法事は、法要とも言われますが、亡くなった人の命日に冥福を祈り供養をする行事です。四十九日や一周忌、三回忌などの法要の名前は、聞いたことがあるかたも多いですよね。
身内に不幸が少なければ幸いなことですが、長くお付き合いを続けていれば、いつか誰かに必ずあるものなのです。そんな大切な法事の時に、失礼があっては大変!です。
でも、あらかじめ法事のマナーを知っておかないと会場で「あれ?こういう時はどうしたらいいの??」となってしまい、慌ててしまうことでしょう。
その様子は周りから見ていてもすぐわかりますから、とても恥ずかしい思いをしてしまうことになるかも。そんなことにならないためにも、法事のマナーをきちんと覚えておくのが最善の方法です。
法事のマナーの中でも、まずは抑えておきたいポイントを厳選して7つお教えしましょう。
法事に参加するときのマナー、
これだけは知っておきたい7つの事
案内状への返信はすぐにが原則
法事への案内状が届いたら、なるべく早く返信をするのがマナーです。先の予定がわからないこともあるかと思いますが、招かれた法事にはなんとか調整をして出席するように心がけましょう。
また、予定がわからず返信が遅くなってしまう場合には先にその旨を電話などで話しておくのがベターです。
逆に、案内状が届いていないのに法事に行ってしまったり、こちらから「いつやるの?」と聞いたりするのもマナー違反なので注意しましょう。
法事にはご仏前と供物を持って
法事に行く際には、ご仏前とお供え物を持っていくようにしましょう。お供え物は、血縁関係がなければ不要な場合もありますが、そもそも法事は故人と関係の深かった人のみを呼ぶものなので、2~3千円のお供え物も持っていくのが無難でしょう。
ご仏前は、故人との生前の関係にもよりますが、5~1万円を用意しますが、会食や、会食がなければその分高価な引き出物を用意してある場合もあるので、1万円包んでおけば施主の予算を下回らないでしょう。
出席する時の服装にも気をつけて
法事に出席する時には、その法事の内容によって着る服装も変わります。一般的には、一周忌までは喪服を着ますが、親族でなければダークグレーや濃い紺色のスーツ、ワンピースでもかまいません。
法事は回を重ねるごとに略式化していくもので、それに伴い服の色も薄くなっていくと言われています。平服と書いてあっても、普段着で行くのはNGなので気をつけましょう。
どうしても着るものに困った時には、親族の方に相談すれば安心です。
欠席する時にはどうしたらいい?
どうしても法事に出席できず、やむをえず欠席しなければならない時には、出席の時よりも早く返信するように心がけましょう。
すぐにお詫びの電話をするのがベストですが、返信葉書にお詫びの言葉を一言そえるようにします。三回忌までの法事ならば、ご仏前を現金書留で贈るか、お花やお供え物を送るようにしましょう。
お花は白を基調としたもの、それ以降であればもう少し色の入ったものでも。故人と親しい関係であれば別な日に伺うのもよい方法です。
わからないことは実家に相談を
親族の法事であれば、服装やご仏前の金額などは、実家に相談するようにしましょう。特に自分の親族ではなく、相手の親族の法事の場合は、地域によってしきたりが違うこともあるので、確認する意味でも実家に相談しておくのが無難です。
「しきたりが違うといけないので」と前置きして相談すれば、「何も知らないの?」と思われることもありません。何も知らずに当日伺ってビックリ!なんてことになってはあなたもご実家も恥ずかしい思いをするので要注意です。
ご仏前の水引や表書きにも注意
法事の際に持っていくお金を包むのに必要な不祝儀袋は、のしや水引に注意が必要です。本来、お金を入れる袋は水引の種類やのしのあるなしで、さまざまな慶弔事に使われるものです。
弔事に使われるのは、白黒・白白・白黄(関西)のもので、二度と同じことが起こらないようにという思いを込めた結び切りの水引がついているものを使います。
弔事用の袋は水引の色や本数なども決まっているので、間違っても慶事用の祝儀袋を選ばないのは最低のマナーです。
金額は出席者分を包むのがマナー
大抵の法事では、その後に食事の席が設けてあります。法事の後の会食にも出席するのであれば、そのことも考えに入れてご仏前の金額は決めるようにしましょう。
また、家族や夫婦で出席する場合には、1人ずつに引き出物や食事が用意してあるはずなので、出すご仏前もそれを考えた金額にするべきで、一人分の金額×出席人数と計算しておけば間違いありません。
一緒に出席するのが小さい子どもであれば、人数に数えずに金額を考えても問題ないでしょう。
いかがでしょうか。
最低限押さえておきたいマナーといっても基本は相手に失礼のないようにという思いの上にありますよね。法事に出席する時にはぜひ思い出して実践してみてください。
可能であれば、最低限のマナーだけでなく、ご仏前の包み方やきちんと袱紗につつむなど渡し方もきちんとすれば、よりしっかりした人だという印象になるでしょう。
マナーをただルールとしてそのまま覚えるのではなく、相手の気持になって考えることで「こんな時は?」と思う状況でも失礼のない対応や判断が出来るものなのです。
故人のご冥福をお祈りする大切な日、失礼がない1日にしたいですね。
まとめ
法事に参加するときのマナー、これだけは知っておきたい7つの事
・案内状の返事が遅れそうな時には先に電話を
・ご仏前は施主の予算を下回らないように注意
・法事で着るものに困ったら、親族に相談して
・欠席の連絡は、出席の連絡よりも迅速にする
・親族の法事であれば、まずは実家に相談して
・ご仏前を包む袋や水引の色などにも意味が
・ご仏前は出席する人の人数分と覚えておいて