる下ネタなどの話題は、食事中にはしないのがマナーです。子供は、汚い話も大好きです。しかし、食事の際は、その話はダメだと言い聞かせてあげましょう。
いかがでしたか。子供にも教えたい食事のマナーの基本についてお伝えしました。
食事することは、誰にとっても楽しいことです。しかし、誰かと一緒に食事をする時は、自分だけよくても楽しめません。一緒に食事する人も楽しめて、はじめて食事が楽しめるのです。相手のことに気を配る行為こそが、食事のマナーです。
小さな子供は親がいっしょに食事します。そして、子供は親の様子を見て、食事のマナーを身につけていきます。そのため、子供に正しい食事のマナーを身につけさせたいなら、まずは、親が正しい食事のマナーを心がけてください。なお、食事のマナーは、楽しく食事をするための約束事です。親子で正しい食事のマナーを身に着けて、食事を楽しく過ごしましょう。
まとめ
子供にも教えたい食事のマナーとは
・食事のマナーは、まずは挨拶から
・食事中は姿勢を正すのが、正しい食事のマナー
・不快に感じる音は、欧米でもマナー違反
・箸の正しい扱い方を心がけよう
・食事のマナーを身に着けて、食事を楽しもう