イタリアンのマナーは、その料理が馴染んでいる割に、勉強していない人が多いですよね。並んでいるスプーンやフォーク、ナイフはいったいどれを使えばいいのか、使用済みのナプキンにも取り扱いのマナーはあるのかなど…。
イタリアンのマナーを知らずにいると、いつの間にかマナー違反をして恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。
イタリアンのマナーには、ピザやパスタ、リゾットなど、フランス料理にはないものも多くあります。リーズナブルなお店から高級なお店まで、メニューも豊富ですし、イタリアン好きな女子は多いはず。
また、日本のみならず実際に海外でイタリアンのお店に行く機会があるかもしれません。
せっかくなら、イタリアンのマナーを身につけて、ちょっとかっこよく楽しみたいですよね。そこで今回は海外でも安心の、本場イタリアンのマナーをお伝えします。
イタリアンのマナーで大人女子☆
海外でも安心の基礎知識
レストランの種類
実は、イタリアンと言ってもレストランには種類があることをご存知ですか?レストランの種類によって、高級なお店かカジュアルなお店か判断できるんです。
【 イタリアンのマナー:お店の判別 】
★ 一番高級なレストランから…
・ 「Ristorante(リストランテ)>Trattoria(トラットリア)>Osteria(オステリア)」と言います。
イタリアンのマナーを理解するには、まずこの種類を知らなければなりません。
オステリアでは、イタリアンのマナーも多少のミスであれば許されるかもしれませんが、最も高級なリストランテを利用するときは、たとえ日本のお店だとしても、イタリアンのマナーはしっかり守らなければなりません。
イタリアンのマナー、ナプキンの使い方
レストランに入って席につき、初めに目にするのがナプキンです。きれいにたたまれていてとてもオシャレな雰囲気。ナプキンは注文を終えて、アンティパスト(前菜)が運ばれてくるまでの間に準備します。
【 イタリアンのマナー、ナプキンの取り扱い 】
★ 二つ折りにし、織り目が自分に向くように膝に乗せます。少し席を外すときは軽く折りたたんで椅子の上に置きます。
・ また、口元を拭くときにも使用します。「汚れてしまっては申し訳ない」と思うかもしれませんが、ナプキンは口元を拭くためにあるものですので大丈夫です。
食事が終わって席を立つとき、基本的にナプキンはたたまずテーブルの上に置くようにします。
使用後のナプキンもきれいにたたんでしまいたくなりますが、イタリアンのマナーでは食後にナプキンをきれいにたたむと、「おいしくなかった」ということを意味し、失礼なのです!
イタリアンのマナー、フォークとナイフ
テーブルにたくさん並べられたフォークやナイフ、「一体どれから使えばいいの?」と思う人もいるはず。フォークやナイフはコース料理の順に外側から使います。
もし間違えてほかの料理のフォーク等を使用してしまった場合は、遠慮せずウェイターに新しいものを用意してもらえば大丈夫です。フォークとナイフの置き方は、食事の途中か最後かで置き方が変わります。
【 イタリアンのマナー、フォークとナイフの取り扱い 】
・ 食事中…
フォークの先端を下向きにし、ナイフとハの字(もしくはクロス)にしてお皿の上に置く。
・ 食事後…
フォークの先端を上向きにし、ナイフと向きをそろえて右下に置く。
置き方を間違えてしまうと、たとえ食事の途中であったとしても、下げられてしまう可能性がありますので、注意してください。
イタリアンのマナー、ピッツァ
またイタリアンでは、基本的に手を使って食べるものはなく、ピッツァであってもフォークとナイフを使います。
切り分けられていないピッツァの場合は、ナイフとフォークで自分の食べる分だけ取り分け、さらに一口サイズに切り分けて食べます。
【 イタリアンのマナー、ピッツァを食べる時 】
★ フォークとナイフを使うときに、カチャカチャと音を立ててはいけません!
・ いくらフォークとナイフの使い方をわかっていても、食事中に音を立ててしまうのは最大のマナー違反です。
フォークとナイフを使い慣れていない場合は、ピッツァを手で食べても問題ありませんので、安心してください。
イタリアンのマナー、スープ
その他、スープを食べる時もすすり音に注意が必要です。
【 イタリアンのマナー、スープは食べ物 】
★ スープは飲むものではなく食べるものですので、スプーンごと口に入れて食べるのがイタリアンのマナーです。
イタリアンのマナー、パスタ
そしてもう一つ、よくあるのがパスタを食べるときに、スプーンを使ってもいいかどうか…。パスタをスプーンの上でクルクルまとめて食べるほうが上品なイメージがありますよね。
【 イタリアンのマナー、パスタ 】
★ 正しいイタリアンのマナーでは、パスタを食べるときにスプーンは使いません。
・ お皿の上でフォークに、少量のパスタをクルクル巻いて一口で食べます。パスタは噛み切らず、一口で食べられるほどの量です。
ボンゴレなど貝が入っているものは、手で貝を抑えてフォークで身を取り出します。
スープパスタなど深皿で出てくるような場合はスプーンを使っても問題ありませんが、あくまでもスプーンはパスタを巻きつける際の補助とし、スプーンにパスタを乗せて食べてはいけません。
★ ただし、フォークにうまく巻きつけられず、ズルズルと音を立てて食べてしまうようであれば、スプーンを使うほうが無難です。
イタリアンのマナー、着ていく服
高級なイタリアンのお店では、ジーンズやスニーカーなどのカジュアルな服装では、お店に入れてもらえないことも珍しくありません。
【 イタリアンのマナー、服装 】
★ わざわざドレスを着てく必要はありませんが、ワンピースなど清楚な格好が望ましいです。
・ バッグもリュックではなく、服装に合わせてきれいにまとめます。
せっかく来たのに、服装のせいで追い返されたくありませんよね。そして香水もNGです。香水の匂いが料理の妨げになりますし、なにより周囲の人に迷惑です。
いかがでしたでしょうか。知っているものから知らなかったものまで、どれも基本的なイタリアンのマナーですので、食事に行く前にぜひ押さえておいてください。
何度も繰り返しますが、一番気を付けないといけないのは「音を立ててはいけない」ことです。フランス料理にも共通しますが、とても恥ずかしいとされています。
きちっとしたイタリアンのマナーが身についていれば、一緒に行く友人やレストランのウェイターなど、きっとあなたのことを一目置いて見てくれるに違いありません。
スマートなイタリアンのマナーで、まわりよりもちょっぴり背伸びした大人女子になってください!より良い気分で楽しめるかもしれません。
今回お伝えしたことはイタリアンマナーの基礎ですので、これを守っていれば海外へ行った時も安心です。せっかく行くのですから、イタリアンのマナーを守っておいしく楽しく食事しちゃいましょう!
まとめ
本場のイタリアンのマナーとは
・フォークとナイフを使う順番は外側から
・食事中と食後のフォークとナイフの置き方が違う
・パスタにスプーンは使わず、お皿の上でフォークに巻きつける
・食器のあたる音やスープをすする音をたてない
・食後のナプキンはたたまず、デザート皿の右上に置く
・カジュアルな服装は避ける