ビジネス文書は正しい敬語で。謙譲語を使う際のポイント

ビジネス文書は正しい敬語で。謙譲語を使う際のポイント
社会人として恥をかかないためにも、尊敬語や謙譲語といった正しい敬語を使いたいですよね。ビジネスシーンでの日常的な会話はもちろん、ビジネス文書での敬語は文字として刻まれることもあり、特に意識したいものです。

敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語があり、それぞれ使い方が異なります。それぞれの違いを知ったうえで、ビジネス文書を作成できるとビジネスマンとしてもより信頼が高くなるでしょう。

そんな敬語における謙譲語は、自分のことをへりくだって物事を伝えるときに使う敬語のひとつですが、使い方を間違えると思わぬ恥を掻いてしまうこともあります。正しい謙譲語で、相手に情報をスムーズに伝える、かつ、内容を分かりやすく伝えることが大切です。

そこで今回は、謙譲語を使う際のポイントをお伝えします。

 

ビジネス文書は正しい敬語で。
謙譲語を使う際のポイント

 

3種類の敬語、謙譲語・尊敬語・丁寧語の違いを知りましょう

まずは敬語は大きく分けて3種類に分けられることを意識しましょう。この3種類を意識することで正しい敬語を使いやすくなります。

謙譲語は、自分のことをへりくだるときに使います自分の動作を相手に伝えるときに使うと考えると分かりやすいですね。

尊敬語は、立場が上の人に対して使うときの言葉で、相手の動作を表現する時に使います丁寧語は「です」や「ます」を使って丁寧に表現する言葉です。

日常的な会話での「食べる」という表現は、謙譲語は「いただく」、尊敬語は「召し上がる」、丁寧語は「食べます」となります。

ビジネス文書を作成する時に、それぞれの意味が分からなくなった場合、日常的な会話を思い浮かべると良いでしょう。

 

「ありがとう」の気持ちを持ってビジネス文書を作成しましょう

謙譲語の自分のことをへりくだるとは、自分の立場を低く設定することです。

違反指摘文書などといった特殊なビジネス文書の場合を除いて、自分の立場を低くして、相手の立場を高めることが基本です。

特に、社外のお取引先様へのビジネス文書には、謙譲語を意識することが大切です。自分の立場が上であるかのような表現をすると、相手に不快な印象を与えてしまいます。

少し大げさではありますが、ビジネス文書を受け取っていただいて「ありがとうございます」の気持ちを持つことが、正しい謙譲語を使うポイントです。

 

謙譲語が分からなくなった時は主語をつけてみましょう

次に謙譲語を使う時のポイントは、主語をつけてみることです。例えば、「わかる」という表現を謙譲語で使いたい時には、「私」という主語をつけてみましょう。

そうすると「私が承知しました。」という謙譲語になります。逆に「お取引先様」という主語をつけると「お取引様がご理解いただきました。」という尊敬語になりますね。

謙譲語と尊敬語は混同しやすい敬語です。このように謙譲語は「私」などといった自分のことを主語につけてみると分かりやすくなります

 

ビジネス文書でよく使われる謙譲語をいくつか覚えておきましょう

ビジネス文書でよく使われる謙譲語をいくつか覚えておくと便利です。また、尊敬語を合わせて覚えておくことで、使い分けもはっきりします。

謙譲語

「行く」⇒「伺う」・「参る」
「見る」⇒「拝見する」
「言う」⇒「申し上げる」

尊敬語

「行く」⇒「いらっしゃる」
「見る」⇒「ご覧になる」
「言う」⇒「おっしゃる」

謙譲語だけメモをしてしまうと、謙譲語なのか尊敬語なのか分からなくなってしまいます。このように、よく使う謙譲語を尊敬語と合わせて手帳などにメモをしておくことも、正しい謙譲語を使うポイントです。

 

人や会社などの名詞の謙譲語にも気をつけましょう

謙譲語は、文末などの動詞だけでなく、人や会社などの名詞にもあります。よく使われる名詞の謙譲語もメモをしておくと良いですね。

代表的な名詞を挙げます。「会社」は、謙譲語で「弊社」、尊敬語で「御社」・「貴社」です。「あなた」は、謙譲語で「小生」・「私」、尊敬語で「貴殿」・「貴女」となります。

言葉にすると少し違和感があるかもしれませんが、このような名詞の使い方もビジネス文書のマナーの基本です。名詞の謙譲語も気をつけて使うようにしましょう。

 

いかがでしたか。ビジネス文書を作成する時は、正しい敬語が使えているかどうか気になって緊張することもあるでしょう。しかし、今回お伝えしたいくつかのポイントをおさえることで無理なく敬語を使うことが出来ます。

しかし、あまりにも敬語を意識し過ぎると、返って相手に不快な印象を与えてしまうことがあります。例えば「ご注文をお承りしました」のような二重敬語という敬語を使いすぎる言い方は避けましょう

また、敬語だけでなく「大変恐縮ですが」や「差し支えなければ」などの言葉づかいも身につけたい言葉です。ビジネス文書の中でさりげなく取り入れると、相手を気遣ったやわらかい印象を与えることが出来ます。

社会人としても大人としても、正しい敬語を使ったビジネス文書を作成できると素敵ですね。

まとめ

ビジネス文書で正しい謙譲語を使う際のポイントは、

・ 3種類の敬語、謙譲語・尊敬語・丁寧語の違いを知りましょう
・ 「ありがとう」の気持ちを持ってビジネス文書を作成しましょう
・ 謙譲語が分からなくなった時は主語をつけてみましょう
・ ビジネス文書でよく使われる謙譲語をいくつか覚えておきましょう
・ 人や会社などの名詞の謙譲語にも気をつけましょう


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