退職の挨拶マナー、転職を知らせる取引先メール文例集

退職の挨拶マナー、転職を知らせる取引先メール文例集

退職の挨拶は、特に転職を伴う場合にはマナーを十分に守る必要があります。何故なら転職はあなたにとっては「希望に満ちたこと」かもしれませんが、会社にとっては「自己都合での退職」になってしまうからです。

そして、もしあなたが会社内だけでなく取引先とも業務上の付き合いがあれば、そちらにもきちんと退職の挨拶をしておく必要があります。本来は直接会って退職の挨拶をするものではありますが、最近では略儀の「メール」で退職の挨拶をすることが主流になっています。

では、どのような文面なら失礼に当たらず、取引先に誠意を伝えることが出来るでしょうか。

ここでは退職の挨拶の文例とともに、そのポイントを解説します。それと同時に退職の挨拶メールを送るにあたって、守るべきマナーもお知らせします。ぜひ参考にして、より円満な退職をして下さい。

 

退職の挨拶マナー、
転職を知らせる取引先メール文例集

 

退職の挨拶メールの前に必ず伝えること

通常、取引先に退職の挨拶メールを送るのは、社内にあなたの退職が通知されてからとなります。ただし、引継ぎなどのやり取りがある場合は、退職の直前事後報告では大幅に信用を損ねてしまいます。

★ 取引先への退職の挨拶の目安

・ 引継ぎなどを想定し、退職の2~3週間前には報告を。

しかし、自己判断で勝手に退職の挨拶メールを送るのは、決してよいことではありません。会社によってはメールでの退職の挨拶をNGとしていたり、外部に退職を告知するタイミングを定めている所もあるからです。

★ 退職の挨拶メールを送る前に上司へ確認

・ 文面が出来上がったら、直属の上司に相談し許可を得てから送信をするようにしましょう。

 

退職のご挨拶でのタイトル(表題・件名)

それでは、退職の挨拶の具体的な文面のポイントを解説していきます。

【 退職の挨拶を書くポイント① 】

★ 「退職のご挨拶(○○株式会社 △△)」をタイトル(表題・件名)に

・ 表題には「○○株式会社の△△です」というような文面を書く人々も多いもの。けれども退職のご挨拶メールでは、表題を見れば内容がわかるように記しておきます。

ちなみに、退職のご挨拶メールの送付先が多い場合、つい「BCC」で送信したくなる方もいるかもしれません。けれども、できればそれぞれの送り先の担当者にひとことを添えて、個別に送信する方がぐっと印象が良くなります。

 

退職のご挨拶メールで明記すること、しないこと

退職のご挨拶の文面は、通常の挨拶に続けて退職する旨を述べます。その際に取引先への退職のご挨拶メールで明記すべき項目があります。

【 退職の挨拶を書くポイント② 】

★ 退職日をはっきりと明記します。

また、もしあなたが会社に不満を持っていても、取引先の方に「会社が自分に合わなかった」「この会社では自分を活かしきることができない」などと間違っても告げてはいけません

【 退職の挨拶を書くポイント③ 】

★ 退職理由は具体的に伝えない文面を。

・ 退職理由は「転職のため退社することになりました」ではなく「一身上の都合により退社することとなりました」ぼかしておくことが大切です。

どんなにその人を信用していても、もしかしたら会社に伝わって、あなたの立場が悪くなってしまうかもしれません。

★ 転職先を知らせるのも、一般的にはタブーです。

 

自分が退職した後の配慮も怠らず

後任者と引継ぎの進捗状況は、取引先にとって最も気になる点です。うやむやにしていたり知らせないままでは、大幅に会社の信用を落とすことになってしまいます。

【 退職の挨拶を書くポイント④ 】

★ 後任者の部署・氏名・連絡先を必ず明記します。

・ 「引継ぎは既に行いました」「間もなく引継ぎを終えますので、1週間後の打ち合わせには後任者が出席する予定です」など、具体的なことも記しておきます。

なお、会社にとって重要な取引先であれば、後任者を連れて共に退職の挨拶に出向く方が得策です。冒頭でも述べましたが、メールでの退職の挨拶はあくまでも「略儀」だからです。

 

退職理由や退職先とともにタブーな内容

取引先の方と親しくしている場合でも、会社と会社のつきあいである以上は一線を画しておく必要があります。

【 退職の挨拶を書くポイント⑤ 】

★ そのため、原則的に私用の連絡先や個人情報を取引先に知らせてはいけません

もし仕事の都合上、どうしても知らせておかなければならない事態が発生した時には、直属の上司に相談して指示を仰いでから伝えると、トラブルも少なくなります。

 

退職の挨拶メールは基本的な文例を参考に

【 退職の挨拶メール:文例 】

★ それでは、挨拶メールの文面の一例をお伝えします。

表題:退職のご挨拶(○○株式会社 △△)

株式会社□□営業部 ☆☆様

いつも大変お世話になっております。

私事で大変恐縮ですが、この度一身上の都合により★月★★日を持ちまして、○○株式会社を退職することとなりました。本来ならば直接ご挨拶をすべきところ、メールでのご挨拶となりましたことをお詫び申し上げます。

在職中、☆☆様には何かとお力添えを頂き、心より感謝しております。
ここに改めて御礼申し上げます。

後任は私と同じ部署の▲▲が担当いたします。
後日改めて、▲▲がご挨拶に伺います。
業務の引継ぎは既に完了しておりますが、至らない箇所もあるかと存じますので、これまでと同様ご指導ご鞭撻のほどを宜しくお願い申し上げます。

末筆ながら貴社のますますのご発展と、☆☆様のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
誠にありがとうございました。

平成★★年★月★日

○○株式会社 △△

 

以上、退職の挨拶メールの基本的なマナーやポイントと、文例はいかがでしたでしょうか。「ただ、退職の挨拶メールを送信すればいい。」というものではないことを、煩雑に思われる方もいるかもしれません。

しかし業務をきちんと後任者に引き継ぎ、それを取引先に知らせて滞りのない状態にしておかなければ、あなたも会社の信用も簡単に損なってしまいます。最後のご奉仕だと思って、抜かりのないようにすれば、きっと次の職場でも生かせるというもの。

ここできちんと責任を果たして、文字通り立つ鳥跡を濁さずの状態で退社することができれば、もやもやとしたわだかまりもなく、きっと転職先でのスタートも順調に切ることができます。

そのために退職の挨拶はとても大切な通過儀礼です。ぜひ、お世話になった周りの方のために、何よりあなたご自身のために、社会人として恥ずかしくない姿勢を示していきましょう!

 

まとめ

転職理由での退職での挨拶メール、基本マナーとポイント

・メールを送る前には、文面を作成し必ず上司に確認を取ってから
・表題には「退職のご挨拶」を明記し、BCCは避けて個々に送る
・退職日ははっきり明記するが、退職理由ははっきり書かない
・取引先の気になる点、後任者や引継ぎについて明記しておく
・私用の連絡先は知らせず、必要があれば上司に指示を仰ぐ
・退職の挨拶メールは基本的な文例を参考に手を加えて


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