神社の作法は、初詣、合格祈願、お参り、お祓いなど、一年のうちに神社に行く機会は少なからずありますが、案外しっかりと学んだ経験がある人は、少ないですよね。
とは言え、神社は神様を祀る神聖なる場所。そんな神社ながら、身近な存在だけに、簡単に参拝を済ませてしまうことも多いはず。
神社にも作法がちゃんとあります。神様にお願いごとをすることだってありますから、できれば神社の作法をきっちり守って神様の前に参拝したいですよね。
参拝といえば「ニ礼ニ拍手一礼」ということを聞いたことがある人も多いですが、そこにたどり着くまでにも、知っておきたい神社の作法はいくつかあります。
神社の作法では、例えば手水舎での身の清め方、参道の歩き方などが挙げられますが、知らず知らずのうちに間違っている、勘違いしている人々が多いのです。
せっかくなら神社の作法を守って、丁寧な参拝を心がけたいですよね。そこで今回は、一般人が間違えやすい神社の礼儀についてお伝えします。本記事を参考にして、マナーに則った参拝をしてください!
神社の作法をおさらい!
神様に敬意を表す参拝方法を解説
鳥居のくぐり方
神社と言えば鳥居。神社の作法は参拝の時、鳥居をくぐるときから始まっています。
【 神社の作法:鳥居のくぐり方 】
★ まず、鳥居をくぐる前には一礼します。そして真ん中は通らず端から参道へ入ります。
確かに初詣の明治神宮など、時と場合によっては鳥居の前で一礼する余裕のないこともあります。けれども、基本を知って鳥居の前で敬意を表する、会釈でも何かの動作があると、より神様に想いが届けられるのかもしれません。
参道の通り方
神社の作法で間違えやすいのが、この参道の通り方です。右側から入る人は右足から、左側から入る人は左足から踏み入れます。逆になってしまうことは神様にお尻を向けてしまうことになります。
【 参道は真ん中を通るべからず 】
★ また、参道においても真ん中を通ってはいけません。参道の真ん中は「正中」と言って神様の通り道とされています。
ちなみに、神社の作法はもちろんのこと、その心も清く穏やかに保っていられるよう心がけながら、一歩一歩、参殿へ進むことをお勧めします。イライラと子どもを怒りながら…、などでは、落ち着いてお願いこともできません。
手水舎での手順
拝殿へ向かう前に、神社の作法である手水舎で身を清めます。手水のちゃんとした手順を知っている人は少ないのではないでしょうか。
【 神社の作法:手水の手順 】
① 右手に柄杓を持ち、水を汲む ※この水で以下すべてのステップを行います。
② 左手を洗う
③ 左手に柄杓を持ち替えて右手を洗う
④ 右手に柄杓を持ち替えて左手に水を受けて口をすすぐ
⑤ 口を付けた左手を洗う
⑥ 柄杓を立てて手が触れた部分を洗う
⑦ 柄杓を伏せておく
一見難しそうに思いますが、「左手→右手→口→左手→柄杓」の順で清めればいいのです。また、清めた手はタオルなどで拭かず自然乾燥させます。
拝殿でのお参り
まずお賽銭を賽銭箱に入れます。本来の神社の作法では、このときお金は投げ入れず、そっと入れるようにします。神様にお金を投げるなんて失礼ですよね。
【 神社の作法:拝殿で賽銭を入れた後 】
★ そして鐘を一回鳴らし、「二礼二拍手一礼」の順でお参りします。
「二礼二拍手一礼」とは、拝殿に向かい二回礼した後、手を二回たたきます。「誓い」を心の中で唱え、最後に拝殿へ向かって一礼します。
神社での「誓い」とは
「誓い」とは、つい「お願い事」をしてしまうと思うのですが、その願いが叶うかどうかは努力次第です。
【 神社の作法:「誓い」を立てる 】
★ 神様任せにするのではなく、自分の「誓い」として考える方が自分のためにもなるのです。
神社で「誓い」を伝える前に
【 神社の作法:名を名乗る 】
★ 「誓い」をするときは、神様に自分がどこのだれであるのか知らせるために、住所と名前を伝えるのを忘れないようにしてください。
また、今の自分があることや家族がいることなど、神様への感謝も忘れずに伝えてください。
神社で参拝する時の、「手荷物」
神社の作法で気に掛かるのが手荷物ですが、地面におろすのがマナーです。荷物を持ったまま神様に向かわない、大切な神社の作法ですね。
【 神社の作法:御朱印をもらう 】
★ 御朱印をもらう場合は参拝した後にもらいます。
御朱印は「参拝の証」ですので、参拝の前にもらうのは、神社の正しい作法ではありません。
いかがでしたでしょうか。神社の作法について再認識できた部分もあったのではないでしょうか。知っているようで知らないこともある神社の作法。
正しく知って神様に敬意を払うと、参拝するときも気持ちよくできます。ちなみに、拝殿では「二礼二拍手一礼」が基本としましたが、神社により異なる場合もありますので、事前に参拝する神社について調べておく方が安心です。
例として、島根の出雲大社では「二礼四拍手一礼」です。どこでも「二礼二拍手一礼」というわけではありません。
神社に建てられている鳥居は、人間の領域と神様の領域の境界線を意味しています。いわゆる、鳥居の向こうは神の領域ということです。鳥居を通るその瞬間から気を緩めず、神社の作法を正しく守って参拝しましょう。
まとめ
正しい神社の作法、7つの礼儀とは
・鳥居をくぐる前にまず一礼する
・鳥居、参道は真ん中を通らず端を通る
・手水舎では、右手→左手→口→左手→柄杓の手元の順で身を清める
・拝殿ではニ礼ニ拍手一礼が基本
・お願い事をするときは住所と名前を忘れずに唱える
・参拝時は手荷物を地面におろす
・御朱印を受ける場合は参拝後に