弔辞を頼まれたなら。文章作成のポイントと7つのマナー

弔辞を頼まれたなら。文章作成のポイントと7つのマナー
「弔辞」とは葬儀にて、故人と生前親しかった人が読み上げる言葉。御霊前で故人との思い出を懐かしみながら、永遠の別れに対する悲しみや想いを言葉にしていきます。

一般的には遺族側から依頼をされた人が、弔辞を考えて読み上げるもの。葬儀の規模にもよりますが、大体3~5人ほどが選ばれます。

遺族の方々から弔辞を依頼されると光栄な気持ちと共に、絶対に失礼があってはならないというプレッシャーも感じるはず。ただ、お葬式はあらかじめ分かることではありません。

そのため、弔辞を依頼されてから実際に読み上げるまでの時間は、あまりありません。そのような短い時間の中で、失礼の無いようにするためには、弔辞の基本を理解しておくと安心ですよね。

そこで今回は、弔辞を頼まれた際にまず確認したい、文章構成の基本とマナーをお伝えします。あまり大きな声で聞けない弔辞の基本、ぜひ確認してみてください。



 

弔辞を頼まれたなら。
文章作成のポイントと7つのマナー

 

重ね言葉を使わない


弔辞の文章を作成する際には、くれぐれも「重ね言葉」を使わないように心掛けるのが基本です。ただ、「重ね言葉」とはどのような言葉なのか分からない、と言う方も多いのではないでしょうか。

弔辞は参列者全員の前で読み上げるとても重要な場面。以下に重ね言葉をお伝えしますので、原稿チェックに役立ててください。

【 弔辞の基本マナー:重ね言葉 】

■ 例えば…

・ 重々
・ いよいよ
・ またまた
・ 再び
・ ますます
・ 続く

…などが「重ね言葉」。

無意識のうちに使ってしまうことが多い重ね言葉。文章作成の際には使わないように、しっかりと意識して下さい。

 

死に結びつく必要のある言葉は避けよう


死を連想させたり、死に結びつくような言葉は避けるようにして、言い換えるのがお葬式でのマナー。死に直接結びつくような言葉は、弔辞を聞いていてもあまり良い気分がしません。

【 弔辞基本マナー:直接的な言葉 】

■ 例えば「死」という言葉は使わずに、

・ 「永眠」「逝去」「死去」、「悲しみ」とは使わず、「悲哀」「傷心」「痛恨」「悲痛」などの言葉を使うようにしてみてください。

その他にも、「事故」は「不慮の出来事」、死者との別れは「別離」など、直接死を連想させるような言葉は使わないように心掛けると安心です。

 

遺族や関係者の方々の前での弔辞


「○○さん、突然の知らせに驚き、悲痛な気持ちでいっぱいです」など御霊前で故人に対して話しかけるような口調は弔辞の基本。

【 弔辞基本マナー:二人称 】

■ 二人称で呼びかけ読み上げるのが、弔辞の一般的な読み方。

・ 弔辞の内容に関しては、人それぞれ故人との思い出も違うもの。自由に書いて構いません。

しかしながら、遺族や葬儀に参列した人達から注目されている、ということは理解して準備をしておくと、失礼がありません。

 

故人との関係を示す


弔辞は故人に向けた文章ですが、参列者にも分かるように「故人との関係性」を紹介してください。

【 弔辞基本マナー:自己紹介 】

■ 例えば

「○○と申し上げます。

お亡くなりになられた△△さんの友人と致しまして、謹んでお別れの言葉を申し上げます」

…というように、冒頭でご挨拶することが基本的な弔辞マナー。このように先に示すことによって、読み上げるあなたの気持ちにより寄り添って、弔問客も弔辞に聞き入ることができるのです。

 

具体的なエピソードを盛り込もう


弔辞には、生前の故人と一緒に過ごした思い出話も盛り込むようにしてください。だいたい2~3個のエピソードが弔辞に入ると丁度良いはず。

【 弔辞基本マナー:エピソード 】

■ 例えば

「○○さんと私は中学校の同級生でした。

○○さん、毎日部活の帰り道に色々なことを話しながら、一緒に歩きましたね。

何気ない時間が今は、とても大切な思い出です。

また中学校最後の大きな大会では、奇跡の逆転優勝をして本当に嬉しかった。

お酒を飲みながら、みんなで同じ話を何度もしていたことを思い出します」

…というように、具体的なエピソードを盛り込んでみてはいかがでしょうか。

 

遺族へのお悔やみの言葉を忘れずに


弔辞の文章作成は、故人との思い出と悲しみの気持ちを文章中にしたためればよいのですが、最愛の家族を失った遺族に対する思いやりの気持ちも、込めるようにしたいところです。

【 弔辞基本マナー:遺族への言葉 】

■ 例えば

・ 「心より哀悼の意を表します。」
・ 「心からお悔やみ申し上げます。」

…など。

このように、遺族を気遣う言葉を忘れないようにしたいもの。それが、弔辞を読み上げる際の遺族に対するマナーのひとつです。

 

良い文章ではなく、素直な文章が一番


遺族や葬儀への参列者の前で読み上げる弔辞の内容を考える際には、さまざまな想いを伝えたくなる一方で、上手に文章を仕上げなければいけない、と葛藤も生まれるのではないでしょうか。

しかしながら、そんなに良い文章にまとめ上げる必要はないのです。

【 弔辞基本マナー:素直な文章 】

■ あれこれと伝えたい気持ちもあるものですが、一番思い出に残っているエピソードを中心に、素直な気持ちで文章を構成すると伝わりやすくなります。

・ 素直な文章は、心にすぅーっと染みこんでいくもの。故人にも想いが伝わるはずです。

 

いかがでしたでしょうか、今回は弔辞を頼まれた際に役立つ、基本の構成や取り入れたい内容、基本マナーについてお伝えしました。弔辞は旅立った故人だけに伝えるものではありません。

残された遺族や葬儀の参列者も聞いていることを忘れずに、文章を考える点が難しいのではないでしょうか。

遺族へのお悔やみの言葉や、故人との生前の思い出深いエピソードを弔辞の中に込めて、取り乱すことなく、しっかりと読み上げるように伝えられれば嬉しいはずですが、決して上手に読まなければいけない、ということはありません。

参列者を感動の渦に巻き込むような、素晴らしい文章を書き上げる必要もないのです。とにかく故人に対して素直な文章を意識し、自分の言葉を使って書き上げることが大切。来世へ旅立つ故人のために、心を込めて考えてください。

まとめ

弔辞の内容と基本マナー

・重ね言葉を使わない
・死に結びつく言葉は避ける
・遺族や関係者の方々へ配慮する
・故人との関係を最初に示す
・具体的なエピソードを盛り込む
・遺族へのお悔やみの言葉を忘ない
・素直な文章を心掛けると伝わりやすい