結婚式に着物を着て参加すると、フォーマルに見えますし、結婚式を特別なものとして受け止めているということで、新郎新婦やその親族の方からも印象が良く映ります。
しかし、せっかく結婚式に着物をきてビシっと決めようと意気込んでも、着物の着方のマナーがなっていないと自分が恥をかくのはもちろんですが、招待してくれた新郎新婦にも失礼に当たります。そのため、普段和装にはあまり縁がないという人ほど、結婚式に着る着物のマナーを調べてから、準備をする必要があります。
そこで、既婚未婚、年齢に関わらず、フォーマルな場所に着ていける訪問着を結婚式に着て行くときの抑えるべきマナーを6つ解説します。訪問着をレンタルする場合には事前にマナーを知っておくと失敗することがありません。
結婚式は着物で参列☆
これから揃える女性に訪問着マナー
色と柄のポイントとは
結婚式は新郎新婦、とくに花嫁が主役です。そのため、結婚式に着ていく着物は花嫁の衣装より目立ってはいけません。訪問着は振り袖と比べて、柄が控えめな物が多いですが、振り袖をリフォームして訪問着に作り変えたという人は注意が必要です。
【 結婚式の着物:振袖をリフォームした場合の注意点 】
★ きらびやかな色や装飾が施されていないか確認して、判断に困るようであれば、控える方が無難です。
・ 色は抑えめで柔らかい色、柄は裾や胸元に少し入っている程度が適度です。
知人友人としての出席では、黒はNG
地味な色だからと言って、黒の訪問着を結婚式の着物として着ていくのはNGです。
【 結婚式の着物:黒の訪問着 】
★ 黒の訪問着は、新郎新婦の母親を始め、親族の方が着るケースが多いため、そこに同化してしまいます。
・ そのため、例え裾や袖口、胸元に柄が入っていても、黒は避けると覚えておくと安心です。
洋服は淡い色を着ると太って見えるとよく言われ、ドレスにも黒を選ぶ人が多いですが、着物の場合、体のラインがまっすぐで縦長に見えるため、黒などの濃い色で存在感を主張するよりも、淡い色を選んだほうが、ほっそりと見えるので、安心して淡い色が選べます。
着物でも白系はNG
結婚式の着物として、専門のレンタルショップに出されている訪問着だからと言って、どれでもマナー違反にならないと思っていると、失敗する恐れがあります。もちろん、しっかりとしたレンタルショップでは、失礼にならない訪問着を用意していますが、そうでないところもあるのです。
【 結婚式の着物:レンタルでの失敗例 】
★ よくおかしがちな失敗例として、白やクリーム色の訪問着を選んでしまう事が挙げられます。
クリーム色というと優しいイメージの色なので一見問題なさそうに感じますが、白に近い色は花嫁の衣装と被りますので、ピンクやブルーなど色味があるものにします。
桜の花柄はタブー
結婚式の着物というと、華やかな柄が入っていた方がお祝いごとなのでいいだろうと考える人が多いのではないでしょうか。その考え方は間違っていませんが、桜の花が入っている柄は結婚式には不適切と考える人もいます。
【 結婚式の着物:桜の花柄 】
★ 「桜散る」という表現は受験で不合格になるとか、失恋するなど何か物事が破談になることを連想させるためです。
そのようなことは気にしないという人が大多数ですが、着物に詳しい人の場合、この事を知っている事もあるので、桜の柄の訪問着は着ない方が良いのです。
赤、オレンジ、金色は避ける
結婚式に着物を着ようと思うきっかけとして良くあるのが、結婚式が神社などの和風の式場で行われるためという理由です。神社での結婚式の場合、座敷に上がる時は靴を脱ぎますから、ドレスだと足元がストッキングを履いただけの状態になり、少々不格好になるため、着物の方が見栄えがいいのです。
【 結婚式の着物:避けたい色目 】
★ 神社での和装の結婚式の場合、新婦は打掛を着ますから、赤やオレンジ、金色の模様をあしらった訪問着は花嫁と被る可能性があります。
そのため、これらの色は避けて訪問着を選ぶと安心して参列が出来ます。
結婚式で着物を着た時の、アクセサリー
結婚式に着物を着る時も、ドレスの時と同じような感覚でアクセサリーもジャラジャラとつけてしまうケースがありますが、これはマナーとしてはNGです。
【 結婚式で着物を着るなら、アクセサリーはNG 】
★ 訪問着をはじめ、着物を着る時には指輪以外のアクセサリーは原則つけないのがマナーなのです。
ネックレスやブレスレットは言うまでもありませんが、厳密にはピアスやイヤリングもつけないのが一般的なので、控えます。
結婚式で着物を着るために、事前に知っておきたい基本マナーは、いかがでしたでしょうか。結婚式に着物を着れば、きっと招待してくれた新郎新婦が喜ぶだろうと思って訪問着を用意しても、当日、着物を着ている人は珍しいですから、たくさんの人の目を引きます。
マナーについて知らない人ばかりであれば、マナー違反をしていてもバレないかもしれませんが、親族にはご年配の方もいるので、マナーが守られていないと、必ずバレてしまうものなのです。
せっかく良かれと思って結婚式に着物を着ていくのですから、マナーもしっかりと守って大人な女性として振る舞いたいものです。結婚式の着物のマナーは通常の和装のマナーにはない部分も多くありますから、今回解説したマナーを抑えて、素敵な姿で結婚式をお祝いしたいものです!
もし、少しでも不安な事があれば、実家の母親が着物に詳しければ母親や、着物レンタルのお店の店員さんに確認をするのも、一案です。
まとめ
恥をかかない!結婚式に着物で参列するときのマナーとは
・花嫁を引き立たせるために控えめな色と柄を選ぶ
・例え柄が入っていても親族と被ってしまう黒字の訪問着はNG
・白地やクリーム色は花嫁の衣装と被るためNG
・桜の花の模様は縁起が悪いので避ける
・新婦が打掛を着る場合は赤、オレンジ、金色は避けよう
・着物を着た時のアクセサリーは指輪だけが基本