お布施って何?法事で事前に知っておくべき7つの事

お布施って何?法事で事前に知っておくべき7つの事
「お布施」の言葉は聞いた事があるけれど、一体何の為なのかご存じない方も多いはずです。法事法要の喪家や親族でない限り、なかなか耳にする機会も、目にする機会もない「お布施」ですが、一体どんな内容や決まりごとがあるのでしょうか。今日は、法事法要の内容にそって、お布施を紹介していきます。

いい年齢ではあるけれど、そういう事に触れる機会がなかった方、また社会人として最低限のマナーを知っていたいと言う方、ぜひ参考にされて下さい。いざと言う時、緊急時にも活用出来る情報です。お布施初心者の方でも大丈夫!お包みする金額の相場、袋の選び方や渡し方等も記載していきます。

そもそもお布施とは

葬儀や法事法要の際にお寺(住職や僧侶の方)にお渡しするお礼の事を「お布施」と言います。お通夜や葬儀一連の取り仕切り、法事の際の読経等を行って頂いた謝礼としてお渡しする、料金です。戒名(あの世での名前)を付けて貰った事へのお礼としてお渡しする戒名料も含めて、お布施としてお渡しする場合もあります。明確な料金設定はありませんが、平均額が地域や宗教によって異なるのが一般的です。

また、お寺と故人の親交の深さや、お寺の格によっても金額が変わってきます。故人の冥福を祈る気持ちは、なかなかお金には変えられないものですが、お布施にもおおよその相場がありますから、事前に知って備えておきましょう。

 

お通夜・葬儀

お布施の金額として、どれ位包めば良いか迷うのが、お通夜・葬儀時でしょう。急な出来事に、心痛めている最中、お布施の事まで考えなくてはいけませんから大変です。ここでは、平均的なお布施の金額を記載していきますから、頭に入れておくと良いでしょう。

宗教や地域によっても異なりますが、お通夜と葬儀、初七日までの法要をお願いするのが一般的です。還骨勤行・初七日までの一連の儀式のお布施を、まとめて包む場合もあります。お通夜や葬儀のみの場合では、枕経や納棺経などの読経、葬儀時の読経と取り仕切りを行って貰います。

その際のお礼、お布施の金額としては、20~30万円前後と考えておくと良いでしょう。そこに戒名料やお車代、御膳料などがプラスされていきます。

 

還骨勤行・初七日

慌ただしく時間が過ぎる中、葬儀後、最初に行われる大切な供養が還骨勤行・初七日法要になります。ご親族や会葬者の日程に配慮し、葬儀当日に行われる事も多くなった初七日法要ですが、亡くなってから七日目に行うのが本来の流れです。

還骨勤行とは、火葬場から戻ってきた遺骨を「中陰壇」と呼ばれる、後飾り祭壇に納める儀式になります。遺骨や位牌、遺影を、忌明けの四十九日までお祀りする祭壇です。この中陰壇の前で、僧侶や住職の方に読経をあげてもらいます。

この際のお布施の相場は、2~3万円程です。会葬者の焼香後に、精進落としと呼ばれる会食を開きます。もし僧侶や住職の方が、精進落としを辞退された場合は、御膳料を包み、お布施やお車代と共にお渡しすると良いでしょう。

 

四十九日

忌明けとなる四十九日の法要、亡くなった日を1日と数え、49日目に当たる日に行います。故人が極楽浄土(天国)へ行けるかが決定する日とされていますから、これをもって忌明けとしている訳です。

四十九日の法要では、僧侶や住職の方に読経をあげてもらい、開眼供養や納骨法要を行う場合が多くなっています。この四十九日でのお布施の相場は、平均3万円程です。

その他、行って貰う法要内容により、金額をプラスしていきます。法要後は、お斎と呼ばれる会食でもてなし、辞退された場合は、御膳料をお包みし、お布施・お車代と共にお渡ししましょう。当日慌てない為にも、僧侶や住職の方に、来られる人数、会食参加への有無を、事前に確認しておくことをお勧めします。

 

追悼法要

初盆・新盆、100日法要が、この追悼法要に当たります。あまり大々的ではない法要で、ご親族のみで故人を偲ぶ場合が殆どです。

宗教や宗派、地域によっては、お寺が開催する追悼法要もあります。ご自身で法要をされる場合は、僧侶や住職の方に読経をあげてもらい、会食で終了です。この場合のお布施は、2~3万円、プラスお車代(場合によっては御膳料)となります。

お寺が開催する追悼法要に参列される場合は、内容にもよりますが、お一人当たり5000円~と考えておいた方が良いでしょう。またお食事やお供物などの用意もされている場合は、プラスの金額をお包みした方が失礼にあたりません。お寺と故人の親交の深さにより、お布施の金額を決めて下さい。

どういった内容か分からない場合は、いくつかの札を準備しておき、その場でお包みすると良いでしょう。

 

一周忌・三回忌・それ以降

亡くなられて1年目の一周忌、2年目の三回忌、6年目の七回忌など、数え年で計算する年忌法要です。三十三回忌、もしくは五十回忌をもって、弔い上げとする地方もあります。最後の法要は、「年忌止め」と言われ、出来る限り盛大に、故人を懐かしむ法要を心がけて下さい。

宗教や宗派によっても、行う年忌法要の回数が異なりますので、詳しくはお寺に確認すると良いでしょう。一周忌、三回忌までは、ご友人や知人も参列し、一同で焼香や会食をします。それ以降の法要では、ご遺族・ご親族のみで行う場合が殆どです。年忌法要時のお布施の平均額は、3万円程です。

四十九日の金額と同等の額にしておくと宜しいでしょう。その場に合った読経をあげてもらい、故人を偲ぶ為の法要が行われます。

 

袋、包み方について

最も正式なお布施の包み方は、半紙の中包みにお金を入れ、奉書紙(ほうしょがみ)で包む方法です。一般的には、前後どちらも何も記載のない、真っ白な封筒を使用します。一重の物を選び、二重の物は避けるようにしましょう。市販の「お布施」と記載されている物でも構いませんが、のし袋は避けて下さい。

宗教や宗派によって、色々な決まりごともありますから、真っ白な封筒に「お布施」と記載された物を選ぶと良いでしょう。ペンは黒墨を使用し、表書きは「お布施」「御布施」とし、その下に○○家、もしくは施主名を記載します。

渡すタイミングとしては、僧侶や住職がご帰宅の際にお渡しすると良いでしょう。御布施や御車代など、お渡しする物を全てのせ、表書きが僧侶や住職の方から読める方向に向けて差し出します。その際、一言お礼と共にお渡しするのが礼儀です。

 

あまり考えたくない事柄ではありますが、緊急時の備えにはなりましたね。お布施は、故人の為を思い、おつとめしてくださる僧侶や住職の方への感謝の気持ちです。今後もお世話になる事を考慮した気持ちをお包みすると良いでしょう。

もちろん、色々な事にお金がかかる事柄ですから、ご自身へ負担のかからない金額にされて下さい。宗教や宗派、お寺と故人の関係性、地域により、相場が変わるのがお布施ですから、気になる方は、一度ご両親や周りの方に相談されておくと宜しいでしょう。


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