高齢化社会に住む私たちはたびたび法事に香典を持って行かなければならないことがありますよね。法事は私たちの生活の中で切っても切れない冠婚葬祭の行事の一つだからです。
法事の際には故人に対する供養の気持ちを表すものとして香典をそれぞれ参加者が持参します。いくら気持ちだと言えども法事に持参する香典の金額のルールなどがあるのか、そもそも香典のマナー的なものは存在するのか、また金額はいくら包めばよいのかなど、考えてみると悩ましいことはたくさんあります。親族である場合や友人の場合、また職場関係など関係性によってはどうなのでしょうか。
そこで今回は、いざというときに困らないように法事の際の香典について関係別にお伝えいたします。
法事の香典はいくら包む?
関係別に知りたい金額相場
香典のマナー
まず香典はお札を入れる際には向きを揃えるようにしましょう。顔のある方が見えないようにというのが一般的です。
使用するお札は新札は使用しないほうが無難です。新札しかない場合は、折り目をつけてから入れるようにしましょう。とはいえ汚れたお札やシワだらけのお札は失礼にあたりますので注意しましょう。
お札を中袋に入れたら外包みで包みましょう。そしてそれを袱紗で包んで持参するのがマナーとされています。
香典袋に関しては、のしの表書きなどは宗派によりけりですが一般的には双銀または黒白の水引きで、結び切りのものにしましょう。
宗派によってそれぞれの決まりがありますので、一緒に確認しておくのをおすすめします。
使用する筆は四十九日までは薄墨で、それ以降は黒い墨を用いて記入するようにしましょう。
また金額として避けるべき数字があります。4や9は死ぬや苦しむなどを連想させますので絶対やめましょう。基本的には偶数を避け奇数にすることが多いです。
例外的に2万円などの2は認められていることが多いです。三千円、五千円、一万円、二万円、三万円、五万円とキリの良い金額にして包むようにします。
香典に書く時の漢数字は、壱、弐、参、伍、七、八、拾というように、通常と違う書き方をするので記入する際は注意したいところです。
金額の気を付ける点は地域や年齢、お付き合いの深さ、一人で出席する場合と夫婦で出席する場合などによって変わってきますので、あくまで目安になります。
親族の場合
親族の場合は、法事を主催する側にまわることもあり出席することが多くなりますよね。初七日~一周忌、三十三回忌などは、親族一同を招いての行う必要があります。その際の法事の香典は一万円から十万円とその規模に見合ったものになります。
それ以外の三回忌~二十七回忌までは近親者のみですので、五千円~三万円ぐらいが相場と言えます。
いずれも場合も他に出席される方と金額のすり合わせをしておくことが大切になります。また年代によっても金額の目安は変わってくるかもしれません。
例えば、父母か義理の父母が亡くなった場合は、20代なら三万円~十万円、30代なら五万円~十万円、40代なら十万円というように、年齢によって金額も増える傾向にあります。
友人、知人の場合
友人の場合も付き合いの深さの違いを考慮して考える必要があります。家族ぐるみのつきあいのある親友とただの友達とではもちろん違ってくるわけです。
会食も含めて出席する場合の法事の香典金額は、五千円~一万円。法事のみで辞退する場合は、三千円~五千円で良いでしょう。
またそのような法事に出席しない場合はお墓参りをして、墓前に花やお線香を供えることもできます。
知人の際には、二千円~三千円で良いとされています。ご近所の方であったりする場合はこれに含まれるでしょう。
職場関係者の場合
職場関係の場合は、役職や立場によって左右されてきます。上司や部下・同僚など、または取引先や関連企業、お客様など様々な関係性があります。
原則的に法事は葬儀などとは違い親族や故人と付き合いの深かった人のみで、基本的には招かれた人だけが出席することとなります。
ですので職場関係の方の法事に出向くことはあまりないかもしれませんが、もし関係が深く招かれた場合は、相場というよりも、関係性を良く考え、年齢や役職や立場を考慮し法事の香典を包むようにしましょう。
いかがでしたか。法事の際の香典金額目安をお伝えしましたが、基本的には地域や年齢、関係性によりかなり変わってくることがわかりました。
またマナーをしっかり理解しておくことも大切です。もちろん法事の際の香典などは急に必要になるものですから、日頃から知識として頭に入れておくことが大事になってきます。
何回忌の法事かによっても招かれる人が違ってくるはずでし、回を重ねるごとに儀式もシンプルになっていきますので金額も調整が必要になってきます。
また、宗教宗派などによっても法事や香典の作法が違ったりすることもあるので注意が必要です。困ったときは出席する人とあらかじめ金額のすり合わせをしておくことをおすすめします。
法事は故人の思い出を語る良い機会になります。香典に迷うはことなく穏やかな気持ちで出席したいものですね。
まとめ
法事の香典に関するマナーや相場は
・大原則として香典のマナーを知っておこう
・親族の場合は、年齢や法事の種類や規模などに気を付けよう
・友人の場合はその関係性により幅があることを心得よう
・職場の場合は、立場や関係性に気を付けよう
・金額は地域や年齢などで大きく変わることを考慮しよう
・困ったときは出席する人に確認しよう