あいさつで始まりあいさつで終わるビジネスメールでの締めは重要ですよね。メールの締めを中途半端なものにしてしまうと、相手への印象は良くありません。
メールでは、本文の内容を引き立てたり気持ちを伝えたりする上で締めの言葉は重要になります。特に相手を気遣うような言葉でメールを締めれば、受け取り側の印象は確実に良くなります。
例えば、「よろしくお願いします」というのと、「お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いします」というのとでは、残る印象が変わってきます。
ビジネスメールは様々なシチュエーションで送ります。感謝やお礼、お願いにお断り等々です。顔を合わせて話しているのとは違い、文字だけで要件や気持ちを伝えなければなりませんので、丁寧なメールの締め方をする必要があります。
そこで今回は、ビジネスメールの正しい締め方を、内容別にお伝えします。
お礼のメールの締め方
お礼のメールは感謝を伝えるわけなので、締めには「ありがとうございます」となるのかと思いきや、そうではありません。「ありがとう」はメールの締めではなく、本文で使います。
ではお礼のメールの締めはと言いますと、「今後もよろしく」的な表現を使います。
・「今後もよろしくお願い致します」
・「今後も何卒よろしくお願い致します」
・「今後もどうぞよろしくお願い致します」
などです。これらの表現は万能でどんなお礼メールでも締めに使えます。
また、簡単にお礼を伝える的な表現を使うこともあります。
・「略儀ではございますが、まずはメールにてお礼申し上げます」
・「略儀ながら、まずはメールにてお礼申し上げます」
・「甚だ略儀ではございますが、まずはメールにてお礼かたがたご挨拶申し上げます」
などを使うことができます。
お詫びのメールの締め方
お詫びですから当然、丁寧な締めにする必要があります。
・「ご容赦いただきますよう、お願い申し上げます」
・「何卒ご容赦いただければ幸いです」
・「ご理解の上、ご了解のほど何卒宜しくお願い致します」
などを使えます。お詫びは、本当は会って謝るのが一番です。メールにてお詫びをするというのは失礼に受け取られることもあります。ですから、特に丁寧なメールの締めにすることは重要なことです。
返信をお願いする場合のメールの締め方
返信をお願いするというのは、要するに要求するという事ですので、上から目線で命令しているかのような印象を与えないように注意が必要です。
下記のようなフレーズを使えます。
・「ご連絡を賜りますようお願いいたします」
・「ご連絡をいただけますと幸いです」
・「早急にご対応いただきますようお願いいたします」
などです。ビジネスですから早く返事が欲しいのは山々ですが、その気持ちを相手に押し付けるとかえって逆効果です。丁寧に、相手を持ち上げる感じでメールを締めるようにしてください。
検討してほしい場合のメールの締め方
この場合も、相手に要求するパターンですので、より丁寧に表現したいものです。使えるフレーズを挙げてみます。
・「ご検討の上、ご返答いただきますようお願い申し上げます」
・「以上、ご検討のほどよろしくお願いいたします」
・「本件に何かご不明な点がございましたら、お問い合わせください」
簡潔ではありますが丁寧にお願いする形で、相手に不快な思いをさせないようにしましょう。
返信が不要な場合のメールの締め方
こちらからメールを送ればそれで要件が済む場合、相手に負荷をかけないために返信が不要であることを伝えるのは親切なことです。
・「ご確認いただければ、ご返信は不要です」
・「何か不都合がございましたら、お知らせくださいませ」
・「特に問題なければ、ご返信には及びません」
などのフレーズで気持ちを伝えることができます。
お断りしなければいけない時のメールの締め方
ビジネス上の取引において、断ることを先方に伝えるのは嫌な気持ちになります。特にメールでお伝えする場合、気持ちが伝わりにくいので言葉遣いには注意が必要です。
特に丁寧な表現でメールを締めるようにしましょう。申し訳ないという気持ちが伝わるようにします。
・「ご期待に沿えず、申し訳ありませんでした」
・「深くお詫び申し上げます」
・「ご理解の上ご容赦いただけますよう、お願い申し上げます」
などのフレーズを使えます。断る権利がこちらにあるというような高飛車なメールの締めになってしまわないように注意してください。
急いでメールを送る場合のメールの締め方
急いで要件をお知らせしたい場合には、あまり長い文を書いてはいられませんので、要件のみを書くことがあります。その場合、内容は端的になりますので、理解を求めるフレーズでメールを締めてください。
・「取り急ぎご連絡申し上げます」
・「まずはお知らせいたします」
・「まずはご連絡まで」
などのフレーズを使います。気を付けたいのは、「取り急ぎ」の使い方です。あまり多用してしまうと、そっけないですし、そんなに忙しいのか?と思われてしまいます。
「取り急ぎ」は本当に急いでいる時にのみ使うようにしましょう。
毎日のように使うメールを上手に締めて良い印象を与えることはビジネス上とても大切です。相手に不快にさせてしまうことは言語道断ですし、誤解を招くようなことにはしたくありません。
返信をお願いしたり、検討をお願いするような要求型のメールを締める場合には、高飛車に取られるような表現は避けつつも要求していることがハッキリ伝わるようにする必要があります。意図があいまいにならないよう、ふさわしい表現を使うようにしましょう。どのようなメールの締め方が気持ち良く感じてもらえるのか、研究して身につけるならビジネス上役立つに違いありません。
正しいメールの締め方をしっかりと身につけ、気持ち良くビジネスライフを送りましょう。
まとめ
内容別、ビジネスメールの正しい締め方とは
・ お礼のメールでは、「よろしく」的なフレーズで締める
・ お詫びのメールでは、特に丁寧に許してほしい気持ちを伝えて締める
・ 返信をお願いする場合、上から目線にならないように注意する
・ 検討してほしい場合には、簡潔ながら丁寧にお願いする
・ 要件を伝えるだけで良い場合は、返信不要であることを伝えて締める
・ 断る場合には、申し訳ないという気持ちが伝わるように締める
・ 急いで要件を伝えた時は、「まずは」や「取り急ぎ」を使って締める